米国株式投資の真実を伝える 川田重信の「メディアで鍛える米国株式講座」 [Vol.26]2021年12月13日配信
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米国株式投資の真実を伝える
川田重信の「メディアで鍛える米国株式講座」
[Vol.26]2021年12月13日配信
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***目次***
マーケット振り返り
今週のズバリ!
今週のピックアップ記事
【大機小機 名言に学ぶ投資の奥義】【真珠湾攻撃から80年 日米識者に聞く教訓】
投資のヒント
川田のお散歩
活動情報
質問コーナー
2000万円達成ペースメーカー
出所:金融庁 資産運用シミュレーションを基にエグゼトラスト株式会社作成
※上記数字はあくまでシミュレーションであり、将来の運用成果を保証するものではございません。また手数料、税金は考慮しておりません。
読み方:想定利回りと達成年限
3~4%なら30年以上:ラップファンドやバランス型の投信がこれ
5~7%でも25年はかかるよ:米国以外の株式投信だとこうかな
8~10%なら20年ほど:控えめにみたS&P500の上昇率だとこうだ
S&P500のパフォーマンス実績(配当再投資1970-2021)
正しいリスクテイクで早期に2000万円達成しよう
川田のメッセージはすこぶる簡単。2000万円の達成には余裕資金にできるだけ効率的に働いてもらうことだ。そのためには当事者の皆さんがリスク・リワード(見返り)の意味を正しく理解することが大事だ。毎週メルマガを読む前にこのテーブルを眺め、正しい投資姿勢を確認しよう。
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1.マーケット振り返り(12月6日~12月10日)
<主要指数>
・NYダウ +4.0%
・S&P500指数 +3.8%
・ナスダック総合指数 +3.6%
=駆け足バージョン=
週前半はオミクロン株感染に対する警戒感が低下して上昇しました。金曜日の消費者物価指数の発表前は足踏みしたものの、ほぼ予想通りの発表を受けてインフレに対する安心感が広がり、S&P500指数は史上最高値を更新しました。
=ちょっとだけ詳しく=
新型コロナウイルスのオミクロン株に対するワクチンや治療法の有効性、そして重篤化しにくいとの見方など、株式市場の急落の引き金となったオミクロン株に関する前向きな報道から、主要経済指標の発表がなかった週前半は、リスク回避姿勢が緩んで急反発となりました。ただし、長期金利の上昇を受けて成長株よりも景気敏感株が買われる展開となりました。金曜日に発表された消費者物価指数は前年同月比で+6.8%と1982年6月以来の大幅な上昇率となりましたが、ほぼ市場予想に一致したため、インフレはピークを付けたとの見方から債券市場が落ち着いた動きとなり、株式市場でも大型株中心に買われ、S&P500指数は史上最高値を更新して引けました。
S&P500指数1年チャート
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2.今週のズバリ!
これだけは知っておいてほしい情報をお届けするコーナーです。
きだ。
急反発で史上最高値の更新
感謝祭休日後から先週が始まるまでの懸念と下落を忘れてしまいそうな相場となり、S&P500指数は史上最高値を更新した。下落要因は新型コロナウイルスのオミクロン株の出現と米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策に対する不透明感だったが、11月末のファンドの決算や銘柄入れ替えに関連した売りの時期と重なって下げが大きくなったのかもしれない。各種の報道から少なくともオミクロン株への懸念は和らいでおり、社会的な警戒感は(特に日本では)まだ高いものの、相場材料としてはピークを過ぎた感じだ。
今回の下落では超割高な成長株が売りたたかれた。特にドキュサインやズーム・コミュニケーションなどのパンデミック中の業績の伸びが続くとの前提で買われていたSaaS(サービスとしてのソフトウエア)銘柄は、以前であれば、オミクロン株の感染の広がりが業績をバックアップするとの筋立てで買われていたかもしれないが、今回はパンデミック後の業績が懸念されて売られた。ここからも、新型コロナウイルスが株式市場のテーマから外れつつあることが分かる。
年内最後のイベント
さて、おそらく今年最後のイベントとなる米連邦公開市場委員会(FOMC)が14日と15日の2日間開催される。パウエル議長が議会証言で量的緩和の縮小(テーパリング)の加速を述べているため、その速度が焦点となる。FRBの景気やインフレに対する見通しがどの程度変化するかも注目される。
先週のCPIに対する市場の反応が限定的だったことから、「インフレに対応するための金融引き締めは過度にならない」との楽観的な見方が市場に広がっている。経済指標次第というFRBの立場に変化がなければ、市場が織り込んでいるインフレ率が肯定されたとの解釈が可能になる。そのため、テーパリングの前倒しがかなり早まらない限りは市場に対する影響は限定的で、現実に資産買い入れが行われていることを勘案すると相場の基調はまだ強いはずだ。
クリスマス休暇へ
なお、12月中旬に予想されていた米連邦政府の債務上限問題は、今週中に議会で上限を引き上げる法案の目処がついたため、材料にはならない。FOMCが終了して金曜日の「クァドルプルウィッチング(先物やオプションの清算日が重なる日)」を過ぎれば、市場は事実上のクリスマス休暇入りとなりそうだ。
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3.今週のピックアップ記事
資産形成に役立つ情報を、私が得た情報の中から気になるものをセレクトしランキング、極々私的な見解でコメントするコーナーです。
【1】日経新聞 大機小機 名言に学ぶ投資の奥義 12/10
「投資にフリーランチはない」は心すべき格言だ。無料のランチはないように、投資で成功するには何らかの負担が避けられないからだ。
①米証券取引委員会(SEC)ウエブサイト 初心者向けガイド:大型優良株へ投資した場合でも、3年に1年くらいはマイナスを覚悟する必要がある。
②「卵を1つのかごに盛るな」投資の世界も同様に株式、債券、国内投信、外国投信など複数の資産クラスに分散投資をすれば、リスクの軽減が可能だ。
③「過去のパフォーマンスは将来を保証しない」SECのホームページも、「投信、過去のパフォーマンス」と題し、「過去の成績を根拠にした投信選びは危うい」と訴えている。
④伝説の経済学者ポール・サミュエルソン氏は、「投資の道は油絵の絵の具が乾くのを待つのや植物が育つのをただ見守るような、刺激がない退屈なものだ」
【川田コメント】
このコラムは基本的に正しい。しかし著者は日本人的な思考回路に侵されていて、厳密に言えば誤解、そして資産形成ではマイナスになる見解も散見される。
①S&P500指数のマイナスは3年に1回?5年に一回では?
