【NY市場】大幅利下げ期待でドル売り復活
◆ドル円 軟調な動き 円売りよりドル売り勝る
ドル円は、FRBの利下げ期待によるドル売り優勢の展開から、NY
時間に入って売りが加速した。株式市場はモノラインの格付け維持
や利下げ期待、IBMの自社株買いや業績見通し引き上げなどの発
表もあって、きょうもリバウンドの動きが強まり、大幅続伸となったが、
きょうは円売りの動きよりもドル売りの動きが勝ったようだ。
ドル円は、節目となっている107.50近辺で一旦、攻防戦を繰り広げ
ていたが、売りが制し、次のサポートの107.20近辺まで下落した。
ただ、この水準では輸入企業の買いオーダーなども観測され、
一旦サポートされている。完全にブレイクしてくるか注目される水準。
◆ユーロドル 史上最高値更新
ドル売りが優勢の中、ユーロドルは1.49台後半に急伸、史上最高値を
更新している。ロンドン時間の朝方の安値から、Ifo景気指数が予想を
上回ったことで、ユーロ買いに拍車がかかった格好。NY時間にかけて
200ポイント超上昇。欧州系からの買いが断続的に入り、ショート勢の
買戻しが強まったようだ。
原油がきょうも終値ベースで史上最高値を更新しており、成長リスク
もあるが、インフレリスクも懸念が強い。ECBの利下げ期待は根強い
ものの、現状は据え置きが優勢のようだ。
◆カナダ買い続く 政策金利の見方は拮抗
きょうもカナダ買いが続いた。ドル安の動きもあって、ドルカナダは0.98
台まで下落、ユーロカナダも一時1.4650近辺まで下落している。きょう
発表になった12月のカナダの失業保険申請件数は2.2%上昇、予想を
上回る悪化となった。しかし、カナダ買いの勢いは強い。原油が再び
100ドル台に乗せ、高値を更新してきていることもポートとなっている面
も。
来月4日にカナダの政策金利が発表される。利下げは確実視されている
ものの、利下げ幅が0.25%か0.5%かで、ほぼ拮抗しており、見通しが付
けづらい状況。