MT4インディケーター Alligatorでトレンドに乗ろう
前回のMACDに続いて今回もトレンド系のインディケーターを紹介します。
今回紹介するのはAlligator(アリゲーター)というインディケーターで、移動平均線がベースになっています。クロコダイルじゃなくてアリゲーターなのは考案者のBill Williamsがアメリカ人だからでしょうか。
私にとってはデフォルトで用意されているインディケーターの中で、ほとんど使わないインディケーターのうちの一つですがトレンド判定の実力はなかなかのものです。
Aliigatorは計算のベースとなる価格にMedian Price(高値と安値の平均値)を適用した平滑移動平均線(SMMA)3本から構成されています。
「ほとんどの場合、市場は静止しています。市場でトレンドが発生するのは、わずか15~30%の時間においてでしかありません。したがって取引所の中にいないトレーダーは、利益の大部分をトレンドから得ています。私の祖父の口癖はこうでした「目の見えないニワトリでも、いつも同じ時刻に餌を与えれば、トウモロコシを見つけるものだ」。私たちはトレンドに基づく取引を「目の見えないニワトリ」と呼びます。私たちは長年かけてテクニカル分析を作り出しました。これを用いれば、目の見えないニワトリが市場に遭遇するまで、常に臨戦態勢を整えていられます。」
Bill Williams
Bill Williamsはトレンドについて「目の見えないニワトリ」に例えて説明してくれています。それではAlligatorをどのように使えば「目の見えないニワトリ」(=トレンド)を捉えることが出来るのでしょうか。
その前にAlligatorの3本のラインについて説明しましょう。
青ライン(ジョーズ=あご)
13期間の平滑移動平均線(SMMA)を未来方向に8期間ずらしたラインです。
赤ライン(ティース=歯)
8期間の平滑移動平均線(SMMA)を未来方向に5期間ずらしたラインです。
緑ライン(リップス=唇)
5期間の平滑移動平均線(SMMA)を未来方向に3期間ずらしたラインです。
パラメーターの異なる3本の移動平均線を同時に表示できるので面倒がなくていいですね。
この3本のラインをアリゲーター(ワニ)の生態にたとえてトレンドの発生を考えてみましょう。
下の画像のようにあご、歯、唇が閉じている、またはもつれ合っているときにはアリゲーターはまだ寝ているため明確なトレンドは発生していません。
そして、アリゲーターが口を開けて獲物を見つけると狩りを開始します。下の画像のように3本のラインが開いていき、トレンドが発生していきます。
狩りが終わり満腹になったアリゲーターが再び口を閉じるとトレンドも終了します。
トレンドの発生と終了がわかりやすいとても面白いインディケーターだと思います。Alligator単独で使用するよりもFractalsと組み合わせることで威力を発揮すると言われています。
3本のラインを見ていればAlligatorが口を開けてトレンドが発生している状況がよくわかるのですが、トレンドの変わり目はラインがゴチャゴチャしているのでちょっと見づらいですね。長時間チャートを見ても目が疲れないように、一目でトレンドがわかるインディケーターを作成してみました。疲れ目に悩んでいる方は以下のリンク先からダウンロードしてみてください。
ビルウィリアムズのアリゲーターを使ってトレンドに乗ろう
アリゲーターでトレンドをつかむ Alligator Trend 上昇トレンドは青いヒストグラム、下降トレンドは赤いヒストグラムで表示しています。0ラインとの位置関係でトレンドの終焉を察知出来るように、BullsPower、BearsPowerの上に表示してあります。 前回作成したTrend MAよりもトレンドのスタートへの反応は遅いようですが、トレンドの終わりに関してはAliigatoの方が早く反応してくれるようです。
アリゲーターでトレンドをつかむ Alligator Trend 上昇トレンドは青いヒストグラム、下降トレンドは赤いヒストグラムで表示しています。0ラインとの位置関係でトレンドの終焉を察知出来るように、BullsPower、BearsPowerの上に表示してあります。 前回作成したTrend MAよりもトレンドのスタートへの反応は遅いようですが、トレンドの終わりに関してはAliigatoの方が早く反応してくれるようです。
written by mmadvt