【フジトミ】円高と海外原油安のダブルパンチで東京原油は急落
(東京原油・石油製品)
13日の東京原油・石油製品は円高と海外安のダブルパンチで急反落。原油期先9月限は前日比350円安の3万7650円、ガソリン期先10月限は同320円安の5万1010円、灯油期先10月限は同480円安の4万9050円。
海外原油反落と急ピッチの円高のダブルパンチで東京石油市場は夜間取引から大きく値を消していた。序盤の堅調地合いは解消し、円高加速で、下げ幅を拡大した。トランプ米大統領のドル高けん制発言が円高を促すことに。朝方は円高が一段と進行し、海外石油市場の軟調地合いを嫌気して、東京はアッサリ夜間の安値を更新し、下げ幅を拡大する動きとなった。ただ、9時以降、下げ一服の商状を続け、11時過ぎにはWTI期近5月限の53ドル台回復もあり、原油先限は3万7500円台を示現。ドル安を好感してWTIは戻りをみせたと考えられる。中国の3月の貿易収支は強い内容となり、原油輸入も増加していたが、海外市場の支援材料にならず。従って、53ドル台までの戻りは自律反発に過ぎず、NY市場は3連休前の整理商いも連想される。3連休を意識したリスク買いの台頭も予想されるが、中東情勢のリスクはひとまず後退しており、金のように地政学リスクの対象にならないとみる。14時以降、日銀のETF購入を背景にする格好で日経平均株価が急速に下げ幅を縮小したため、円安が進行し、原油先限は3万7600円台を示現するなど、下げ幅を一段と縮小した。
(東京貴金属)
13日の東京金はNY金急伸を映して続伸。金期先2月限は前日比18円高の4493円、白金期先2月限は同13円の3415円。
トランプ米大統領のドル高をけん制する発言をキッカケにしてドル全面安の展開となり、円高が急ピッチに進行した。しかし、ドル安を好感してNY金が急伸したため、東京金は一段と買い進まれ、4490円台に水準を切り上げた。円高は東京金の底上げにつながる相場つきが続いている。朝方も東京金は4490円台で始まった。10時には4490円割れもみせたが、NY金の上げ一服を受けて、東京金は上げ幅を縮小することに。NY金は11時前に1290ドル台に乗せたが、その後は上げ一服。NY金の上げがひとまず一服したこともあり、東京金の4500円はひとまず先送りされたが、4500円示現は通過点とみる。夜間取引では連休前の欧米市場でのヘッジ買いが高まると考えられ、4500円を示現することになるだろう。
(東京ゴム)
13日の東京ゴムは売られ過ぎ警戒から反発。期先8月限は前日比3.3円高の223.0円。
夜間で小幅高となった東京ゴムだったが、急ピッチの円高を警戒して朝方は下げを強いられ、マイナス圏で始まり、先限は夜間の安値を強いられた。10時台に入って、日経平均株価の一段安と円高を嫌気して、先限は瞬間的に215.5円の安値を示現した。しかし、11時には220円台を回復し、逆に夜間の高値を更新するなど、売り疲れからの出直りの動きを鮮明にした。昼には強気の中国の貿易収支を好感して、223.7円を示現。14時半以降、日経平均株価の下げ幅縮小を受け、円安が進行したことで、ゴム市場での買い戻しが促され、ゴムは一段と上伸へ。
(東京トウモロコシ)
13日の東京トウモロコシは急ピッチの円高を嫌気して軟調地合いを強いられた。期先3月限は前日と変わらずの2万1550円。
シカゴ上伸を好感して、先限は夜間取引で2万1700円台まで上伸していた。しかし、シカゴが引けにかけて上げ幅を縮小したこと、シカゴ取引終了後の急ピッチの円高もあり、夜間取引終盤で先限は水準を切り下げていた。朝方は一段の円高を受け、さらに水準を切り下げた。前日、円高を無視して下げ渋った経緯もあり、マイナス圏に沈んでもおかしくはなかった。実際、円高を嫌気して9時過ぎには2万1500円割れをみせた。シカゴ高を好感して2万1500円回復も、一進一退の展開に。円高とシカゴ高の強弱材料が交錯し、見送られてしまったようだ。明日はシカゴ休場のため、一層、商いは低調になるだろう。14時に入っての円安を好感して戻り歩調をみせ、変わらすの水準まで切り返した。
(東京米国産大豆)
13日の東京一般大豆は円高よりもシカゴ高を好感してしっかり。期先2月限は前日比420円高の4万6930円。
シカゴ急伸を好感する格好となり、東京は夜間で上伸している。朝方はさらに円高が進行したものの、下げる気配を全くみせることはなかった。再開したシカゴ大豆は一段と上伸しており、結果的に円高は売り材料にならず。割高な値位置のまま、当限納会を迎えることになる。
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