証券口座ガチ調査で判明!大多数が大損する本当のワケ
こんにちは、下山です。
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投資は美人投票だ。
容貌の美しい写真を選び
投票者全体の平均的な好みに
最も近かった者に賞品が与えられる。
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と経済学者ケインズが主張しのは有名な話ですが、
「平均的な投資家が何を考え、
そしてどういう行動を取るのか?」
ということがもし手に取るように分かれば、
投資をする上で大きいヒントになりますよね。
もちろん、他人が何を考えているかなんて
そう簡単に分からないからこそ
投資は難しいのですが・・・
ただ、人間には本能があり、
それはいつの時代に生きる人間にも
共通するものです。
ですから、もしそういった人間の本能を
高いレベルで理解できていたなら、
他の投資家の平均的な行動が
読める場面も出てきます。
何かしらの条件がそろった時に
「多くの人間がどういう行動を取る傾向にあるのか」
ということが、完璧ではないにしろ
かなり高い確率で見えてくることがあります。
ただひたすらチャートとにらめっこをし続け、
神経すり減らしているのに一向に利益が伸びない方。
そのような方は、相場の裏で激しく動く
「人間の本能」に意識を向けてみるのも良いかもしれません。
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人間の本能的行動
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では、人はどういう場面で
どういう行動を取る傾向にあるのか、
1つ具体的に紹介いたしましょう。
実は株価が上がっている時と下がっている時、
個人トレーダーの行動に
明らかな違いが生まれることが分かっています。
株価が上がっている時と下がっている時では
個人投資家の心理状態はかなり違いますから
なんとなくイメージできるのではないでしょうか?
「株価が上がっている時と下がっている時では、
個人投資家の行動にどのような違いが生まれるのか」
あなた自身の行動も思い起こしながら
読み進めてみてください。
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株価上がると「あの回数」が増える
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紹介するのは、スウェーデンの
経営情報管理専門家ニクラス・カールソン、
カーネギーメロン大学の行動経済学者
ジョージ・ローウェンスタイン、
同じくカーネギーメロン大学の
金融経済学教授デュアン・セッピらが行った研究です。
なんか凄そうな人の名前がズラズラと並んでますね。
でも安心してください、難しい話ではありません。
結論は単純です。
彼らは研究によって、株価と「ある数字」に
1つの明確な相関関係を見つけました。
「ある数字」とういうのは、
個人投資家が行うあることの回数なのですが
何の回数だと思いますか?
「証券会社の口座にログインする回数」です。
株価が上昇しているときにはログイン回数が増え、
下落しているときにはログイン回数が減っていたのです。
この研究に用いられたのは2006年1月から2008年4月までの
「S&P500」の値動きと個人投資家のログイン情報ですが、
具体的にどのような相関関係が見られたのか?
詳しく解説された一節を引用紹介させてもらいます。
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一目瞭然なのは、二本の折れ線がまるで手をつないで
丘を歩く恋人同士のように同時に上下している点だ。
市場が上昇すると人々はひっきりなしにログインし、
下降すると株価チェックを避ける。
なぜだろう?
他の様々な要因や考えられる理由を統計的に処理した結果、
研究チームはある結論に達した。
持ち株の価値に関する情報を収集する行動は、
満足感を得たいという願望に支配されている。
市場が上向きになると、
人々は自分の持ち株もそれに倣うと考え、
良い知らせを存分に味わうためにアクセスする。
市場が下降すると、人々は現実から目を背ける選択をする。
財産を失う可能性があることや、それを確認すれば
気が滅入ることがわかっているからだ。
ターリ・シャーロット
『事実はなぜ人の意見を変えられないのか(株式会社白揚社)』
2019年8月30日 第一版第一刷
P.148-149より
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一言でいえば、
「一般的な個人投資家の大半は感情に支配されちゃってる」
ということです。
株価の上げ下げに一喜一憂しているのです。
有利な場面では、取引するつもりもないのに
何度も株価をチェックしてみたり、
不利な場面では見たくない数字からは目をそらす、
それが平均的な個人投資家の真実です。
こんな感じで感情に支配されている投資家に
どのような未来が待っているかはご存知ですよね。
「相場からの退場」それだけです。
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そう言う下山さんは感情に振り回されないの?
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今紹介した話はログインするかしないか、
だけの話ですから、これを知ったからと言って、
トレードをする際、大きく有利になる、
ということは無いかもしれません。
でも
「大多数の個人投資家は感情に振り回されて堕ちていく」
という真実を理解するだけでも、
あなたがすべきこと、見えてくると思いませんか?
そうです、あなたがすべきことは
感情に振り回されることからの開放です。
株価が上がれば嬉しい、下がれば悲しい。
当たり前のことではありますが、
勝ち続けたいなら
その状態を避けなければいけません。
感情に振り回されている限り、勝利はありません。
「じゃあそういう下山さんは
感情に振り回されないのですか?」
と聞かれることもあるのですが、自分の場合
もともと物欲がないんですよね。
なので、トレードをしている際の
感情の起伏は人よりも少ないかもしれません。
もちろんそれでも
全く何も感じないわけではありません。
でも、それでも感情に振り回されて
トレードをすることはありません。
なぜなら、株価が上がっても下がっても
利益が出るからです。
当たった外れたの世界で
戦っているわけではありませんので
極論、上がろうが下がろうが、
どうでも良いんですよね。
本日の話が
あなたのトレードの参考になれば幸いです。
下山敬三
Is it OK?