ついに上場来初の「売り規制」今気をつけるべきことは?
こんにちは、下山です。
先週、「売り禁」の報道がありました。
“日経平均株価の2倍の値動きを
目指して運用する
「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
(日経レバ)が16日から新規の信用売りができなくなる
「売り禁」となった。”
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO61613920W0A710C2EN1000
日本経済新聞『スクランブル』
2020年7月16日 21:47配信より
「日経レバ」の売り規制はこのETFが上場して以来初ですが、
「何が起こってもおかしくないのが投資の世界だ」
ということを感じさせるニュースですね。
「売り禁」の背景には、
個人投資家の売り需要の高まりがありますが、
「また下落する」
と考える投資家が多いことが見て取れます。
今このメルマガを読まれている方の中にも
「また下落する」と思いながら
トレードされている方もきっと多いでしょう。
自分自身もこのメルマガでお伝えしてきたように
長期的に見て売り目線でトレードしています。
ただ、需給バランスから言って、
「売り残が増えれば下落しづらくなる」
ということも言えますので注意が必要です。
将来にかけて必ず売りに対する
買い戻しが入ってくるからです。
それが下値を限定する要因になります。
投資の世界では、多くの投資家が
「下落するだろう」と思うほど、下落しづらくなる、
という側面があるのも事実です。
ですから、重要なことは、
「絶対下落する!」
というように決めつけないことです。
「売りしか持たない」とか
「買いしか持たない」とか、
一方に偏った取引は避けるべきです。
そんなのギャンブルですから。
また、今回のように「売り禁」になって
新規売りができなくなることもありますので、
そういった意味でも
普段から買いと売りのバランスを考えた
ポジション取りをしておくべきです。
「できるだけ早く損切りする」
という考えで投資をされている方が
多いと思いますが、
買いと売りのバランスを考えながら
利益を狙うような手法で投資をされている方にとって、
「新規買いしかできない」
という状況はかなり不利です。
いずれにしても、今お伝えしたような考えで
リスクヘッジをした上でトレードしていれば
大損するようなことはまずありませんし、
負けなくなります。
負けない取引ができるようになれば
あとは利益をいかに伸ばすかを
考えれば良いだけです。
ぜひ参考にされてください。
=================
稼げると思った瞬間に堕ちていく
=================
もうひとつ、
今の相場状況を見て思うことがあります。
売りで大きな利益を狙っている
個人投資家も多いようですが・・・
危険な香りがします。
人間心理として
「素敵な未来を想像するほど
リスクを冒しやすくなる」
という心理があるからです。
たとえば、
「今、100万円投資すれば1000万円利益が出る」
みたいなことを、もっともらしく説明され、
あなたがその気になったとしたら
「200万円投資しておこうか、
いや、300万円投資しておこう。
なんであの時もっと投資しておかなかったんだ、
と、あとで泣いて後悔するかもしれないから。」
みたいに考えてしまったり。
多かれ少なかれ、
これに似たようなことを考えた記憶が
あるのではないかと思いますが、
素敵な未来を想像すると
気持ちが大きくなり、
正常にリスクを考えられなくなるのが人間です。
別にあなたが悪いわけではなく
脳の仕組み上、
どうしてもそうなってしまうのです。
===================
この領域では、
金を勝ち取れるだろうと期待するだけで、
「側坐核」と呼ばれるものが活性化する。
アマンダ・リプリー
『生き残る判断 生き残れない行動(株式会社光文社)』
2009年12月25日 初版第1刷発行
P.102より引用
===================
と書かれていましたが、
いったん「もうかる」
と思ってしまうと
脳にある「側坐核」という部分が
活性化してしまうので、
リスクオンになってしまうのは、
仕方ないんですね。
ちなみに、
この仕組みをうまく利用しているのがカジノ運営です。
=============================
だから、カジノで勝つことを期待させるだけでいいのだーーー
たとえ実際は勝った経験など一度もなくても。
それでなぜカジノが客に安価な料理、無料ドリンク、
ボーナスポイント、
サプライズ商品などの
ささやかな見返りを提供するのか説明がつくだろう。
そういった見返りへの期待で、
「側坐核」は活性化し、
それがさらに危険を冒すことにつながっていくのである。
アマンダ・リプリー
『生き残る判断 生き残れない行動(株式会社光文社)』
2009年12月25日 初版第1刷発行
P.102より引用
=============================
「とにかく期待させる」
それだけでお客様の妄想はどんどん膨らみ、
より多くのお金が
自動的に落とされていくのです。
遊べば遊ぶほど
無料で美味しい料理を食べられたり、
高級なホテルに無料で宿泊できたり、
すごく得をしたような感覚になり、
ついついカジノで
散財してしまった経験がある方も
いらっしゃると思いますが、
結局は何も得していないどころか
損をしているケースが大半です。
話が逸れましたが、
ぜひ「側坐核の活性化」
にはお気をつけください。
とはいえ、
気持ちが大きくなっていることに
自分自身で気づくのは
なかなか難しいことです。
ですから、客観的にあなたの考えを
精査してくれるような人が近くにいると
良いですね。
「あなたちょっと気が大きくなってるんじゃない?」
と忖度なく警告してくれるような。
「そんなことあるか!」
とあなたが警告を
はねつけてしてしまっては意味がありませんので、
「その人の言うことなら聞く」
というような間柄の人に
客観的アドバイスを求めるのが良いでしょう。
それでは
本日も最後までご覧いただき
ありがとうございます。
よろしいですか?