“3年に一回はマイナスの年を覚悟せよ”は少し大げさだ。過去51年間のS&P 500指数ではマイナスの年は10年ある。だから年間でマイナスは“約5年に1回”だ。
2011年(-0.05%)や2015年(-0.77%)は指数がほぼフラットだが配当込なら若干のプラスで1994年(-1.54%)もそうだ。これらをマイナスの年に加えても過去51年では13回だから4年に一回だ。
SECの初心者向けウエブサイトページでは投資家に過度な期待を抱かせないように配慮しているのだろう(このメルマガのトップのテーブル参照)。
②資産配分の基本は株、債券それにキャッシュの3つ
資産クラスをいくつも挙げているが資産形成に必要な資産クラスは証券に限れば基本は株式、債券だけだ。これにキャッシュ(現金)を加えて3種類で事足りる。
国内外の投資信託は、その投資対象は株式か債券がほとんどだ。多くの資産クラスに分散すればよりリスクがコントロールできるような書きぶりだが実際はパフォーマンスの質は劣化することが多いはずだ。このあたりから筆者を想像すると、証券か運用会社の出身者ではないか?そうでなければ資産形成は全世界投信を買ってお終いというメディア所属もしくは大手所属のお気楽評論家ではないか?
③投信を選ぶ際に過去のパフォーマンスは将来を保証しない
ここは私の頭の中では「“アクティブ運用の投信”の過去のパフォーマンスは将来を保証しない」と置き換えている。
もちろん米国株式全体にも「絶対に保証」はない。しかしS&P500指数や全米株式等、主要インデックスの過去のパフォーマンスを見てその上昇する要因を正しく理解するならこのような忠告を引用しない。
米国人は米国株式市場に絶対の信頼をおいて自らの資産に自らの判断でリスクを負わせる。このリスク選好が日本人は理解不能だと言っておこう。
もし米国株式の長期上昇を否定するなら証券投資でリターンを獲得する投資対象が世界には存在しないに等しい。この事実を正しく理解しないといたずらに不安を煽ることになる。
確かに「過去のパフォーマンスは将来を保証しない」が、米国人は米国の将来を信じている。そうでないならあの国に留まることはない。あの国の国民はそういう人達なのだ。
ついでに言っておく。日本人は生まれた時から日本人だが米国人はそうではない。米国人は米国の建国の精神に共感しその理念を共有し高めることができると信じる人だけが生き残れる人工国家だ。自国を信じない人はあの国にはいない、だから強い、だから怖い。
またまた力んだが、ここはあくまでアクティブ投信のことだと理解すべきだ。
S&P500指数 90年間のチャート(目盛りは対数)
④「投資の道は、刺激がない退屈なものだ」
ここはまったく同感だ。ところでこのポール・サミュエルソンという経済学者をご存知だろうか?我々が学生のころは彼の『経済学』が教科書の定番だった。
私は学生時代に上下2冊の上しか購入していない。それをパラパラめくった記憶はあるがそれ以上突っ込んで勉強したわけではない(なにかと理由をつけて酒ばかり飲んでいたなぁ、ボソッ)。
その彼の格言は資産形成においてはまったく正しいと思う。その一方でプラットフォーマー銘柄のように長期にわたる高成長と株価の上昇を続ける銘柄もあるし、テスラのように横ばい期間を経ながら突然急騰を演じる銘柄もある。
サミュエルソンの言うように株式投資が退屈なだけならミーム株やハイフライング銘柄など出現しないはずだが、現実はそうではない。煩悩が支配する我々はその誘惑から逃れることは難しい。そしてバブルに踊り泡にまみれながら大儲けする投資家が現れることも多々ある。
【2】日経新聞
真珠湾攻撃から80年 日米識者に聞く教訓 日本国際問題研究所理事長・佐々江賢一郎氏 12/9
旧日本軍が米ハワイの真珠湾を急襲した「真珠湾攻撃」から8日で80年を迎えた。あの戦争から我々がいま学ぶことは何か、識者に聞いた。
1974年東大法卒、外務省へ。次官など歴任。駐米大使として2016年の安倍晋三首相の真珠湾訪問に尽力した。18年から現職。70歳。
真珠湾攻撃で始まった太平洋戦争から日本が学ぶこと。
①自衛力を正しく位置づけ直す必要がある。(戦前の軍部の過大な権力も戦後の「軍は悪」も両方とも間違い)
②正しい国際認識の重要性(当時の専門家も勝てないと分かっていた)
③外交では勝たなくても負けないことが重要(中国から撤退し、次の変化待つ選択肢もあった)
➃日本が情報戦で負けた事実(日本の情報保護の体制はお粗末)
米国にも教訓
日本の脅威や実態を過大評価(原爆を落とす必要があったのか?)
