ブルームバーグ「世界的に株売りの流れ」→自分たちのシステム障害が原因でした
2015年4月17日、ブルームバーグ(Bloomberg)の取引システムに障害が発生して世界の金融市場に影響が出るニュースがありました。 ロイター通信によると、 値動きが把握しづらくなったことで、欧州株の売りが加速、ドイツ連邦債先物の取引量は約30%減少した。 ブルームバーグの取引システムに障害が出ただけでこんな影響出るの? って思わずにはいられません。きっと私たち(私)が思っているよりブルームバーグさんの影響力は大きそうです。 きれいなドル売りがあると見せかけて戻すなど、「またかよ」と思うような乱高下にもなったFX相場に、村上春樹よろしく「やれやれ」してしまいましょう。
ブルームバーグにシステム障害が起きる
ブルームバーグのシステム障害が報告されたのは日本時間の16時20分前後。TwitterなどのSNS上で悲痛の声が聞こえてきました。Stop trading! pic.twitter.com/LSsc305Uo4
— *Russian Market (@russian_market) 2015, 4月 17
Did the IMF mentioned Bloomberg as "major risk to financial stability" in their report?
— barnejek (@barnejek) 2015, 4月 17
2時間近く画面がまったく表示されず、値動きも確認できない、ニュース配信もなかったとのことです。 私もTwitterで見つけてから「システム障害」について追っていたのですが、日本で触れている場所はほとんどなく、きちんとした記事になったのも翌日のロイター通信くらいでした。 FXCMジャパン証券だけは刻々と変わる情報を伝えていました。
【DailyFXJapan】現在、世界中でブルームバーグの端末がダウンしていると聞いております。 #fx
— FXCM ジャパン証券 (@FXCM_Japan) 2015, 4月 17
【DailyFXJapan】ブルームバーグの障害、今もなお続いているようです。海外のトレーダーと話したところ、「銀行もクライアント全く見れない状態だよ」と仰ってました。 #fx
— FXCM ジャパン証券 (@FXCM_Japan) 2015, 4月 17
【DailyFXJapan】ブルームバーグは復旧したようです。 #fx
— FXCM ジャパン証券 (@FXCM_Japan) 2015, 4月 17
軽いパーティーで、隣の席の人が、
「このようなパーティーって場慣れしてるかスグ解りますよね。僕なんてしょっちゅう呼ばれるんで、もう慣れて慣れてベテランの域ですよ。」
「そうですかぁ。ははっ、ナイフとフォークが逆ガォ!」
「・・・・・」
— らいおん料理長 (@FX_Lion_Chef) 2015, 4月 17
ヒロセ通商の「らいおん料理長」だけはテレビ東京のように何があってもブレません(ツイート時間は前後していますが基本はこの姿勢です)。
ブルームバーグでシステム障害が起きた結果
ブルームバーグのシステム障害が起きたことにより以下の影響がありました。 ・欧州株の売りが加速 ・ドイツ債先物の取引量が30%減少 ・イギリス短期債30億ポンドの入札を延期 国債に影響を与える企業のシステムって恐ろしいですよね。たしかに値動きが見えない中で取引に突っ込んでいくのは回天と同じです。あのままパニックになって株安になればと、そこはかとなく期待してしまった自分がいましたが結果は無事にシステムは復旧しました。
ブルームバーグってそんな影響あるの?
先物の取引量が30%減少するなど多くの影響を与えてブルームバーグのシステム障害。 ブルームバーグってそんな影響力があるんですね。 と調べてみると、ブルームバーグは世界で30万人以上が利用する端末で、メッセージやニュースを提供します。 顧客が支払うサービス料は年間約2万ドル。 おいらが無料でMT4使ってシコシコニュース見るのとはわけが違う模様です。情報はお金になるというのが目に見えて分かりますよね。 日本円にして毎月約20万円って、ひとり暮らしなら都心のなかなか良い物件探してもだと思います。ということは情報料以下の価値であると…。 これだけの情報を有料でやりとりしているのを考えると、いちユーザーがファンダメンタルズで指標に勝つというのは無謀そうです。ましてFOMCで声明が発表されただ、単語がひとつ増えただ言っている間にレートは大きく動いてしまいましょう。
企業としてのブルームバーグについて調べてみる
そもそもブルームバーグって何それ?という方もいらっしゃると思います。 ブルームバーグはアメリカの情報会社。 ソロモン・ブラザーズの元幹部でニューヨーク市長だったマイケル・ブルームバーグさんが1981年に退職金を使って設立しました(ウィキペディアより)。 ロイターとダウ・ジョーンズが牛耳っていた情報サービスに不満を持っており、サービスを改良することによって大当たりしたとあります。 「もっとこうすればいいのに」はサービス業のあるべき姿なのかもしれません。
Bloomberg.co.jpはシステム障害には触れない
日本で情報を伝えるBloomberg.co.jpでは今回のシステム障害についてまったく触れられていないんですよね…。 一方、ロイターではばっちり記事にしているという…。前述の通り、どこか大人の事情が介在しているのやもしれません。 ほかに、CNBC(ここの大元はダウ・ジョーンズ)と短期債が延期になってとばっちりを食らったイギリスの新聞「The Guardian」は記事にしていました。 ・CNBC:The Bloomberg Terminal: CNBC Explains ・The Guardian:UK delays £3bn debt sale after Bloomberg terminals crash worldwide
まとめ
これまで前例がなかったという今回のシステム障害。情報会社にとって情報が出ないというのはたしかに大変です。 なお、世界的な株安の原因は中国の規制も原因と言われているため、タイトルはほどほどに。 written by すべてがFXになる



