撤退!サーバ管理型のシストレではなく、シストレのロジックを自作、既存のものを購入してクライアント側で低スプレッドで運用する手法であれば、うまくいく可能性はより高い
2012年7月から開始したシストレ24から今月末で撤退することにした。
撤退の理由は、一言で言えば、「儲からないから」に尽きるのだが、もう少し細かく分類すれば次の3点になる。
1. 取引最低単位が5000通貨単位に変更になった。
2. 取引コストが大きい。
3. ストラテジー選択の手詰まり感。
1. に関して、もともとは最低取引単位が10000通貨単位であった。10000通貨単位では、レバレッジが10倍でも証拠金が10万円程度必要になる。ストラテジーによっては同時に4ポジションをとることもあるので、50万円程度の証拠金では十分な分散ができず、ストラテジーが連敗を続けると即退場となってしまうリスクがあった。
2013年の後半に最低取引単位が1000通貨単位となり、少し余裕のあるレバレッジ2~3倍程度でも、多くのストラテジーを稼働させることができるようになった。しかしながら、今年になって最低取引単位が5000通貨単位になってしまったので、今年になって設定したポートフォリオと同程度のストラテジー数とレバレッジ比率を維持しようとすると、単純に5倍の証拠金が必要になる。
利益の出ている事業に対して追加投資をするのであれば前向きに検討できるのだが、現時点で利益が出ておらず、将来的に利益の出る見通しも立っていない事業に対して、追加投資はできず、現状の資金をさらなるリスクに晒す判断をすることも困難である。
2. に関して、過去記事でもまとめているが、シストレ24は取引コストが高い。裁量取引と比較すると約5倍のスプレッドを支払わなければならない。もちろん、高い取引コストを支払ってでも、それ以上にストラテジーが利益を出してくれれば何の問題もないのだが、構造的にはミドルリスク&ローリターン、もしくは、ハイリスク&ミドルリターンとなってしまっている。
2年間の経験上、長期間安定して圧倒的なパフォーマンスを出してくれるストラテジーは未だ見つけられていない。優秀と言われているストラテジーであっても、好調と不調を繰り返しながら、長期でややプラスか大きくマイナス、弱点を補強し合うような形で上手にポートフォリオを組めれば全体でプラスも狙えるか、といったレベルであり、高い取引コストに見合う収益性は期待できそうにない。
3. に関して、どのような相場展開でも勝ち続けられるストラテジーは基本的に存在せず、ストラテジーが得意な相場展開になれば勝てるし、そうでなければ勝てない。多くのストラテジーは、何らかのテクニカル指標を元にトレンドの傾向を判断して取引を行っているので、トレンドを伴って相場が動かなければそもそも勝てるチャンス自体がない。
上手はUSD/JPYの日足のグラフであるが、今年に入ってから102円前後を行ったり来たりしているだけで、ほとんど相場が動いておらず、トレンドらしきものは観測できない。他の通貨ペアでは多少、様子は異なるものの、やはり去年よりはボラティリティ(変動幅)が圧倒的に少ない。
去年調子が良かったストラテジーが今年になって勝てないのはそのためである。ちなみに今年儲かっていないのはシストレ24のストラテジーに限ったことではなく、下記の記事によれば投資銀行の取引部門なども利益を出せていないようだ。
ジャクソンホールが近づけば、相場の景色は変わる 今がFRBにとり新しいロードマップを策定する時
http://markethack.net/archives/51928214.html
つまることころ、シストレだからいつでも魔法のように利益を生み出せるわけではなく、相場の地合いが良ければ勝てるし、地合いが悪ければ勝てない。それだけのことである。
シストレ24の投資家の多くは、ストラテジーの過去の成績を見て、右肩上がりだから採用しようとか、成績が下がってきたから外そうという意思決定をすることに汲々としているように思われるが、俯瞰的に見れば、ストラテジー個別の直近の成績の良し悪しよりも、その外部要因である相場展開が将来の成績に及ぼす影響の方が大きいように思える。
以上のように、シストレ24から撤退する理由をまとめてみたが、実はシストレ24に限らないシストレ全般に関しては、ネガティブなイメージは持っていない。
下記の記事のように、相場のトレンドとは無関係に何百万分の1秒というタイミングで超高速取引を行うHFTと呼ばれる手法であれば、大いに成果を上げているようであるし、
著名投資家をもカモる超高速取引(HFT)
http://media.yucasee.jp/posts/index/14038
そこまでではなくとも、仮にシストレ24の取引コストが裁量取引の業者並みであったとすると、Pminvestcapitalのような取引期間の短いコツコツ型のストラテジーの収支は大幅に改善される。
そういう意味では、シストレ24のようなサーバ管理型のシストレではなく、シストレのロジックを自作、あるいは既存のものを購入してクライアント側で低コスト(低スプレッド)で運用する手法であれば、うまくいく可能性はより高いのかもしれない。もし将来シストレを再開する場合は、そのような方向性を考えてみたい。
最後に、拙ブログへ定期的に訪問していただいた読者の方へ感謝を申し上げるとともに、あえて実名で成績を公開する動機にもなった、失敗学の畑村洋太郎東大名誉教授の発言を引用して締めくくりとしたい。
