金融業界の急成長の力、かつ有能なトレーダーに人気の「最終目的地」プロップ・ショップとは何か?
プロップ・ショップとは何か?
本日の記事は、金融業界においても急成長の勢力でもあり、かつ有能なトレーダーにとっても大変人気のある「最終目的地」についてご紹介したいと思います。
プロップ・ショップという言葉をご存知でしょうか?プロップ・ショップとはproprietary trading companyの略称でもあり、日本ではプロップハウスと呼ばれることもあります。プロップ・トレーディングとは自己勘定で売買するといった意味があり、プロップ・ショップとは自己売買で生計を立てる集団といったところです。
プロップ・ショップの主なポイントは以下の通りです。
- トレーダーは、銀行の資金やヘッジファンドの顧客の資金を運用するというよりは、会社にある資金のみを運用します。
-トレーダーは、トレーディングの損失分を支払うことがない一方で、トレーディング収益分の50%~80%といった大変大きい報酬を得ることが可能です。いわゆる完全歩合制といった形になります。
- トレーダーは、顧客の注文を受けるといったことはなく、マーケットに直接発注します。
なぜプロップ・ショップが存在するのか。
-プロップ・ショップはトレーダーに自由な裁量権を与えます。具体的には、顧客や投資家のプレッシャーなしに、いつ、どのようにトレードするのかといった自由な裁量権がトレーダーに与えられます。
-一つの会社に多くのトレーダーがいることで多様化が図れる一方で、そのお互いのノウハウを吸収できます。
- 経験豊富で既に巨万の富を得ることができた、いわゆる成功したトレーダーが、まだ若いトレーダーを管理する立場となって、その経験をトレーダーに伝えます。
プロップ・ショップでトレーディングを行うメリットは以下の通りです。
-他のトレーダーとトレーディングに関する貴重なアイデアを交わし、競争力のあるトレーディング環境に身を置くことができます。
-トレーディングの管理者が決定したリスクマネジメント・ルールに従うことで、多大な損失を被ることを防ぐことができます。
- トレーディングの管理者がいることで、トレーディングがただのギャンブルとならずにビジネスの一部として取り扱われます。
-個人でトレードしている時と比べて、機関投資家並みの低い売買手数料が適用されます。
- 資金が提供されることから個人で取引するよりも大きいサイズでのトレーディングが可能となり、更にプロップ・ショップがより利益率の高いトレーダーとして成長できるように手厚くサポートしてくれる。
-単純に「楽しい」とも言えます。トレーディングはストレスが多く大変な努力が必要であるとされていますが、個性的なトレーダーを惹きつけることで、上昇志向の強いトレーダーと一緒に楽しむことができます。
なぜプロップ・ショップは成長しているのか。
- 銀行に対して規制が強化される中、銀行がリスクを取ることを敬遠する一方で、銀行のトレーダーが見切りをつけてプロップ・ショップに移っています。
- ヘッジファンドの運営は大変コストがかかり、かつ顧客は資金を引き出すこともあることから、運用資金の流動性枯渇の問題を引き起こす可能性があります。
- 技術革新の醸成により、新興企業が大企業に挑むことを可能とし、更に打ち負かすことが可能となります。そのため、トレーダーの質が重要なファクターとなります。
プロップ・ショップで働く方法
プロップ・ショップで働くことが可能なトレーダーには二通りのタイプがあり、それぞれ応募プロセスは異なります。
- 初心者トレーダー:プロップ・ショップが募集している求人欄に応募し、採用面接時にトレーディングに対する強い意欲を伝えます。無事、選考を通過した後は、最初のステップとしてトレーニング・プログラムを開始します。トレーニングを終えた後はデモ口座での取引を開始し、収益性が高まったと認められた場合、次のステップでリアルマネーでのトレードを行います。
- 経験豊富なトレーダー:自分のアカウントでのトレードが認められています。銀行、ブローカー及びヘッジファンドでのトラックレコードを面接時に提示し、一貫性と規律あるトレーディングを行う旨の誓約を交わします。
従業員の報酬はどのように支払われますか?
通常、トレーダーは、トレーディングで得た収益から取引プラットフォームのコストやトレーディング・デスクのコスト、売買手数料等を差し引いたトレーディング収益分の50%~80%が毎月支払われることになります。



