【黒幕】DMM.com証券を率いる引きこもりの経営者、亀山敬司

「エロやってればたたかれる。目立たないようにせざるをえなかった」 そう言うのはDMM.comグループを率いる謎の経営者、亀山敬司。 派手に自分を着飾ったり、メディアに積極的に顔を出したり、ときにはヒールな役割を演じて注目を集める経営者が多い中、マスコミを含む社外の人とは交流を絶ってきたという異色の経歴を持っています。 亀山会長がようやくメディアにぽつぽつと顔を出し始めたのはほんのここ数年。いえ、顔を出し始めたというより、インタビューを受けるだけで顔は出さないという方針は変わらないようです。 顔を出さないと言えば、先日、グラミー賞で顔を出さずに「後ろを向いたまま歌う」というパフォーマンスをしたSiaさんも話題になりました（「Chandelier」素敵です）。 ビルボード誌に登場したときすら紙袋を被っているという徹底ぶり。写真を撮られることはあっても、メディアに出るときは顔を出さないという方も中にはいるようです。



さて、そんな亀山会長が生まれたのは1961年。今は50代半ばになります。 飲みに行くのも年に2、3回という引きこもりなのだとか。とは言え、アダルトにFX、スマホゲームとこれだけ事業を展開してきたのですから、言うところの「24時間仕事バカ」と言われるものなのかもしれません。 最近こそ「社員さんたちが色眼鏡で見られないように」といった会社の信用もあり、たまにの取材は受けるようになりました（もちろん顔出しなしです）。 DMMと言えばアダルトからのし上がってきたイメージのある会社ですが、それは逆説でもなんでもなくそのままでアダルトからのし上がってきました。 そのため現在もアダルト色が強いために株式公開はしていません。 「エスワン」や「ムーディーズ」などのレーベルを育てたと言えばどれだけすごいかが分かりやすいかと思います。 DMMがアダルトに参入したのは完全に業界ができあがってからの後発組。 （前身の会社を作ったのが30歳頃、DMMを作ったのが40歳ちょい前くらいでしょうか） 「富山の薬売り方式」と言われる返品可能なシステムを導入してから、売れるもの売れないものをひたすら分析するのがお仕事になりました（システムトレードの検証のようです）。 「ロレックスとベンツ買えば一丁上がり」と揶揄されるこの世界で正攻法をとることで次第に勢力を拡大してきたDMM。 これは（ブルーオーシャンを使って）「ピンクオーシャン」と呼ばれています。 あくまで個人的な価値観ですが、その業界が汚いほど正攻法が生み出す力が強大になれる気がします。

現在はFX取引高最大手のDMM.com証券もあって、たけしさんがCMする3Dプリンタがあって、さらにはゲーム「艦隊これくしょん -艦これ-」も大ヒットさせたDMM。 3Dプリンタの普及させることから、最近はモノづくり特化したクラウドソーシング「DMM.make」も始まりました。 クラウドソーシングってもっとも正当に実力が評価されて素敵ですよね。

まとめ

片田舎（なんて言ったら怒られてしまいますが）でレンタルビデオ屋からはじまって、今では巨大なグループ企業を率いるようになった亀山会長。 売り逃げるか、正攻法か、そのどちらが良いのかなど倫理観が異なる中で偏には言えませんが、会社をやる身である方の参考になると思うのでした。 一部、今週発売の「週刊東洋経済　5月2日号」より引用しました。