抑止力の必要性も指摘(米国にはとてもかなわないという事実を知らせたか?)
直接対話するプロセスの欠如(首脳レベルの対話が無かった)
日本は防衛力強化が急務
「民主主義は最良ではないが他の体制よりは良い」と世界に示す必要がある。日米は国家を強くする努力を怠ってはいけない。
【川田コメント】
この時期は、太平洋戦争当時の時代背景と日本の置かれた立場そして日本の選んだ道を評価、検証そしてそこからの教訓を得ようとする記事や番組が多い。
私は佐々江さんの「日本は国家を強くする努力を怠ってはいけない」。ここが気に入っている。強い国家?ここは軍事的、経済的そして文化的に強くする努力が必要ということだろう。
そのためには一人一人が判断を誤らないように経済的に強くなることが大事だ。そして私の仕事はそのお手伝いだろう。この使命感をもって日々の仕事にまい進したい。
【3 NHKテレビ】
ヒトラーの狂気は、側近たちの手によって現実となった。全メディアを支配し、プロパガンダ国家を作り上げた宣伝大臣ゲッベルス。純血主義に基づく冷酷無比の計画によってホロコーストを実行した親衛隊長官ヒムラー。ひとりひとりは、ごく普通の人間たちだった。それがなぜ狂気を疑いもなく実行していったのか。そしてドイツ国民もなぜ狂気に取りつかれていったのか。発掘映像で語る、ナチスの誕生と破滅。衝撃の物語である。
②(21)「太平洋戦争 銃後 もうひとつの戦場」 - 映像の世紀プレミアム
初回放送日: 2021年12月4日
開戦から80年、プロパガンダ報道が前線の「勝利」を伝え続ける中、カメラは戦時下の日常を克明に捉えていた。熱狂から絶望へ、1347日の銃後の生活を発掘映像で描く。
自分の写真を慰問袋にしのばせて戦地の兵隊に送る女性、「少国民」と呼ばれた子どもたちの学童疎開での生活、雨の神宮外苑で学徒出陣に挑む学生のボロボロの長靴、そして新たな支配者となった日本人に何度もお辞儀する南方の人々。熱狂から絶望へ、戦場ではない1347日の銃後の生活を発掘映像で描く。
③英雄たちの選択 昭和の選択スペシャル「1941 日本はなぜ開戦したのか」
昭和16年(1941)12月8日、太平洋戦争開戦。日本は圧倒的な国力差のあるアメリカとなぜ戦争を始めたのか?戦争を回避する道は本当になかったのか?番組では1941年の一年に着目。日本を開戦へと導いた6つの分岐点とリーダーたちの選択を徹底検証する。
市井に生きた作家・永井荷風の日記をもとに、当時の世相をアニメで再現。様々なジャンルの専門家が「開戦への道」を多角的に掘り下げ、現在と未来の教訓を探る。
【ゲスト】薮中三十二、真山仁、小谷賢、一ノ瀬俊也、中野信子、【司会】杉浦友紀【語り】松重豊【声】佐野史郎
【3つのビデオを観て】
うっすらとしたこどもの時の記憶が残っているのは私の場合1960年頃からだろうか。ヒトラーの自殺や原爆投下が1945年だから私は世界史の悲劇とはほぼ地続きとも言える時代を生きてきたということだ。つまり開戦は80年前の出来事ではあるけど我々の世代の出来事でもある。
NHK「映像の世紀」シリーズを観ていると流れてくるのが、加古隆(写真)がNHKスペシャル「新・映像の世紀」のために書き下ろした人気テーマ曲「映像の世紀OPテーマ:パリは燃えているか」だ。
この曲は、戦争をする人間の愚かさや困難に直面した時の人間の強さ、そして理解しあった時の美しさが見事に表現されている。聴いたことがある人が多いのではないだろうか。番組を見終わったあとも、この音楽がここ数日ずっと耳について離れない。
番組に学ぶドイツと日本の共通点:
第一次世界大戦を機に敗戦国ドイツは困窮を極めた。1929年の大恐慌がそれに拍車をかけた。そのドイツでは国民の怒りと絶望をナチスが巧みにすくいとり、彼らの野望の推進力にした。一方で日本も軍部の暴走で戦争に向かって国民が駆り出された。国民が指導者の狂気に従わざるを得なかったことで悲劇の結末に突き進んだ。
どちらも基本的に真面目で融通がきかない。異文化の人にジョークやウイットに富んだ応対が不得手、この辺りに共通点があると思うのだがどうだろう?