「失敗を恐れ、失敗を恥じ、失敗を隠そうとするのではなく、白日の下にさらすことで、同じ失敗を繰り返すことを防げ」
written by とらふぐ
撤退の理由は、一言で言えば、「儲からないから」に尽きるのだが、もう少し細かく分類すれば次の3点になる。
1. 取引最低単位が5000通貨単位に変更になった。
2. 取引コストが大きい。
3. ストラテジー選択の手詰まり感。
1. に関して、もともとは最低取引単位が10000通貨単位であった。10000通貨単位では、レバレッジが10倍でも証拠金が10万円程度必要になる。ストラテジーによっては同時に4ポジションをとることもあるので、50万円程度の証拠金では十分な分散ができず、ストラテジーが連敗を続けると即退場となってしまうリスクがあった。
2013年の後半に最低取引単位が1000通貨単位となり、少し余裕のあるレバレッジ2~3倍程度でも、多くのストラテジーを稼働させることができるようになった。しかしながら、今年になって最低取引単位が5000通貨単位になってしまったので、今年になって設定したポートフォリオと同程度のストラテジー数とレバレッジ比率を維持しようとすると、単純に5倍の証拠金が必要になる。
利益の出ている事業に対して追加投資をするのであれば前向きに検討できるのだが、現時点で利益が出ておらず、将来的に利益の出る見通しも立っていない事業に対して、追加投資はできず、現状の資金をさらなるリスクに晒す判断をすることも困難である。
2. に関して、過去記事でもまとめているが、シストレ24は取引コストが高い。裁量取引と比較すると約5倍のスプレッドを支払わなければならない。もちろん、高い取引コストを支払ってでも、それ以上にストラテジーが利益を出してくれれば何の問題もないのだが、構造的にはミドルリスク&ローリターン、もしくは、ハイリスク&ミドルリターンとなってしまっている。
2年間の経験上、長期間安定して圧倒的なパフォーマンスを出してくれるストラテジーは未だ見つけられていない。優秀と言われているストラテジーであっても、好調と不調を繰り返しながら、長期でややプラスか大きくマイナス、弱点を補強し合うような形で上手にポートフォリオを組めれば全体でプラスも狙えるか、といったレベルであり、高い取引コストに見合う収益性は期待できそうにない。
3. に関して、どのような相場展開でも勝ち続けられるストラテジーは基本的に存在せず、ストラテジーが得意な相場展開になれば勝てるし、そうでなければ勝てない。多くのストラテジーは、何らかのテクニカル指標を元にトレンドの傾向を判断して取引を行っているので、トレンドを伴って相場が動かなければそもそも勝てるチャンス自体がない。
上手はUSD/JPYの日足のグラフであるが、今年に入ってから102円前後を行ったり来たりしているだけで、ほとんど相場が動いておらず、トレンドらしきものは観測できない。他の通貨ペアでは多少、様子は異なるものの、やはり去年よりはボラティリティ(変動幅)が圧倒的に少ない。
去年調子が良かったストラテジーが今年になって勝てないのはそのためである。ちなみに今年儲かっていないのはシストレ24のストラテジーに限ったことではなく、下記の記事によれば投資銀行の取引部門なども利益を出せていないようだ。
ジャクソンホールが近づけば、相場の景色は変わる 今がFRBにとり新しいロードマップを策定する時
http://markethack.net/archives/51928214.html
つまることころ、シストレだからいつでも魔法のように利益を生み出せるわけではなく、相場の地合いが良ければ勝てるし、地合いが悪ければ勝てない。それだけのことである。
シストレ24の投資家の多くは、ストラテジーの過去の成績を見て、右肩上がりだから採用しようとか、成績が下がってきたから外そうという意思決定をすることに汲々としているように思われるが、俯瞰的に見れば、ストラテジー個別の直近の成績の良し悪しよりも、その外部要因である相場展開が将来の成績に及ぼす影響の方が大きいように思える。
以上のように、シストレ24から撤退する理由をまとめてみたが、実はシストレ24に限らないシストレ全般に関しては、ネガティブなイメージは持っていない。
下記の記事のように、相場のトレンドとは無関係に何百万分の1秒というタイミングで超高速取引を行うHFTと呼ばれる手法であれば、大いに成果を上げているようであるし、
著名投資家をもカモる超高速取引(HFT)
http://media.yucasee.jp/posts/index/14038
そこまでではなくとも、仮にシストレ24の取引コストが裁量取引の業者並みであったとすると、Pminvestcapitalのような取引期間の短いコツコツ型のストラテジーの収支は大幅に改善される。
そういう意味では、シストレ24のようなサーバ管理型のシストレではなく、シストレのロジックを自作、あるいは既存のものを購入してクライアント側で低コスト(低スプレッド)で運用する手法であれば、うまくいく可能性はより高いのかもしれない。もし将来シストレを再開する場合は、そのような方向性を考えてみたい。
最後に、拙ブログへ定期的に訪問していただいた読者の方へ感謝を申し上げるとともに、あえて実名で成績を公開する動機にもなった、失敗学の畑村洋太郎東大名誉教授の発言を引用して締めくくりとしたい。
「失敗を恐れ、失敗を恥じ、失敗を隠そうとするのではなく、白日の下にさらすことで、同じ失敗を繰り返すことを防げ」
written by とらふぐ
