ナンピンが苦手な方へ ― 黄金の守人は、負けの大きさを最初に決めておくEAです
連載 YokoとKenjiのGOLD EA使いこなし帖 第7回
こんにちは、Yokoです。
「ナンピンは、絶対に嫌です」
読者の方から、こんなお声をいただくことがあります。
含み損を抱えたまま、買い増し(売り増し)を重ねていく仕組みに、どうしても安心できない。とても自然な感覚だと、私は思っています。
ここまでご紹介してきたRising Tide・Duo・錬金自在は、3本とも、ナンピンをするEAです。
今回は、そんな方のために、まったく考え方の違う1本、黄金の守人のお話をします。
守人は、ナンピンをしません
・損切りは、1回15pips。負けの大きさが、最初から決まっています
・1日に持つポジションは、最大2つ。1日に失う額にも、上限があります
この2つの仕様が、守人の一番の特徴です。今回は、この2つを順番に説明します。
ナンピンが怖いのは、「終わりが見えない」から
ナンピンのEAは、相場が逆に動くと、ポジションを増やしながら、戻りを待ちます。戻ってくれば、まとめて決済して、利益になります。ところが、戻らなければ、含み損は増え続けます。「どこまで増えるのか」が、事前には分かりません。
この「終わりが見えない」感じが、ナンピンを苦手に思う、一番の理由ではないでしょうか。
これは、Rising TideやDuoを作った私たちも、はっきりと認めていることです。第4回でも書いたとおり、ナンピンのEAを使うということは、「待つ時間」と付き合うことだからです。
守人は、1回の負けを「最初に決めておく」
守人は、注文を置く時に、損切りの位置(SL)を15pipsに決めておきます。守人でいう1pipsは、ゴールドの0.1ドルなので、15pipsは、1.5ドル幅です。0.1ロット(ゴールド10オンス)なら、約15ドル、日本円で約2,300円です(1ドル=155円として)。ナンピンはしないので、含み損が、予想外に膨らんでいくことはありません。
実際に、私たちのデモ口座の、ふつうの負けは、0.1ロットで、約-2,500円〜-2,800円でした(スプレッドなどの分が、少し上乗せされています)。
ナンピン型:負けは、いつ・どこまで広がるか分からない。その代わり、戻れば、まとめて取り返しやすい。
守人:負けの大きさの目安は、最初から決まっている。その代わり、負ける時は、きちんと負ける。
「その代わり、負ける時は、きちんと負ける」というところが、大切なところです。損切りを決めている以上、負けは必ず出ます。守人は、負けを無くすEAではなく、負けの大きさを決めておくEAです。
一つだけ、正直にお伝えしておきます。損切りは15pipsと決めていますが、指標発表などで、価格が一瞬で飛ぶと、決めた位置では約定せず、予定より大きな負けになることがあります(スリッページ)。このあとご紹介する、デモ口座の一番大きな負けも、そうして起きたものでした。
損切りが決まっているということは、勝つ時は、どうするのでしょうか。守人は、利益が出始めたら、損切りの位置を、利益の方向へ少しずつ動かしていく(トレーリング)ことで、勝ちを伸ばす設計です。小さく負けて、勝つ時は伸ばす、という考え方です。
1日に持つのは、最大2ポジション
もう一つの特徴が、1日に持つポジションが、最大2つということです。
守人は、毎日、夕方に、前日の高値に買い、安値に売りの、2つの注文を置きます。ですから、持つポジションは、最大でも2つです。ふつうの値動きなら、1日に、損切りが2回続いたとしても、失うのは、損切り2回分までです。ナンピンのEAのように、「1日で、ポジションがどんどん積み上がる」ことはありません。
そして、この仕様は、もう一つのことにも関係しています。守人は、前日の高値・安値を、値動きが越えた時だけ動きます。ですから、12年間のバックテストでも、取引は1,596回、月に10回前後、週にすると2〜3回でした。取引が少ないのは、故障ではなく、このEAの性格です。
実際の動きは、こうでした
私たちが検証に使っているデモ口座での、9月3日〜10月2日の全取引を、別の記事で、そのまま公開しています。
約1か月で、14回。勝ちは9回、負けは5回(勝率約64%)でした。
一番大きな負けは、9月11日。0.1ロット換算で、-12,868円でした。ふつうの負けの、約5倍です。指標発表の時刻に、価格が大きく飛んだことが、原因でした。
なお、10月2日の+24,718円も、指標発表の時刻の、大きな値動きの中で伸びた勝ちでした。勝ちも負けも、指標発表のような荒い場面で、大きくなることがあります。
勝率は、12年間のバックテスト(77.1%)より低めで、回数もまだ少なく、ここから何かを判断するのは早いと考えています。それでも、「負けが無くなる」わけではないことと、「負けの大きさが決まっている」ことは、実際の取引でも、見ていただけると思います。
こんな方に、向いています
・ナンピンが、どうしても苦手な方
・1回の負け、1日の負けの上限を、あらかじめ知っておきたい方
・取引が少なくても、待てる方
気をつけていただきたいこと
・取引が少なく、毎日のように取引したい方には、物足りないかもしれません。
・負けは、必ず出ます。連続して負ける期間も、あり得ます。
・守人は、注文を置く時刻(日本時間の夕方18時ごろ)に、スプレッドが広いと、その日は注文を置かない安全装置を持っています。口座のスプレッドが広い環境では、成績が下がり、取引も、さらに少なくなる可能性があります。バックテストの数字は、スプレッドの狭い口座のものと、広めの口座のものを、別の記事で並べています。ご利用の口座のスプレッドを、事前にご確認ください。
・指標発表の時刻に価格が飛ぶと、損切り幅を超える負け(または、大きな勝ち)になることがあります。
・最初は、小さめのロットから、動きを確かめていただくのが一番確実です。
Yokoのひとこと
ナンピンが嫌、という気持ちは、弱さではなく、ご自身のリスクとの向き合い方だと思っています。守人は、その気持ちに寄り添える、私たちの中で唯一の1本です。
ただ、「ナンピンをしない」ことと、「損をしない」ことは、別のお話です。損切りを決めている分、負けは必ず出ます。その負けの大きさを、最初から知ったうえで、付き合っていただける方に、お勧めしたいと思います。
次回予告
次回は、黄金の守人の「1日の動き」をお話しします。夕方に日足が確定してから、翌朝までに、守人が何をしているのか。そして、他のEAと資金を取り合わない、という守人の特徴についても、あわせてご紹介します。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
Yoko
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