番組から思い浮かぶ言葉:
ドイツ:「被害者意識がもたらす怒り」、「視野狭窄」、「純血主義への妄信」で全員正気を失っていたということだろう。
日本:「世界情勢の無知、誤解」、「日本語だけで考える単線思考」、「民主主義の機能不全」が大きかったように思える。
ところで今回この番組も観たのでご参考に:「ヒトラーに傾倒した男〜A級戦犯・大島浩の告白〜」 - BS1スペシャル
*大島浩(おおしまひろし 写真)
太平洋戦争終戦時のドイツ駐在大使。 陸軍中将。 1934年ドイツ大使館付き武官となり、日独関係緊密化に努め、外務省抜きの陸軍ルートで日独防共協定締結に導いた。1938年にドイツ駐在大使となり、日独伊三国同盟の成立にあずかって力があった。
この大島大使は大変なドイツ贔屓で『ヒトラーは天才だった その天才と馬が合った』と言うことらしい。番組ではこの戦争で惨劇を招く一端となったドイツとの協力関係を“彼だけの責任ではない”とまとめている。
それはもちろん当然だ。ただし株価予想とレベルは違うにしても(私には同じに見える)どうしてあの危ういハイフライングかミーム銘柄(ドイツのこと)をあれほど高く評価したのか?どうして途中で損切り(軌道修正)できなかったのか?これも株式投資と同じで後付けの理由はいくらでもある。
ところでヒトラー独裁とナチスの権力掌握のプロセスを見ていて、トランプ前大統領とその取り巻きの言動とも一致するものがあると感じた。
どちらも大衆の不満を自己の権力拡大の推進力に変える天才だ。トランプはひょっとしてヒトラーの手法も意識していたのか?それとも太古からある民意コントロールの普遍的手法なのか?
言うは易く行うは難し
我々の知る多くの知識人も当時は典型的な「軍国少年」だったと振り返っている。私があと1、2世代早く生まれていたとして、当時の国家の決定に逆らえただろうか?
仮に今と同じ価値基準を持っていても、それを押し殺して体制に迎合したのではないか?多くの知識人も開戦時には政府の判断を支持している。
一方で当時学徒出陣で戦地に赴いた学生の手記では、国の決定には反対でも、その命令にしたがって戦地に赴いた兵士の記録がたくさんある。それほど個人の判断は移ろい易く、権力の前では無力だ。
③の英雄たちの選択 昭和の選択スペシャル「1941 日本はなぜ開戦したのか」は2時間の長尺番組だったが早送りも交え興味深く視聴した。
1941年の年初から開戦に至るまで6つの節目を取り上げている。為政者がこの難局をどのように認識し、各々の利害がどのように衝突し、結果的に開戦に踏み切らざるを得なかったのか。ゲストが為政者と市井の人の心の内に分け入り当時を分析する企画だ。
番組では永井荷風(1879‐1959)が38歳から79歳の死の直前まで42年間にわたって書き続けた日記「断腸亭日乗」を基に、荷風と料亭の女将の会話を通じて当時の世情を映し出す手法も取り入れている。
荷風と女将の会話では、軍部の締め付けがだんだん厳しくなるなかで仕方なく権力に従うしかない女将の言動に世論の変化を映し出す。また荷風のボヤキで世界情勢の読み誤りを指摘する。そのボヤキは今の我々が感じる後悔の念とピッタリ重なる。
ところで番組のあと「断腸亭日乗」(上下)をアマゾンで発注したが、配達は1月下旬になるらしい。この時期に注文する人が急増したのか。
ゲストの出演者では元外務事務次官の薮中三十二さん(写真)の話し方が好きだ。偉ぶったり上から目線でないのがいい。
外交の修羅場を潜り抜けて来た人ならではの経験に裏打ちされた発言に耳を傾ける。一方で秘匿性の高い情報も多いだろうから、彼の発言をすべて額面通りに受け取っていいものかとも思う。
これら要人の発言は、時系列さらには他の関係者の発言とも比較し、それらをつなぎ合わせることで、より正確な情報になるはずだ。
いずれにしても事象を正しく理解するにはコストもエネルギーも惜しんではならない。その作業と苦労に快感を覚えなくなったら現役引退だろう。
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4 投資のヒント
「投資手法」や「銘柄紹介」だけでなく、「気になった指標や発言」や「社会や政治の動き」を書くコーナーです。
金利と株価
株価上昇の勢いが止まって先々週まで2週間ほど下げたが先週は急速に盛り返しS&P500指数は過去最高値を更新して週を終えた。
先々週までの調整はオミクロン株への懸念が主因だが、それと同時にインフレ高進を抑制するために金融の引き締めペースを早めるとの市場観測をマーケットが織り込んでいたためだ。
今回は金利と株価について直近で気になる点をおさらいしておく。
①イールドカーブのフラット化
夏の間は、労働市場の逼迫やインフレへの懸念から、市場ではイールドカーブのスティープ化は進まなかった。実際には、その逆でその差はずいぶん縮小した。
米連邦公開市場委員会(FOMC)が労働市場の活性化を犠牲にしてでもインフレ抑制に焦点を当てようとしている。そうマーケットが判断しているからだ。
イールドカーブのフラット化は、インフレ率の低下、経済成長率の低下、またはその両方の先行指標だ。
米国10年債—2年債 イールドカーブ
②FFレート:今後1年で3回の利上げ?
