【フジトミ】WTI・ブレントとも下落、米国の原油増産基調を嫌気
(NY貴金属)
17日のNY金は波乱含みの中、小幅高となり、4営業日連続で上昇している。NY金期近6月限は前営業日比3.4ドル高の1291.9ドル、NY白金期近7月限は同13.7ドル高の991.1ドル。
週明け早々、買いが先行し、1297.4ドルまで一気に急伸した。北朝鮮はミサイルを発射したことで、リスク警戒の買いにつながったという。ただし、失敗に終わったこと、市場が最も懸念した核実験がひとまず実施されず、また大陸間弾道弾のミサイルの発射でなかったとみられるため、リスクを買う動きよりも利食い売りがその後拡大し、アッサリ1290ドルを下回り、その後は1290ドルを挟む動きとなった。NYダウが急伸したこともあり、NY金は清算値決定後にマイナス圏に値を崩すなど、不安定な相場つきをみせていた。NY白金はテクニカルな買いに上伸しているが、1000ドル近くまで上伸したことで、また売り場提供との声も多い。
(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
17日のWTI原油は反落。WTI原油期近6月限は前営業日比0.49ドル安の53.11ドル、北海ブレント期近6月限は同0.53ドル安の55.36ドル。RBOBガソリン5月限は同1.53セント安の171.96セント、NYヒーティングオイル期近5月限は同1.66セント安の163.29セント。
連休前に発表された米ベーカー・ヒューズの原油の稼働リグ数は13週連続の増加を記録していたが、連休中のリスクを警戒して弱材料に反応しなかったが、連休中のリスクは後退した結果、弱材料を改めて認識することに。米EIAの在庫統計で示されている米国の原油生産も7週連続で増加しており、米国の供給増加懸念が売り材料に。また、米国のドライブシーズンを期待してNYガソリンが上伸していたが、実際のガソリン需要は前年度よりも落ち込んだままであり、期待先行で買われた反動安といえる。サウジによる協調減産延長指摘は引き続き、支援材料になっていたが、すでに言いつくされており、連休明けの強材料としては薄かったようだ。
(CBOT大豆)
17日のCBOT大豆は弱気な圧砕高を受けて期近中心に下落している。期近5月限は前営業日比3.50セント安の952.00セント、新穀11月限は同0.50セント安の961.25セント。
NOPAが発表した3月の圧砕高は1億5036.0万ブッシェルで、前月の1億4279.2万ブッシェルを上回ったが、前年同期の1億5669.0万ブッシェルを下回った。市場の事前予想平均の1億5672.8万ブッシェルも下回ったことで、期待外れの結果と評価されることに。その前に発表された週間輸出検証高も弱気な内容だったこともあり、下げに弾みが付き、NOPA発表後に安値を示現し、その後は戻り切れず。今回も週明けアジア時間帯の上伸は売り場提供に。
(CBOTコーン)
17日のCBOTコーンは利食い売りに反落となった。期近5月限は前営業日比4.50セント安の366.50セント、新穀12月限は同4.75セント安の389.75セント。
連休前に5週間振りの高値を示現するなど、強調地合いをみせていたが、米コーンベルトの降雨による作付遅れ懸念が大きな支援材料になっていた。連休中の降雨に加えて、その後、米コーンベルト西部中心にまとまった雨が指摘されていた。連休中の降雨は西部中心に確認されたが、予想以下の雨量だった。連休明けの降雨も当初予想よりも後退しており、利食い売りを誘うことに。ただ、今週の降雨も予想されているため、下値での打診買いの動きはみられたという。シカゴ引け後に発表される作付進捗率の全米平均に対する事前予想平均は8%(前年同期は9%)となっている。
https://www.fujitomi.co.jp/?p=14547
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