■今週の想定レンジ&今週の相場見通しと投資のポイント

■今週の想定レンジ ■今週のドル円の想定レンジ：89円～94円 ドル円は先週末に92.289円の高値をつけ、日足の一目の雲入りとなっています。雲の上限は94円手前にあり、勢い次第では94円ワンタッチも期待できるところにあります。ただ、下ブレ局面で90円を維持できることが前提で、90円を割り込むと89円割れの可能性もあります。 ■　ユーロ円の今週の想定レンジ：最大122円～113円 ユーロ円は、先週末に119.782円の高値をつけ120円に急接近となりました。テクニカル面では、心理的なフシ目の上に一目・基準線が120台前半に位置しており、ここを抜けきれるかどうかが上値のポイントで、明確に抜ければ、122円→126円までの上昇が視野に入ります。しかし、下ブレ局面でも116円台を維持することが前提となり、116円台を割り込めば一時的には113円後半までの安値があるかもしれません。 ■今週の相場見通しと投資のポイント ■　ドル円の先週の動き 2/2（月）のドル円は、世界的な株安からリスク回避の円買い優勢から88.826円の安値を付けたものの、ISMの堅調な結果に90.00円の高値をつける展開となりました。2/3（火）は、欧州通貨の堅調な流れからドルは弱含みで気味に推移し、88.623円まで下げるものの、ＮＹダウの堅調さを背景に下げ渋り89円台前半に戻しました。2/4（水）は、豪州債券償還絡みの豪ドル円売りに連れて下値を試すものの、堅調な米指標に結局89.769円まで値を戻す展開となりました。2/5（木）は、ECB、BOEの金利発表への影響は限定的で、NY市場でＮＹダウが8000ドルの節目水準を上回ったことや米国債利回りの上昇、原油の反発などで、最近のレンジを上抜け92.289円の急上昇となりました。週末2/6（金）は、発表された米雇用統計が予想を上回る減少幅だったものの、ＮＹダウ先物が上昇したことや、ガイトナー米財務長官が9日正午（現地時間）に金融安定化策を発表すると伝わり、期待感からＮＹダウが△200ドルとなったことでドル円が買われ円が全面安となっています。 ■今週のドル円の見通し 今週のドル円は、オバマ政権による景気・金融対策を睨んだ動きになりそうです。9日にオバマ米大統領の景気対策に関しての記者会見、10日にガイトナー米財務長官とバーナンキFRB議長が金融安定化に向けた対策について議会証言する。経済指標では12日の米1月小売売上高が注目されます。米要人の発言や証言が相次ぎ、そこから何らかの前向きな材料が出てくれば、それなりの反応が期待されます。 週末にはローマでG7が開催され、政策協調への期待感が高まりそうで、週後半ではロングウイークエンドを控えてのポジション調整の動きにも注意を払う必要があるでしょう。今週は、オバマ大統領就任を控えた前週のように悪材料への反応は限定的となりがちで、好材料の方に大きく反応しそうな地合いになりがちです。 今週のドル円は、米国の景気対策に対する期待感からＮＹダウが堅調に推移すれば、ドル買いに勢いがつき1月の高値94.64を目指す展開も期待されます。 ■ユーロ円の先週の動き 2/2（月）は、英国のユーロ参加の可能性を背景に堅調な値動きが続き116.029円の高値をつけ、さらに2/3（火）は、米住宅指標が好感され、ＮＹダウの上昇につれリスク許容度拡大で116.415円まで上値を切り上げる展開となりました。2/4（水）には117.088円の高値をつける場面もあったものの、ロシアの長期信用格下げを受けたユーロ売りから114.231円まで急落。その後もECB理事会を控えて買戻しは限定的で軟調な展開に。2/5（木）は、政策金利据え置き発表を受け対ドルで下落するものの、大幅な円安をバックに一時118.968円の高値をつけました。週末2/6（金）は、輸出企業のユーロ売りに上値を抑えられたものの、軟調に推移していた原油先物相場が一時急反発に転じた局面でユーロが一段高となり、一時119.782円の高値をつける上昇となりました。 ■ユーロ円の今週の見通し 先週のトリシェ総裁の会見では、ユーロ圏の景気の悪化が継続するとの見通しを示し、「政策金利2％は最低のレベルではないが、ゼロ金利が適切だとは思わない」とのコメントがあり、先週発表された経済指標も、その見通しを裏付けるように予想を上回る弱い結果となるものが目立ちました。 市場では、3月利下げを背景にしたユーロドル軟調見通しがコンセンサスとなっていますが、３月の金利据え置きや新たな金利政策への前向きな見通しなどが飛び出せば、ユーロ買いとなる可能性もあります。来週は12日のECB月報公表、13日の独・ユーロ圏08年第4四半期GDP速報値の発表が指標のポイントとなりそうです。 更に詳細は出島ＦＸワールドで