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のFedウオッチによると、先物市場では、来年5月にFF金利誘導目標レンジが現在の0.00~0.25%から25bp(bp=0.01%)引き上げられると予想されている。9月に次の利上げ、12月に3回目の利上げが行われる可能性があることも織り込まれている。
その場合、1年後のFF金利の誘導目標は0.75〜1.00%となる。他の金融派生商品の価格には、FF金利が3年後に約1.50%のピークに達することが織り込まれているが、これは市場にとっては遠い先の話だ。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のFedウオッチ
③FFレートと株価下落
歴史的にみて、FF金利のピークから株式相場の下落までには1年かかる。
2004年~2006年のケース
FRBはFOMCのたびにFF金利を25bp引き上げ、FF金利はハイテクバブル崩壊後の底の1.00%から5.25%まで上昇。
しかし長期債利回りは反応せず、当時のグリーンスパン議長が“コナンドラム(=謎)”と呼ぶ状況が生まれた。その結果、金融情勢は緩和的になり、大規模な住宅バブルが起きた。
米国の景気・金利・株価・企業利益の推移(1980年~2017年)
2018年のケース
FRBは当時、パウエル議長の下でFF金利を2.50%近くまで徐々に引き上げる一方、バランスシートの縮小によって実際に金融引き締めを実施。
その結果、同年の第4四半期は弱気相場に近い状態となり、S&P500指数は20%弱下落した。
当時、2年物国債と10年物国債の利回りスプレッドはFRBの金融引き締めによってわずか12bpに縮小した。これは現在のスプレッドの7分の1だ。
S&P500と10年債利回り(2018年)
S&P500指数は史上最高値更新
先週金曜日に11月の消費者物価指数(CPI)が発表されたが、その高い数字(前年同月比+ 6.8%)に株価はプラスで反応した。S&P500指数は週間で3.8%上昇し、史上最高値を更新して週を終えた。
CPIの発表後に10年物国債のBEI(名目利回りと実質利回りの差=ブレーク・イーブン・インフレ率)は2.51%から2.46%に低下している。つまり予想インフレ率の低下を反映しているのだ。BEIのピークは11月15日の2.76%でその後は低下傾向だった。
直近発表される経済指標にはインフレ高進を示すものが多いが、投資家はインフレの高止まりには懐疑的で株式にはより楽観的になったと言える。
参考:名目金利債券とのリターン比較:ブレーク・イーブン・インフレ率
ブレーク・イーブン・インフレ率とは、同年限の物価連動債と名目金利債券に投資する際、両者の利回りが等しくなる(break even)ようなインフレ率を指します。
また、名目利回り、実質利回りはともに市場で取引されるそれぞれの債券価格によって決まるため、ブレーク・イーブン・インフレ率は、市場が織り込んでいる期待インフレ率にほぼ等しいと考えることができます。
以上の考え方を数式で表すと、まず、債券の名目利回りの要素は以下のように分解することができます。
名目債券利回り=実質利回り+期待インフレ率+リスク・プレミアム
また、名目利回りと物価連動債のインフレ調整後利回りを等しくするブレーク・イーブン・インフレ率は、次のように表すことができます。
名目債券利回り=実質利回り+ブレーク・イーブン・インフレ率
ただし、リスク・プレミアムについてはその測定が容易ではないため、一般的に、ブレーク・イーブン・インフレ率をほぼ市場の期待インフレに等しいとみなして利用されています。
ブレーク・イーブン・インフレ率≒期待インフレ率
名目債券利回り≒実質利回り+期待インフレ率
名目債券利回り=実質利回り+ブレーク・イーブン・インフレ率
ブレーク・イーブン・インフレ率チャート(年初来)
今回の学び
つい最近までイールドカーブのフラット化、インフレ率の高止まり観測、そしてオミクロン株懸念で株式市場には弱気なムードが高まっていた。それが先週1週間でガラリと変わった。そして年間の上昇率では申し分の無いパフォーマンスで年を終えそうな状況だ。
今年後半は9月と12月上旬に各々5%程度下げた。しかしその下落率や下落要因にそれほど恐怖感は無かった。
また過去20年間の株価の平均的なチャートと今年の株価推移はけっこう重なる。
一方でハイフライング銘柄の下落は相当にきつい。そしてこれらの株価はもうしばらくは戻ってこない銘柄が多いだろう。
日々の情報に一喜一憂し、過剰な売買でパフォーマンスを傷め後悔している人もいるのではないか?
