驚きと感心!シストレ24、シストレ.COMの人気ストラテジーQuickShift
fx-onからシストレ24(インヴァスト証券)、シストレ.COM(PLANEX-TRADE)に
EA(両社ではストラテジーと呼ばれています)も多数ご提供していて、分析記事も書かせて頂いたりするため
各ストラテジーの分析をする機会があるのですが、MT4で稼働させるEAのような
スキャルピングやポジション毎に可変ロット数を設定するトレーディングスタイルなどの
どちらかと言えば複雑な取引はできませんが
それでも、長期間に渡って継続して成績を向上させているストラテジーが多数あり
驚きと共に感心しています。
fx-on提供のBrainScal http://bit.ly/1nFLxCe も中々の成績ではありますが
それよりも、すごい実績を記録している
本日は、シストレ24(インヴァスト証券)、シストレ.COM(PLANEX-TRADE)の
人気ストラテジー3位QuickShift(EUR/JPY)( シストレ.COM、2/14現在)
のトレードを数字で分析したいと思います。
QuickShiftは、22通貨ペアに対応していますが、2014年2月11日現在、その中の15通貨ペアがプラスの成績で推移
しています。
ストラテジーカードの『ストラテジーの説明』に、使用されるテクニカル指標のことは記載されていませんが
通常複数の通貨ペアで展開する場合、ロジック(テクニカル指標の組合せ)は同じものを使用します。
勿論、通貨ペア毎に、パラメータ{例えば、移動平均線の場合、期間(5日、200日など)を設定すること}を
それぞれ個別に設定し、各々の通貨ペアに最適な値にすることでパフォーマンスが出るようにしますが
それにしても同一ロジックで非常に多数の通貨ペアに適応し成績を上げていることは、相当に優れた
滅多にお目にかかることのないロジックであると思われます。
多数の通貨ペア中でも現在までのところ、最も成績優秀なQuickShift (EUR/JPY版)の成績を見てみます。
ストラテジー選定において、私が重要視するポイントは
期待利益(過去実績から今後も期待されるだろう利益を以下3つのポイントで見る)
総純損益
プロフィットファクター(総利益÷総損失)
損益グラフの右肩上がり度
最大ドローダウン
勝率
です。
その視点で、順に見て行きたいと思います。
シストレ.COMのお役立ツールは大変便利なものですが、その中の期間別ストラテジー損益
でQuickShift (EUR/JPY)を見ると
過去2年間の実績では
損益は、4,832.2Pips、1万通貨で運用を継続した場合、単純計算で483,220円、年平均損益241,610円増です。
お役立ツール ストラテジー期待損益早見表のQuickShift (EUR/JPY)のトレード履歴では
最近数カ月の各取引の詳細が確認できますが、高い勝率で利大損小なトレーディングであることが分かります。
証拠金シュミレーショを使用して、年間利回りを換算すると
※2/11時点のレートで計算
年間利回り144.04% 年平均利益241,610円 ÷ 167,743円
と、金融商品としては実に素晴らしい結果をあげていることが分かります。
プロフィットファクター(総利益÷総損失)は、2.39は、驚異的な数字です。
損益グラフの右肩上がり度は、2013年5月末~9月初旬の下降相場
およびレンジ相場において一時的に損益曲線は横這いから若干下降しています。
しかしながら、以下の損益曲線の通り概ね申し分のない資産曲線と言って良いでしょう。
最大ドローダウンは、-717.3Pips。
1万通貨で運用していた場合、71,730円の損失が発生しているのですが、推奨証拠金167,743円で
運用を行なった場合、開始した直後に最大ドローダウンが発生したとしても、理論上は運用を継続できる
ことからも、然程大きなドローダウンではないと言って良いと思います。
ただし、ストラテジーの最大ドローダウン(弊社では最大リスクと呼んでいます)は勝率から計算される
最大連敗数からも求めることが出来ます。
勝率55.40%で推移するQuickShift (EUR/JPY)
の最大連敗数から計算しますと
最大リスクの計算式は
最大連続負け回数 × ストップロス設定値 ×ポジション数
※ストップロス設定値とは、各ストラテジーに元々設定されている設計上の損切値です。
となります。
最大連続負け回数は、
負率(100%-勝率〇〇%)のN乗
で求められます。
