女性アナリストの予測は男性より7.3%正確
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つまり、女性は勝負の見込みを的確に判断することに優れ、
男性は勝算を度外視して競争に参加しようとする。
ポー・ブロンソン&アシュリー・メリーマン
『競争の科学(株式会社実務教育出版)』
2014年9月30日 初版第1刷
P.148
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こんにちは、下山です。
「投資の世界は男性社会」
そう思われている方も多いでしょう。
事実、一般的に、
女性トレーダーの数よりも
男性トレーダーの数の方が
圧倒的に多いのが現実です。
自分が学長を務める
株アカデミーで学ばれる会員様を見ても
やっぱり男性の方が多いですね。
ですから女性の方の中には、
「投資に興味はあるけど、
なんとなく最初の1歩が踏み出せなくて・・・」
と思っている方も少なくないでしょう。
でも、女性が少ないからといって
女性は投資に向いていない、
なんてことは絶対にありません。
いや、むしろ女性の方が
パフォーマンスが高い傾向にあります。
そのことを示す、こんな調査があります。
テキサス大学マコームビジネススクールの
アロク・クマール博士が、
「1983年5月から2006年6月まで
ウォール街の株式アナリストが行なった
すべての金融予測のデータ」を調査しました。
結果・・・
意外な事実が見つかります。
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“クマールが最初に気づいたのは、
女性アナリストの成績が男性を凌いでいるということだった。
女性の予測は、男性よりも7.3%正確だった。
女性は、物議を醸したり目立ったりするのを
避けるために業界の平均的な予測に横並びする
「群集行動」をとらない傾向もある。
ウォール街の他のアナリストが
予測値を修正しても、自分の予測値を修正しない。
全般的に見て、
女性は男性よりも大胆な予測をしている。
そのうえ、女性は男性よりも少ない経験年数で、
これらの優れた業績をあげていたのである。”
ポー・ブロンソン&アシュリー・メリーマン
『競争の科学(株式会社実務教育出版)』
2014年9月30日 初版第1刷
P.149-150
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つまり、
「他人の意見に左右されず、独立した意見を貫き、
少ない経験年数でより高いパフォーマンスをあげる」
これがクマール博士が見つけた女性アナリストの
一般的にはあまり認知されていない
リアルな姿だったのです。
圧倒的に男性が多い投資業界ではありますが、
それが必ずしも男性の方がパフォーマンスを
あげられるということと直結しないのです。
しかも驚くことに、マーケットはその事実に
気づいているようです。
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“クマールはさらに複雑な分析によって、
男性と女性の株式アナリストが予測を修正した後に、
市場がどう反応するかを調査した。
株価の値動きが大きかったのは、
女性が予測を修正した場合の方だった。
これはウォール街が、
男性よりも女性のアナリストを信頼していることを
示唆している。”
ポー・ブロンソン&アシュリー・メリーマン
『競争の科学(株式会社実務教育出版)』
2014年9月30日 初版第1刷
P.151
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いかがでしょう?
紹介したのはいずれもウォール街における話で、
とても遠い世界の現実なので
いまいちリアリティがわかないかもしれません。
それでも、「男性優位の業界」
というイメージを壊すには
十分な調査結果ではないでしょうか。
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なぜ女性はトレードに強い?
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実際、自分自身も株アカデミーで
何千人という数の会員様を見てきていますが、
実績を出されている女性の方が
たくさんいらっしゃいます。
たとえば、川田さんという方。
株アカデミーのサイト上でも
インタビュー記事を
掲載させていただいている女性の方です。
↓
https://kabu-ac.com/voice/kawata/
最初、娘さんといっしょに
親子で株アカデミーで学び始められ、
投資未経験者だったにもかかわらず、
今では、他の会員様に手法を教える講師も
務めてくださるほど成長されています。
ちなみに、
女性の会員様の取引内容を見ていると、
大きいリスクをとって大勝負には出る、
なんてことはしない傾向が見られます。
男性の方の取引を見ていると、
「ここで勝負しなきゃ男じゃない!」
みたいな感じでレバレッジをかけて
大金を投入し、ルール違反をして
失敗される方もいらっしゃるのですが、
女性の方の取引に関して、
そういった話はほとんど聞きません。
大勝負に出るのではなく、コツコツ堅実に
利益を積み重ねられる印象ですね。
その姿勢がパフォーマンスの向上に
一役買っていることは間違いありません。
だからこそ、男性が多い投資の世界ではありますが、
女性こそ積極的に投資に取り組むべきだと思います。
会員様から、
「気づいたら旦那の給料以上に
株で着実に稼げるようになっていました」
というご報告をいただくこともありますが、
そういう状況になることだって全く夢物語ではありません。
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利益を強く思い描くほど利益は遠ざかる。
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ただし・・・、
1点注意しなければいけないことがあります。
皮肉なことに、
頭の中で成功を強く思い描けば描くほど
かえって成功は遠ざかるのです。
これは老若男女に当てはまることです。
なぜ成功を思い描くことで
成功を遠ざけてしまうのでしょう?
ここに答えがあります。
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“自分の成功を想像することが、
なぜ悪い結果につながるのだろう。
研究者たちの見解では、素晴らしい人生を思い描いてばかりいると、
途中で遭遇する挫折に対して準備ができないからだと言う。”
リチャード・ワイズマン
『その科学が成功を決める(株式会社文藝春秋)』
2012年9月10日 第1刷
P.92
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つまり、ポジティブなことばかり考えていると、
いざネガティブなことが起きたときに
挫折してしまう、ということです。
トレードをしていれば
苦しい場面というのは必ず訪れます。
忍耐しなければいけない時期もあります。
一時的に資金を減らすことも当然あります。
さっきまでたくさんあった含み益が
一瞬にして消え去ることもあります。
株価の上下にどうしても感情を
揺さぶられてしまうこともあるでしょう。
そういった時、
最初からポジティブな未来ばかりを
思い描いていて覚悟ができない方は
挫折してしまうのです。
目が¥マークになるような状態で
輝かしい未来ばかりを想像するタイプの方は
どうぞお気をつけください。
それでは、本日も
最後までご覧くださいまして
ありがとうございます。
下山敬三
よろしいですか?