S&P500指数は史上最高値を更新したが、ナスダック100も史上最高値まであと1.5%だ。またアップルの時価総額は3兆ドル(340兆円)にも届こうかとしている。つまりアップル一社で日本の株式市場の時価総額の半分ぐらいにも届こうかという勢いだ。
これらは投資家の株式選好が全然衰えていない例証だ。今しばらくは日々のノイズに惑わされずにじっくり構えるのがいい。
株式投資の目的が資産形成なら、ポール・サミュエルソンの前述の格言「投資の道は油絵の絵の具が乾くのを待つのや植物が育つのをただ見守るような、刺激がない退屈なものだ」を忠実に守ったほうが、成功の確率は高い。
そうなるとやはりコアサテライト方式が良い。全体の8、9割のコアはS&P500指数かナスダック100のETFや投信で、サテライトは少数の個別銘柄で固める。そして時間が経つのを待つのが王道だろう。
アップル(緑色)vs.ナスダック100(水色)過去5年チャート
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新連載「これでばっちり!米国株式を使った資産形成術のすべて」
はじめに
資産形成に必要な基本的な内容を網羅した連載シリーズを始めています。全体の構成は以下のように考えています。
我々はどのような時代に生きているのか?全二回
自立した日本人と自立に欠かせない資産形成 全三回
株式市場は米国にしかないの? 全4回
日米株式文化の違い
知っておくべき米国市場の特徴
S&P500とは
なぜ米国は強いのか
おすすめの投資戦略~コア・サテライト投資~
コア部分の投資戦略
サテライト部分の投資戦略
何を買ったら良いのか
情報源と投資
第4話 日米株式文化の違い第四回
前回までは「株式市場は米国にしかない」(全4回)などと大胆な、「川田理論」をぶちかました。しかし私は本当にそう思っていますし、実際に米国株式市場のような市場は他にありません。
そこで一番身近でなじみのある日本株式と比較することで米国株式市場の特徴をより理解していただきたいと思い、この章を進めます。
日米の投資文化の違い
私はこれまでずいぶんと長い間、日本人投資家に米国株式の魅力を訴えてきました。しかしいまでこそ少し違ってきていますが、これまでの反応は概ね以下のようなものでした。
*株式投資?所詮売ったり買ったりでしょ?株なんて!
→根深い不信感の塊
*ホームカントリーバイアス(日本株偏重)に侵されている。
→日本株でも儲からんのになんで米国株で儲かるのか?
*米国経済への無理解(金融、軍事、情報通信で圧倒的)
→日本もすごいよ。
→覇権国家、米国との差は決定的に大きい。
私なりの分析では循環論と因果応報に凝り固まり、適者生存と創造的破壊がイメージできなていない。だからいつまで経っても懐疑的なのではないか?
ここではっきり言いたいのですが、米国株式はギャンブルではなくれっきとした投資であり、経済のファンダメンタルズや企業の業績で株価は形成、つまり値がついているということです。
ここは、株式投資の未経験者にはイメージが湧きづらく、日本株に慣れ親しんだ人には信じがたいかもしれません。
■NY駐在時代は全然分かっていなかった。
11月15日号のこのコーナーでもお伝えしましたが、私が米国株式の本当の魅力に気づいたのは米国とアジアに駐在し帰国したあたりからだと思います。
私は大和証券NYで米国株式部門の責任者でした。その部署の現在の担当者が以下の動画を作成しています。私と同じ思いを共有しているのでお時間があればご覧ください。
米国株の魅力について、レポートを1万枚書いて分かったこと ~モーニングサテライトにも出演の大和CMアメリカ森本がNYから配信します~
さて、今日のお話しは「日米株式文化の違い」なのですが、いま申し上げた私の経験から言えることを思いつくまま列挙してみます。
■日本株は株式であってもエクイティ(持ち分)とは言えない。米国株式のエクイティは、この持ち分だけその企業を「所有」している。
まずそもそも「株式」とはなんでしょう?一言でいうなら会社を所有する権利です。
「株式とは、企業が資金調達をするときに、出資者に対して発行する証券のことです。簡単にいうと資金を提供してくれた証明書のことを株式といいます」
企業は事業を運営・拡大していくために資金を必要とすることがあります。
このときの資金調達の方法として融資や社債の発行という手段もありますが、株式の発行をして投資家等から資金を募る方法もあります。
株式の発行により資金調達を行った場合は、融資とは違ってその資金を返済する必要はなく、企業にとっては安定した資金を獲得できるメリットがあります。
出資者(資金を提供する人)は、資金提供と引き換えにその企業から株式を取得します。株式を取得した人は株主になるので、出資者は株主の権利を得ることができます。
それでは、株主の権利とはどのようなものがあるのか確認していきましょう。
■株主の権利
日本証券業協会のウエブサイトでは (株主になるとどんな権利があるの?)株主権は主に3つです。
(1)株主総会に参加して議決に加わる権利(議決権)
(2)配当金などの利益分配を受け取る権利(利益配当請求権)
(3)会社の解散などに際しては、残った会社の資産を分配して受け取る権利(残余財産分配請求権)
と、ちゃんと株主の権利が規定されています。ところで東証のウエブサイトには 株主の主な権利として、
■配当金・・・自分が持っている株式の数に応じて会社の利益の一部を配当としてもらえます。
■議決権・・・株主総会で意見を言ったり重要な決議で投票できたりします。(例:役員の選任・解任、会社のルール変更など)
■株主優待・・・自社製品や施設利用券などがもらえます。
※全ての会社が行っているわけではありません。
■「株主優待制度」おかしくないですか?
