FXのリスク管理の基本 ─ 損切り・ロット・リスクリワード・破産確率を1本で
はじめに
リスク管理が大事、とはよく言われます。 ところが、損切り・ロット・リスクリワード・破産確率と、出てくる言葉が多く、どこから手をつければよいか迷いがちです。
この記事では、この 4 つを 1 本にまとめて、どの順番で決めて、どうつながっているかを整理します。 最後に、自分の数字を知るための練習のしかたも書きます。
この記事で分かること
- リスク管理で決める 4 つのこと
- 4 つを決める順番と、それぞれのつながり
- 自分の数字を、練習の記録から知る方法
リスク管理とは
リスク管理とは、1 回の負けや、続けて負けたときに、資金が大きく減らないようにする決めごとです。
どんな手法でも、負ける場面はあります。 大事なのは、負けたときの損失の大きさを、入る前に決めておくことです。
決める 4 つのことと、その順番
リスク管理で決めることは、次の 4 つです。上から順に決めていくと、つながりが見えやすくなります。
- 損切りの位置:入った理由が崩れる場所はどこか
- ロット(取引量):損切りになったとき、資金の何 % までなら失ってよいか
- リスクリワード(損益比):損切りまでの幅に対して、利確までの幅はどのくらいか
- 破産確率:この決め方を続けたとき、資金が大きく減ってしまう見込みはどのくらいか
1. 損切りの位置
損切りは、損失を限られた大きさで止めるために、決めた価格で決済することです。 位置は、入った理由が崩れる場所から考えます。金額から逆算して、近すぎる場所に置かないようにします。
考え方と練習のしかたは、こちらの記事にくわしく書いています。
▶ 損切りの位置の決め方 ─ 根拠のある場所に置く https://www.gogojungle.co.jp/finance/navi/articles/127283
2. ロット(1 回に失ってよい割合)
損切りの位置が決まると、損切りまでの値幅が決まります。 そこで、損切りになったときに失ってよい割合(リスク %)を先に決めて、そこからロットを決めます。
たとえば、資金が 100 万円で、1 回に失ってよい割合を 1 % と決めたなら、1 回の損失は 1 万円までです。 損切りまでの幅が広いときはロットを小さく、狭いときは大きくして、損失を同じ 1 万円に合わせます。
こうしておくと、損切りの幅が場面ごとに違っても、1 回の損失の大きさはそろいます。
3. リスクリワード(損益比)
リスクリワードは、損切りまでの幅に対して、利確までの幅がどのくらいあるかを表します。 損切りまで 20 pips、利確まで 40 pips なら、損益比は 1 対 2 です(pips は値幅の単位)。
損益比は、勝率とセットで考えます。
- 損益比が 1 対 1 なら、勝ちが半分を超えないと、合計は増えません
- 損益比が 1 対 2 なら、勝ちが 3 回に 1 回を超えれば、合計は増える計算です
どちらも手数料などを除いた計算です。 利確を遠くに置けば損益比は大きくなりますが、そのぶん利確に届く回数は減りやすくなります。どちらが自分に合うかは、記録を見ないと分かりません。
4. 破産確率
破産確率は、同じ決め方で取引を続けたとき、資金が決めた水準まで減ってしまう見込みです。 次の 3 つで決まります。
- 勝率
- 損益比
- 1 回に賭ける割合(リスク %)
このうち、自分で直接決められるのは「賭ける割合」です。 損益比は、損切りと利確の置き方で変わります。勝率は、決めるものではなく、練習と記録で知るものです。
自分の数字は、自分の記録からしか出ない
ここまでの 4 つのうち、勝率と損益比は、人によって、手法によって違います。 本やネットに書かれた数字は、その人の場面の数字です。自分の判断で同じになるとは限りません。
自分の数字を知るには、同じ決まりで場面の数を重ね、記録を残すしかありません。 過去のチャートで場面を重ねる方法は、こちらの記事に全体の流れをまとめています。
▶ FXの過去検証(バックテスト)とは? やり方・手順・続け方の全体ガイド https://www.gogojungle.co.jp/finance/navi/articles/126878
練習の手順
- 損切りの位置とその理由を、入る前に書く
- リスク % を決めて、そこからロットを決める:場面ごとに変えない
- 利確の位置も先に決め、損益比を書いておく
- 場面の数を重ねて、勝率と損益比を出す:同じ決まりで数十回分
- その数字で、続けたときにどうなるかを見る:連敗の長さや、資金の減り方
道具で練習する
MT5 用のインジケーター「FX過去検証トレーナー」は、過去のチャートを 1 本ずつ再生して、仮想口座で注文と記録ができる練習用のツールです。
- 先の足はデータとして存在しないので、結果を知らないまま、損切りと利確の位置を決められます
- 損切り・利確は、チャートの線をドラッグして決めます。線の横に、損益比と、損切りになったときの損失が出ます
- リスク % を決めておくと、損切りまでの幅からロットを計算します
- 勝率・損益・最大ドローダウン・連勝連敗・累計損益のグラフ・破産確率を、記録から集計します
- 破産確率は、保有中の含み損も損失として数えます。そのため、一般的な計算より高めに出ます
- 同じ足のなかで損切りと利確の両方に届いたときは、損切りを優先します。結果が甘く出ないようにするためです
できないこともあります。
- 手数料・スワップ・部分決済は計算に入りません。証拠金や強制ロスカットもありません
- 設定した最小の足(既定は 1 分足)より細かい値動きは再現しません
- 口座通貨は日本円のみ、対応は MT5(Windows)のみです
MT5 でこのツールを使って練習する手順は、こちらの記事にまとめています。
▶ MT5で「先が見えない」過去検証をする方法 ─ 手でスクロールする落とし穴と、1本ずつ再生する練習 https://www.gogojungle.co.jp/finance/navi/articles/126682
まとめ
- リスク管理で決めるのは、損切りの位置・ロット・リスクリワード・破産確率の 4 つ。この順番で決める
- ロットは、1 回に失ってよい割合から決める。損益比は勝率とセットで考える
- 勝率と損益比は、自分の記録からしか出ない。同じ決まりで場面の数を重ねる
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練習ツールについて
この記事で紹介した練習は、MT5 用のインジケーター「FX過去検証トレーナー」でできます。 過去のチャートを 1 本ずつ再生し、仮想口座で注文・記録・振り返りまで行える練習用のツールです。
無料版があります。 すべての機能・通貨ペア・期間で、決済 30 回まで(通算)練習できます。期限はありません。 お使いの MT5 で動くか、普段のインジケーターが使えるかを、先に確かめられます。
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ご注意
- このツールは練習のための道具です。利益を保証するものではありません。実際の発注は行いません。
- この記事は練習の方法と考え方の紹介です。特定の売買や手法、資金の配分をすすめるものではありません。