簡単にご説明しますと、例えば、2人で行なうじゃんけんで負ける確率は勝ちか負けしかないので勝率50%です。
2回連続で負ける確率は、1/2の更に1/2ですので1/2 × 1/2 = 1/4 25%
というようにじゃんけんの回数分累乗し発生確率がほとんど発生しない確率と言えそうな1%以下と
なる回数を求めるものです。
過去勝率55.40%で推移するQuickShift (EUR/JPY)は、1%の確率で最大6連敗する可能性があります。
『ストラテジーの説明』に記載がないので、ロジックに組み込まれている最大損失設定値はどの程度かは
分かりませんが、過去最大損失が-304.80Pipsであることから
最大リスク1,828.80Pips 304.80Pips × 6連敗 × 1ポジション
1,828.80Pips、1万通貨運用の場合、182,880円の最大ドローダウンの可能性があると考えられます。
過去2年間の最大ドローダウン-717.3Pipsよりも、更に大きなドローダウンが起こり得ると言うことも
念頭に置いて、証拠金を多めに運用した方が良いでしょう。
因みに発生確率毎に見るとこんな感じです。
0.01%の可能性は相当低いという印象ですが、12連敗、マイナス3,657.6pipsのドローダウンは
滅多に発生しないと考えてよいでしょう。
【各トレードの損益からトレードスタイルを探る】
過去2年間の平均利益231.10Pipsに対し平均損失-120.20Pips、平均取引時間234:37という数字から
利大損小タイプのトレードで勝ちトレードではじっくりとポジションを保有し大きく利益を伸ばしに
行くトレンドフォロータイプのトレーディングスタイルであることが想像できます。
実際に取引損益分布図を見ますと、185.6pipsを獲得した2014年1月3日のエントリーでは、429.37時間
ポジションを保有している状況が分かります。
ただし、トレンドフォロースタイルのトレードの一般的な勝率と言われる30%~40%を上回る勝率55.4%を
記録していることから、余計なエントリーを排除し優れたエントリー判定を行なっているか、レンジ相場にも
対応するロジックが入っている可能性もあると考えられます。
そこで、各トレード毎の損益を分析してみます。
グラフからは、プラス200Pips以上の勝ちトレードも多数存在することが分かります。
大きな勝ちトレードでは、プラス848.2Pips、747.8pips、735Pipsと利益を伸ばしており、恐らくトレーリング・ストップ
(利益が出た場合に、最低でも一定の利益確定ができる様、逆指値を置き、レートが戻ってしまったら
逆指値地点での利益確定を行なう)が使用されていると見ることが出来ます。
また、最大損失が-333.1Pipsと勝ちトレードの獲得Pipsに対し小さい値であることから、損切値が
設定されていて損失額を限定する設計であることが分かります。
損益分布図
獲得pips帯別のグラフを見ますと
0~200Pips未満の勝ちトレードのシェア28.7%に対し、0~-200Pips以上の負けトレードのシェアが
40.1%と圧倒しています。
このことから、レンジ相場への対応は不得意で、200Pips程度のレンジ相場におけるトレードでは
上手くエントリー方向を定めるロジックは入っていないと言って良いと思われます。
また、負けトレードで含み損となると、損切設定値まで到達する前に、何かのテクニカル指標が
損切決済を行なうロジックが入っているため、-200Pips以上の小さ目の損失の件数が多いと考えられます。
獲得PIPS帯別のトレード数
【本日のまとめとQuickShift (EUR/JPY)の使用方法】
QuickShift (EUR/JPY)
エントリーは
レンジ相場の処理は得意とは言えないものの、勝率55.40%を記録していることからエントリーの精度は高い
決済処理は
勝ちトレードとなると、トレーリング・ストップを使用し大きく利益を伸ばす
負けトレードで含み損を抱えると、損切設定値まで到達する前に、何らかのテクニカル指標で損切決済を行なう
というもので過去の成績は
期待利益
最大ドローダウン
勝率
のストラテジー選びの重要な視点から見ても、申し分ないものです。
継続して使うことが出来るストラテジーだと思われます。
QuickShift (EUR/JPY) のご利用は
インヴァスト証券 シストレ24
PLANEX TRADE.COM シストレ.COM
で利用することが出来ます。