【悲報】ダリオ氏20%損失で「分散投資神話」崩壊
こんにちは、下山です。
先日、
「レイ・ダリオ氏のファンドが20%のマイナス」
との報道がありました。
あのダリオ氏でさえ
ここ最近の大暴落には耐えられなかった、
ということですが、
着目すべきは採用されていた戦略です。
日経新聞の記事によると
ダリオ氏が採用していたのは
「グローバル・マクロ」と呼ばれる戦略で
いわゆる「分散投資」です。
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このファンドは、
経済予測に基づいて投資方針を決める
「グローバル・マクロ」と呼ばれる戦略に分類される。
ダリオ氏の著書「プリンシプルズ」によれば、
その本来の設計思想は株式や債券、商品など
値動きがお互いに相関しない投資先を広げることで
市場環境に左右されることなく、収益を上げられるというものだ。
(中略)
この戦略はリーマン・ショックがあった2008年ですら
9.4%の収益を確保した。
30年近い運用で年間収益がマイナスだったのは3年。
それもわずかな額だった。
(日経新聞 2020/3/16:
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL16HFP_W0A310C2000000/
より引用)
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リーマンショック時でさえ利益を出し続けた
優秀な戦略だったはずが・・・
今回ばかりは耐えられなかったようです。
金融業界で絶大な信頼のある戦略ですから
このニュースが金融業界に与えた衝撃は
非常に大きいものだったのではないかと想像します。
今このメルマガを読まれている方の中にも
「互いに相関しない商品」を組み合わせて
一生懸命ポートフォリオを組まれている方も
いらっしゃるかもしれませんが、
戦略の再考を強いられるニュースではないでしょうか。
全ての商品価格が
一斉に暴落する可能性がゼロでない限り
「絶対的に安全な分散投資」は存在しないのです。
分散投資を戦略としてトレードされている方は
ぜひ改めてそのリスクを認識されることを
おすすめいたします。
「どうしてもリスクを抑えた上で安全に取引をしたい」
と思うのなら、例えば1つの銘柄に対して
買いと売りを持ってみてはいかがでしょう?
そうすれば
相場が大暴落しようと大暴騰しようとも、
確実にリスクヘッジをすることができます。
自分はそれが最も合理的に
リスクを回避する方法だと考え、
実際にその考えに基づき株トレードを実践しています。
もちろん、ここ最近の大暴落においても
大きな損失を被ることもなく
いつも通り安定した利益を得ることができています。
あなたがどんな戦略を採用されるかは自由ですが、合理的に考え
リスクを管理できると確信できる戦略をぜひ採用されてください。
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もし嫌な方向に相場が動いたらどうするのか?
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ただし、どんな手法を採用したとしても、
リスクを完全にゼロにすることはできません。
1つの銘柄に対して
買いと売りを持つ戦略にしても利益を得るためには
いつまでも同じ枚数だけ
両建てしているわけにはいきません。
買いと売りのバランスを崩さなければいけません。
買いと売りのバランスを崩した状態で
大暴落が起これば大きな損失を被る可能性もあります。
ですから大切なことは
「もし嫌な方向に相場が動いたらどうするのか?」
ということをあらかじめ考えてポジションを持つ、
ということです。
買いと売りのバランスを崩す前に
「もし思っていたのと違う方向に
相場が大きく動いたらどうするのか?」
ということを予め考えておかなければいけません。
自分は、ポジションを持つ前には必ず
最低でも2手先、3手先のことを考えています。
だからこそ、どんな状況に陥っても
冷静に対処できるのです。
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心理学者が勧める「死亡前死因分析」
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2手先、3手先のことを考える、
そしてもっと言うと、
たとえば1年後などのことを
考えておくことも効果的です。
もちろん、
1年後にどんな手を打つかを考えておきましょう、
なんて無茶なことを
言いたいわけではありません。
ここでお勧めしたいのは
「1年後あなたが大負けした姿を想像しておきましょう」
ということです。
「は?」って感じでしょうか。
これを聞いただけでは
全然納得できないかもしれませんが、
「1年後あなたが大負けした姿を想像し、
その理由をあらかじめ考えておきましょう」
という話です。
実はこれ、アメリカの心理学者である
ゲイリー・クライン氏という人物が
推奨する方法で「死亡前死因分析」と呼ばれるものです。
つまり心理学的にも認められた方法だと
いうことです。
ゲイリー・クライン氏は言います。
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「いまが1年後だと想像してください。
私たちはこの資料に書かれている計画を
実行しましたが、
結果は大失敗に終わりました。
5分から10分、時間をあげますから、
計画が失敗に至るまでの過程を書いてみてください」
そこで書かれた架空の物語は、
プロジェクトがどんな経過をたどる可能性があるかを
示してくれるだろう。
ロルフ・ドベリ
『Think Smart(株式会社サンマーク出版)』
2020年 1月12日初版
P.92より
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ここではプロジェクトとなっていますが、
あなたが1年後、
「相場から強制的に
退場させられてしまうほどの大損失」を
出してしまったと仮定し、
なぜそのような結果になってしまったのかを
分析してみることは
あなたに大いなる気づきを与えてくれるでしょう。
大失敗の理由を真剣に考えることにより、
あなたが避けるべき行動を
リアルに認識することができますよね。
残念ながら多くの個人トレーダーの方は
トレードを始める前、
利益のことで頭がいっぱいです。
ここでポジション持てば一気に稼げるとか。
たとえば株価が暴落した時
「大バーゲンセールだ!」
と飛びついてしまい、株価がさらに下がって
耐えられなくなり結局大損をしてしまったり・・・
安易にエントリーしていると
必ず後悔する日が訪れます。
あなたはいかがでしょう?
大損して相場から退場する可能性、
リアルに想像して
あらかじめ対処法を考えられていますか?
ここ最近の暴落を見ていれば
その重要性を本当の意味で
理解していただけるはずです。
それでは本日も最後まで
ご覧くださいましてありがとうございます。
下山敬三
よろしいですか?