【双月 開発ストーリー 第4回】なぜ買いと売りを別々に持つのか ―「二つの月」とヘッジング口座
前回は、ユーロドルという土俵を選んだ理由をお話ししました。今回は、双月という名前そのものの由来にかかわる話です。双月は、買い玉と売り玉を、それぞれ1つずつ独立して持ちます。「二つの月」という名前は、ここから来ています。なぜ一つにまとめず、わざわざ二つ持つのか。そして、それが口座タイプにどう関わってくるのか。順にお話しします。
前回お話ししたとおり、双月は行き過ぎを両方向で拾う逆張りです。「売られすぎたら買う」「買われすぎたら売る」――この二つの判断は、実はまったく別のタイミングで、それぞれ独立して発生します。
レンジ相場では、上に行き過ぎては戻り、下に行き過ぎては戻る、を繰り返します。このとき、「さっき出した売りの判断」がまだ生きている途中で、「新しく買いの判断」が出ることは、普通に起こります。反対に、買い玉を持ったまま、離れた場所で売りの判断が出ることもあります。二つの判断は、互いに独立した別々の出来事なのです。
ここで、あえて「まとめる」設計を考えてみます。買いと売りを一つの持ち高として扱い、新しい売りの判断が出たら、いま持っている買いを減らす(あるいは反転させる)――一見シンプルですが、この方式には見落とせない副作用があります。
買いの判断には、買いなりの利確・損切りの計算があります。売りの判断にも、売りなりの計算があります。一つにまとめてしまうと、後から出た判断が、前の判断の「途中経過」を強制的に打ち切ってしまいます。買いはまだ利確ラインに届いていないのに、売りが出た瞬間に巻き込まれて消えてしまう。それぞれの判断を、それぞれの計算どおりに最後まで見届けられなくなるのです。
※イメージ図。実際の値幅・タイミングは相場により異なります。
それぞれの判断を、それぞれの計算どおりに最後まで見届けさせたい。だから双月は、買い玉と売り玉を最大1つずつ、独立して持たせています。買いは買いの利確・損切り・トレールで動き、売りは売りの利確・損切り・トレールで動く。互いに干渉させません。買い玉と売り玉、二つの独立した持ち高――これが「双月(二つの月)」という名前の由来です。ちなみに、ナンピン(買い下がり・売り上がり)はしません。それぞれ1つずつ、最大でも2玉までという、シンプルな建て方です。
MT5の口座には、大きく分けて二つのタイプがあります。買いと売りを別々の持ち高として同時に持てる「ヘッジング口座」と、買いと売りが自動的に相殺される「ネッティング口座」です。
双月は、買い1玉・売り1玉を同時に、それぞれ独立させて持つ設計です。もしネッティング口座で動かすと、システムの外側(MT5側)で買いと売りが勝手に相殺されてしまい、双月が意図した「二つの独立した判断」が成立しません。ですから、双月の稼働にはヘッジング口座が必須になります。これは制約というより、この設計を成立させるための、いわば前提条件です。
- 「売られすぎ」と「買われすぎ」の判断は、それぞれ独立したタイミングで発生する
- 一つにまとめると、後から出た判断が前の判断を打ち切ってしまう
- だから、買い玉・売り玉を最大1つずつ独立させて持つ ―「二つの月」の由来
- この設計を成立させるため、双月の稼働にはヘッジング口座が必須
次回は「行き過ぎをどう測るか ― RSIの使い方」。「売られすぎ」「買われすぎ」を、双月がどんな考え方で判定しているのか、その中身についてお話しします。最後までお付き合いいただければうれしいです。
※本記事は情報提供を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。掲載している運用結果は過去の実績であり、将来の利益を保証するものではありません。FX・CFD取引はリスクを伴います。投資判断はご自身の責任において行ってください。