この東証の説明は誤解を招きます。日証協のサイトで定めている「残余財産請求権」がないし、「株主優待」を株主の主な権利としています。
株主優待といっても無料パスや団子や缶詰などは多過ぎても困るし、欲しいものかどうかも分りません。
日本の株主優待は、企業が株主に株式保有の「お礼」として自社商品や金券類を送る、日本独特の制度らしいです。ただし、本当の目的は会社側の宣伝だということです。
とにかく日本の株主優待は株主の権利という観点からみても著しく誤解を招く慣行と言えます。
こういうことも含めて日本株は日本株式であって米国株式の呼称である「ストック」、「エクイティ」ではないと私は思っています。
日本株式は日本人が企業共同体で雇用やコミュニティーを維持するための装置ですから(と私は思っています)そもそも米国株式に求めるような株主の権利やリターンを期待すべきではありません。
日米の株式文化の最大の違いとは?
さてここでの本題は日本と米国の株式文化の違いを語ることでした。そこで私が考える日本株式と米国株式の最大の相違点を指摘することで株式文化の違いを明らかにしてみたいと思います。
昨今、米国を総本山とする「株主至上主義」に対し「ステークホルダー資本主義」へ見直しの機運が、欧州発で米国や日本でも高まっています。
これは、企業の経営方針が短期志向になることで社会的な格差の拡大や環境破壊、さらには働き方への悪影響など世界的に深刻な問題につながっている、だから資本主義を質的に見直そうという動きの一環です。
具体的には多様なステークホルダー(利害関係者)との関係性を重視し、企業活動の成果をこれらステークホルダーと分かち合うことで関係者に配慮し、長期的な企業価値の向上を目指すという動きです。
しかし、私はここであえて株式本来の機能を確認する事で日米株式の違いや株価パフォーマンスの差異の理由を明らかにしたいと思います。
米国株式の株主の所有は「絶対」である
日米の株式の最大の違いはなにかと問われたとき、私が一番納得するのは「米国株式の株主の所有は「絶対」である」という説明です。そしてこの“絶対”というのが我々日本人には分かりにくいです。
ここは社会学者の小室直樹博士の『小室直樹の資本主義原論』に大いに影響を受けています。
そしてネット上で見つけた以下の記事が上手くまとめています。
この記事では昨今の不祥事を受けた日本企業の病根を“小室理論”を使って説明しています。
(日本の経営者にはびこる「無責任の体系」、日本の未熟な資本主義の末路を予言していた小室直樹氏 | 週刊エコノミスト Online)
以下にその要点を列挙します。
■会社は誰のものか?
小室博士が指摘していますが、日本人の資本主義観と欧米人のそれとの間には大きな隔たりがある。株式会社は当然「株主」のものである。その上で小室博士は『小室直樹の資本主義原論』で「資本主義的所有は、『絶対』である」と説く。
所有の絶対性は、商品を取引するのと同時に商品の所有権が明確かつ一義的に移転されることで生産力を飛躍的に拡大してきた、資本主義の資源配分機能を支える根幹である。
だからこそ、所有の絶対性は日本の民法でも明確に定められている。民法206条に「所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する」とあるのがそれだ。(民法|条文|法令リード)
小室博士は欧米資本主義諸国においては、当たり前すぎることだと説いた。ところが「日本などの資本主義未熟国においては、法律上はそのように決められてはいるが、実効性に乏しい」というのだ。
日本人の考え方において「所有」は、伝統的に、実効的な「支配」と密接に結びついているからだ。山本七平の「所有の概念」に着目した小室博士は、日本人の所有の概念について、評論家の山本七平(1921~1991年)の著書『日本的革命の哲学―日本人を動かす原理』(PHP研究所・1982年)に着目した。
山本は、鎌倉幕府の第3代執権である北条泰時(1183~1242年)が定めた武家の成文法典『貞永式目』(『御成敗式目』とも呼ばれる)を典拠として、鎌倉時代の「所有」の概念は「その財産を『抽象的ではなく具体的に保持し、かつ経営し機能させている者』に所有権ありとするものだった」と述べている。
例えば、幕府から所領や知行を授かって、それを「『占有しかつ機能させている』、あるいは『現実に支配している』と解釈するべき」ものが、所領地や知行地の所有者なのである。
これが昨今にも色濃く残る日本社会における「所有」の概念なのだという。
日本人の「所有」の概念と資本主義的所有の概念との間には、これほど巨大なギャップがあるというのだ。
「会社の所有者は経営者」と捉える日本人
つまり日本人は、心のどこかで、会社の所有者は経営者だと捉えている。経営者も会社を我が物と捉える考えを持っている。こうした日本的伝統は資本主義とはほとんど相いれないものであり、経営者が、「自分が会社を所有し支配している」などと思い上がれば、会社の私物化は鮮明となり、当然、会社の真の所有者である株主との対立は激しくなる。
また資本主義において会社を本来所有している株主を会社経営から遠ざけようという意識につながっている。「物言う株主」という言葉は、株主が経営者に対して物言うことは異常事態であり、株主はカネだけ出して経営者に黙って従っているのが当然だという思考を反映しているからだ。
そうした資本主義の原則に反する経営者の欺瞞を株主が放置すれば、経営者は誰にも責任を持たない「無責任の体系」がはびこり、経営者による身勝手な隠蔽が横行することになる。
(以上、「日本の経営者にはびこる「無責任の体系」、日本の未熟な資本主義の末路を予言していた小室直樹氏 | 週刊エコノミスト Online」)から要約)
