MMA Cycles Report(メリマン・サイクルズ・レポート) Aug.12 2021
1. 回顧と展望
8月は、幾つかのマーケットにおいてプライマリーサイクル(以下PCとする、具体的な日柄については各項を参照の事)のレベルでの相場反転が出現するであろう重要な月として始まる。そして前回のレポートではその可能性についてこう述べていた。即ち“…8月4~5日並びに8月20~23日の週末週初は★★★重要変化日(後述)なので、とりわけ8月は金融及び商品市場におけるPCの天底が出現する公算が高い重要月かも知れない。土星・天王星ウェイニングスクエアは引き続き中心的時間帯(米国時間2月17日~12月24日)にあり、8月19日(日本時間では20日)に天王星が逆行を開始すると、この天体位相は活発化する可能性がある。また、翌20日には極めて強力な太陽・木星オポジション(180度)が出現。更に22日は満月だ。(場所にもよるが)カレンダーに印をつけて出かけてみると良い。夕刻、太陽が沈むと同時に満月が昇り、その横に木星が横たわっている―という壮大な天体ショーが見られるだろう。またこの時間帯は、金融市場での劇的な値動き(反転)と重なる可能性も出て来る”。
8月20日から22日の天体ショーはまだ少し先の話だが、8月4~5日±3営業日に出現した今月最初の★★★重要変化日の時間帯は、とりわけ米国債、外国通貨、貴金属市場の値動きに強力に作用した場面であった事が既に明確化されている。これらの市場はいずれも、8月4日(つまり変化日当日)にメジャーサイクル(以下、MCとする)、もしくは恐らくPCの天井を形成し、そこから急反転したように思える。そして米国東部夏時間(EDT)8月8日(日曜日)午後7時頃、金と銀両相場は前の週の急落を引き継ぐように売り込まれ、週明け9日のNY金は中心限月12月限で1,677.90まで崩落。年初来安値を記録した3月8日の安値(1,673.30)とそのダブルボトムであった同月30日の安値(1676.50)を試しにかかった。銀は更に落ちており、9日の安値は2,229.50㌣(22.295)。これは昨年11月30日以来の安値水準で、PCだけでなく長期相場サイクルもボトムをつけた可能性が極めて高い。一方、金にとってこの安値は31.33カ月サイクルボトムであった上記3月安値とのダブルボトムであった公算が高い。金のチャートを見ると、2021年3月だけでなく、2019年11月と2020年3月にも同様の状態になった。往々にして、金相場はPCや長期サイクルのボトムをつける際にダブルボトムをつける事が少なくない―という点はよく知られている。
開いた口も塞がらぬ(jaw-dropping)という表現がピッタリといえるこの金銀両市場の動きは、天王星関連アスペクト(今回は米国時間8月3日の金星・天王星120度と8月6~7日の太陽・天王星90度)の影響下で見られる最も頻繁なパターンと一致していた。実際、その下げは通常の修正安的な反転下落パターンではなかったように思われ、それは天王星の性格にピッタリともいえる極端なものであった。そして、同様の「突然の反転と崩落のパターン」はユーロ(対ドルと対スイスフラン)やTノート相場にも当てはまる。それぞれが年初から始まった弱気トレンドの動きに戻る寸前のところまで来ている。しかし、金と銀に関しては8月9日の約値が中期もしくは長期サイクルのボトムであった可能性が出て来ている。
一方、米国株価指数は(執筆時点では)8月5日から6日にかけて、いずれも史上最高値を更新。未だに反転の兆しはない。今回、天王星は金融市場に関して、その性質の裏の裏を突いてきた。通常ならば直近の上値抵抗をあっさり打ち破った後に反転すると思いきや、反転しなかったのだ。天王星が反転しなかった場合、長期相場サイクルの天底付近では、その長期的なサポート&レジスタンスを突破して“加速”するケースが多い。その意味では、天王星は期待を裏切らなかった―と言えるのかも知れない。まさに、これらの強力な値動きの大きさには驚かされた。そう、天王星はサプライズを好む惑星なのだ。
そして次なる天王星のサプライズは、8月19日(日本時間20日)から始まる逆行であろう。
それは、先述の金星や太陽との天体位相形成場面と同等のパワフルな展開が出現する可能性を示唆する。実際、この天王星逆行開始日当日には、太陽が「誇張」の惑星である木星とオポジション(180度)の関係になる事から、展開される事象はより壮大なものになる可能性さえあるだろう。加えて、その直後に満月(太陽と月のオポジションもやって来る(8月22日)、満月は重要な惑星のペアサイクルの宇宙的反応を強める事が出来る。太陽・木星オポジションは、全ての惑星ペアサイクルの中でも最重要ペアの一つとして挙げる事が出来る。また(逆行直前の)天王星の静止状態も、金融市場の相場反転に重要な意味を持つ歴史的な記録にそれほど引けを取っていない。
最後に、8月はトレードにとってエキサイティングな月になると思われる。それはつまり、短期間で大きな利益を上げる重要な機会となる公算が高い―という事を意味している。しかし、それは同時に、機敏さに欠け、取引のタイミングがほぼ完璧でない人にとっては、損失を経験する可能性がある―という、非常にリスクの高い月である事をも意味している。
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