バックテストに必要なものー日本株システムトレード基礎講座②
バックテストに必要なもの
証券アナリストで、システムトレードに関するセミナー講師を担当しています、フェアトレー
ド株式会社の西村剛(にしむらつよし)です。本講座では、ご覧頂いた皆さまが基礎から「シス
テムトレード」を理解できるように、やさしい言葉とやさしい表現で解説していきます。ぜひ、
最後までお付き合い頂ければと思います。今回のテーマは「バックテストに必要なもの」です。
では、中身に入りましょう。
「システムトレードとは?」の講座では、システムトレードがどのような投資法であるのかを 簡単にお話ししました。世の中には様々な投資法を実践されている方々がいらっしゃいます。そ れらの手法それぞれで、安定的に利益を上げている方も数多くいらっしゃることでしょう。私自 身もシステムトレードだけが、絶対無敵の投資法だとは考えていません。
ただし、「過去のデータで有効性が認められている」という部分は、他の投資法にはない大きな 強みではないでしょうか。
本講座の目的は、できるだけ多くの方にシステムトレードへの 方にシステムトレードへの興味を持ってもらうということ ってもらうということ
です。もしくは、まだシステムトレードを 、まだシステムトレードを実践したことがない皆さんが、実際にシステムトレー
ドを実践するようになれば、大変喜ばしいことだと思っています。もちろん、そのまますぐに使
えるルール(手法)を聞けば、一時的に利益を得ることはできるかもしれません。しかし、他人
のルールを真似ても、もし儲かったときには「なぜ儲かったのか」、逆に損をしたときには「なぜ
損をしたのか」という根本的な原因をつかむことは難しくなります。
もし、その根本的な原因をつかむことができなければ、長期間にわたって運用を続けていくの
は精神的にも困難なのではないでしょうか。
このような背景もあるので、最終的には是非とも皆さんに、ご自身の手でバックテスト(過去
のデータを使った検証)を行っていただき、自分の作り上げたルールで自信を持ってトレードを
していただきたいと考えています。
前置きが長くなりましたが、今回の本題に入ります。今回は、いざシステムトレードを始めよ
うと思ったときに皆さんが考えるべき選択肢についてお話しします。
システムトレードというからには、有効な売買ルールを見つけるために 見つけるために当然、過去の株価デー
タ(株の場合)を使ってバックテスト ってバックテスト(検証)を行う必要があります。バックテストをするにあ
たり、理想はバックテストをするためのソフトを自分自身で作ってしまうことです。
ただし、プログラミング初級者の方がゼロからソフトを作るためのプログラムを勉強するのは
大変な手間と時間がかかります。
そこで、妥協点としていくつかの現実的な選択肢をあげると下記の 2 つがあげられます。
1.Excel(エクセル)を使用する
2.市販のソフトウェアを購入する
まず、「1.Excel(エクセル)」から、解説します。「1.Excel(エクセル)」は、高額のソフトウ
ェアを購入する必要がないのがメリットです。つまり、導入コストが安いということです。
※エクセルを持っていない場合は別途、Microsoft Office などを購入する必要がありますが、比較的低価格で入手可能です
ただし、エクセルのもともとの機能はシステムトレード用ではなく、表計算ソフトですので、
多少の関数などの勉強が必要になることが、デメリットとして、挙げられます。また、扱えるデ
ータの量に限界がありますので、約 4000 銘柄もある株をすべて検証するのは非常に困難です。
よって、「日経 225 先物(mini も含む)」や「FX」などの単一または少数の商品を検証するのに
向いているといえるでしょう。
ちなみにエクセルによる検証を学ぶには、こちらがお勧めです。
【自分で検証できるシステムトレーダーになろう!斉藤正章のシステムトレードアカデミー】
>> http://www.fairtrade.co.jp/saitomasaaki/academy/
次に「2.市販のソフトウェア」を解説します。
システムトレードを本格的に始める場合には、もちろん何らかのソフトを入手してい ただくのが理想なのです。しかし、高額なソフトを皆さんに購入していただくのは個人的に心苦しいということもあります。そこで、これらのソフトを購入しなくても、「システムトレードでど のようなことができるのか」、「具体的にどのようにしてルールを構築していくのか」など、私自 身が皆さんへ検証結果をお見せする形で丁寧に解説していく予定です。他のテーマの講座で公開 していますので、ぜひそちらもご覧になっていただければ幸いです。
次回のテーマは「勝率37.1%」のブレイクアウト ー日本株システムトレード基礎講座③」です。
よろしいですか?