【フジトミ】WTIは50ドル台に急伸
(NY貴金属)
30日のNY金は続落し、1250ドルを下回った。NY金期近6月限は前日比8.8ドル安の1248.0ドル、NY白金期近7月限は同0.6ドル安の955.7ドル。
NYダウの上伸、さらにドル高を嫌気して、アッサリ1250ドルを下抜け、NY金の清算値決定後もさらなるドル高進行を嫌気して下げ幅を拡大している。前日の1250ドル台を維持する動きはあまり意味のない相場展開となったが、四半期末を控えて、ポジション調整も影響して、下げ幅が拡大したともみられている。第2四半期のイベントリスクを警戒するというよりも、目先のドル高が足かせになり、整理売りを助長したようだ。株高を好感してNYパラジウムは急伸し、また800ドル台回復をみせ、対照的な値動きだった。
(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
30日のWTI原油は続伸し、50ドル台を回復している。WTI原油期近5月限は前日比0.84ドル高の50.35ドル、北海ブレント期近5月限は同0.54ドル高の52.96ドル。RBOBガソリン5月限は同1.03セント高の168.37セント、NYヒーティングオイル期近5月限は同1.45セント高の156.05セント。
OPECの減産延長の動きが支援材料となって急伸し、ここまでの戻りの勢いもあって50ドル台を回復することになったという。前日はイラン石油相が、そして本日はクウェート石油相がOPECの減産延長を肯定する発言を行った。いわゆる産油国の口先介入である。リビアの減産を背景に、強材料に敏感になっている市場は、減産延長を手掛かりにして、テクニカルな買いにつながったともみられる。NYダウ上伸も心理面の買い材料となり、ドル高進行は無視されていた。50ドル台を回復したことで、強材料を重要視する市場ムードは後退し、弱材料に神経質になる可能性もある。
(CBOT大豆)
30日のCBOT大豆は弱気な米農務省の月末発表を警戒して一段安を演じている。期近5月限は前日比7.00セント安の962.00セント、新穀11月限は同5.25セント安の962.75セント。
南米の大豊作を背景にした輸出攻勢が活発化する時期を迎える中、さらなる米国大豆の作付面積の増加は当然、売り材料になっている。将来的に世界的な供給過剰状態が続くとみられるだけに、買い材料は見当たらず、続落も当然とみられ、5か月振りの安値に沈んでいる。弱気な内容を確認しても、知ったらしまいの展開よりも失望売りを浴びて、一段安がまた警戒されている。ブラジル大豆の生産高において、1億1330万トンとのかなり弱い事前予想が示されていたが、これも売り材料になっていた。
(CBOTコーン)
30日のCBOTコーンは米農務省発表前の狭いレンジ取引の中、小幅安で取引を終えた。期近5月限は前日比0.75セント安の357.75セント、新穀12月限は同0.50セント安の381.50セント。
朝方発表された週間輸出成約高は71万6000トンで、事前予想下限の90万トンを下回った。ただし、市場の関心は月末の米農務省発表に集まっており、売り材料になり切れず。作付意向面積は9000万エーカーをどの程度、上回るかどうか、まずは市場が注目している。全米在庫はこの時期として過去最高を更新するのはほぼ確実視されているだけに、将来的に供給過剰が続くとの見方が支配的。市場はまず、作付意向面積に関心を集めることになりそうだ。9100万エーカーを上回ると、売り材料になるとみる。
https://www.fujitomi.co.jp/?p=14109
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