【フジトミ】東京金は上伸
(東京原油・石油製品)
5日の東京原油・石油製品は一時プラス圏回復も、その後売られる。原油期先11月限は前週末比230円安の3万4760円、ガソリン期先12月限は同150円安の4万7390円、灯油期先12月限は同320円安の4万8560円。
WTIは昼過ぎに急伸しており、48.42ドルまで急伸した。軟調だったNY石油製品の切り返しが戻り要因だったが、昼以降はWTIの強調地合いがリードしてNY石油製品が上伸している。48ドルを突破した後の上伸が早く、ストップロスの買いがヒットしたためと考えたい。ドル安を好感して週末の安値から大きく戻したこともあり、やや下ヒゲの長いチャートをWTIは形成しており、テクニカルな買いにつながったともいえる。また、サウジとカタールの断絶が発表されたことも影響を与えたとみる向きもある。ただし、サウジとイランが断絶した時の原油相場の反応はイマイチだっただけに、今回の断絶で過剰は反応をみせることには違和感もある。戻り局面だっただけに、強気筋が買い材料に取り上げた可能性もあるが、現時点でその影響は不明。さて、このWTIの強調地合いに東京は敏感に反応し、昼過ぎに原油先限は夜間の高値を大きく更新し、3万5000円台を示現、プラス圏回復もみせた。東京は週明けから下げ渋りをみせ、強材料があれば、やや過剰に反応していたが、戻りたいムードにWTIの上伸が拍車をかけたとみる。引けにかけて円高気味の為替とWTIの上げ幅縮小で、東京は売り直されたが、下げ足りず。
(東京貴金属)
5日の東京金は先高期待に急伸している。金期先4月限は前週末比26円高の4535円、白金期先4月限は同43円高の3388円。
東京金の強調地合いが目立っており、東京金市場の買い安心感が目立っていた。朝方から夜間の高値を更新し、先高期待を鮮明にしていた。8日にはコミー前FBI長官の議会証言、さらに英国の総選挙が予定されており、買い材料となるリスク要因が控えており、安全資産として今後とも金は買い進まれる可能性もある。東京白金も追随して戻しているが、日中取引では水準を切り上げる訳でもなく、上値の重い展開をみせていた。実勢悪に変わりはなく、金を買う向きは白金でヘッジ売りをみせているようだ。円安を好感して14時過ぎに東京金は4540円台に乗せた。
(東京ゴム)
5日の東京ゴムは期近中心に大幅続落。期先11月限は前週末比2.5円安の191.5円。
東京期近は連日の急落を演じており、期先にかけての圧迫要因となっていた。国内の業者は当用買いに徹しており、その影響で在庫水準がタイトである。当用買いのため、タイトな在庫は仕方ないが、それを過剰評価して急伸した期近限月だったが、産地の増産期を迎えて、当用買いのリスクも縮小し、期近の急落につながったといえる。産地のオファー価格も連日、急落している。また、6月からBSはタイヤの販売価格を引き上げており、夏の需要期における需要低迷を警戒する向きもあったようだ。その期近の急落の期先も追随して急落し、先限もアッサリ190円を下回った。ただ、逆ザヤ修正となれば、先限にかけて買い戻しによって下げ余地は今後、限られることになるため、190円を下回っての売りは限定的。今後はサヤ関係により注目。
(東京トウモロコシ)
5日の東京トウモロコシは小幅安にとどまる。期先5月限は前週末比30円安の2万2320円。
週末から週明けのシカゴはしっかりした動きをみせるものの、円高進行を嫌気して東京は軟調地合いをみせていた。朝方は下げ幅を拡大したが、週明けのシカゴがさらに買い進まれたこともあり、売りは後退し、2万2300円台を回復。ただ、米コーンベルトの天候が改善し、生育にプラスとみられるだけに、買いにも慎重で、結果的には狭いレンジで推移していた。週明けのシカゴ高要因はイマイチ不透明で、まずは明朝発表される作柄状況待ち。ただし、コーンベルトの天候回復もあり、売りスタンスは堅持したい。
(東京米国産大豆)
5日の東京一般大豆は上伸。期先4月限は前週末比300円高の4万5700円。
週末のシカゴ大豆がドル安を好材料にして急伸し、週明けもさらに上伸した。これを好感して東京先限は上伸したが、円高を加味すれば行き過ぎといえる。ドル安で米国大豆の需要が改善する状況ではないだけに、東京先限の急伸は売り場提供になる可能性も。噴き値売りはそのまま。
https://www.fujitomi.co.jp/?p=15690
よろしいですか?