米国企業は株主のもの
会社は純粋に株主のもの。これが米国企業と株主の単純な関係です。上述の「ステークホルダー資本主義」が昨今のトレンドとして喧伝されます。
しかし日本人は米国の資本主義における「所有」の意味をよく理解することが米国株式投資の理解に欠かせないと思います。
例えば、株主の意向が短期の利益極大化なら経営者はそのように行動する。また、株主がより長期的視野に立ち、ステークホールダー間のバランスに配慮することが長期の企業価値増大に有効と判断すれば、経営者にそのように指示するでしょう。
加えて、将来を見据えた事業ポートフォリオの入れ替えや会社自体の売却も株主の選択肢です。
いずれにしても株主の経営は現場の経営陣に任せていますが、株主と経営陣との関係は崩れることはありません。
従業員と従業員出身の経営者が会社を実質“支配”することが多い日本企業とその点を混同してはならないと思います。
これが日本株式と米国株式の最大の違いであり、日本人投資家が米国企業を分析する際に間違いやすいところだと思います。
海外のアクティビストの主張が日本人には奇異に感じられるのはこういう歴史的、文化的な違いが背景にあるのでしょう。
アクティビストは日本の法律を条文通りに解釈して適法に行動しているつもりだが、実態は異なる。こういうことではないでしょうか。
米国株式に投資するときには、「企業を所有しているのは株主」、そしてその「所有」は「絶対」という、資本主義の原点を見失わないように留意したいものです。
(続く)
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5.川田のお散歩
◇◇最近行ったお気に入りのお店(書籍、映画、美術館編)◇◇
「クリスマスマーケット」はドイツをはじめヨーロッパ各地にある、中世から続く伝統的なお祭りです。
どこの街でも、中心部の広場では特徴的なクリスマスのデコレーションに、イルミネーション、そして伝統的なお菓子やグリューワイン(ホットワイン)、雑貨などが屋台で売られ、11月末から12月25日までのクリスマス・シーズンには欠かせない風物詩となっています。
ロマンティックな雰囲気の中、仲間とグリューワイン(ホットワイン)を飲み交わしながら、クリスマス用の飾りやプレゼントを選んだりするのも、「クリスマスマーケット」ならではの楽しみです。
【川田コメント】
日比谷公園で恒例のクリスマスマーケットが10日(金)から始まる。2、3日前から設営準備しているのは気づいていた。入場料は1000円だが、まだ開場前だった。(金曜日ランチタイム)
10年ほど前にドイツを旅行したときに現地のクリスマスマーケットを尋ねたことがある。広場に小さなテントや小屋がいくつも並び人々は煌煌と照らされたオレンジ色の柔らかい光の下でビールやワインを楽しむ。
この季節の祝祭はどこかさみしく神聖な雰囲気が漂う。行き交う人の表情も安堵の面持ちで、表情が緩んでいた。そこには日本人には想像もつかぬ複雑な地政学、歴史、民族、宗教そして階級の違いがもたらす対立を乗り越えて、ひとときの安らぎに身をゆだねる面持ちがあった。
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6. 今後の活動情報
◇12月15日(水)午前11時ストックボイス
◇12月16日(木)午前8時15分 日経CNBC 電話インタビュー
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7 質問コーナー
ハイフライング銘柄の対処方法
質問1
質問者
電子認証のドキュサイン(DOCU)の株価下落で思いっきり痛手を負っています。川田社長なら、こういうときはスッパリとポジションを切ってしまうのでしょうか?
川田
私の場合、あきらめて撤収します。でも、この銘柄は長期では期待できるのではないですか?しかしそれがいつ株価に現れるかわからない。したがって銘柄に惚れ込むのは危険だと思うようになりました。
質問者
ご教示ありがとうございます!涙目で切りました。。。流石にここまでの直撃はきついですね。。。
①損切
ポジションの大きさ次第ですが目をつぶって何回かに分けて損切する、そして忘れる。これで気が楽です。
②塩漬け
これもポジションの大きさ次第ですが、ずっと忘れる、つまり「塩漬け」も一つの方法です。ポジションはゼロにしかなりませんから、損失限定のオプションだと思えばいいです。そうやって何年か経つとひょっとしてテスラみたいな大化け株になるかもしれません。その可能性は低いと思いますが。
質問者2
今回のオミクロン騒動をきっかけにズーム(ZM)、テラドック(TDOC)、さらにはドキュサイン(DOCU)など昨年大きく上昇したハイフライング銘柄は半値以下が多いですよね?どうするのがいいと思いますか?
川田
これらの銘柄は、今までは期待先行で株価売上高倍率で数十倍でも買われましたが、今後はもうないと思います。
ただしこの沈んだ中から本物は買われます。私はドっ天井では売れませんでしたが難を逃れています。いくつかお持ちですか?毎回思いますが、やはりこの手のハイフライング銘柄は私には手に負えません。様子見て安いところを拾いたくなりますが、これも私はやられた記憶が先行します。
年初来チャート
NDQはナスダック100、DOCUはドキュサイン、ZMはズーム、APPNはアピアン、TDOCはテラドック、LMNDはレモネード、PTONはペロトン
ナスダック100は年初来28%超上がっているが、その他の銘柄は大幅下落
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