【フィボナッチ実戦ノート】第10回:本当にその波を「みんなが見て」いますか
前回とは、少し違う角度の話です
前回は、指標発表や薄商いなど、相場を取り巻く環境の話でした。今回は視点を変えます。チャートの値動きそのものが、意味のある波と呼べるかどうかを見ていきます。
環境が整っていても、チャートの形自体がぼんやりしていることがあります。今回は、そこを見極めます。
「意味のある波」とは、何でしょうか
第2回で書いた通り、フィボナッチが効くのは、多くの人が同じ線を見ているからでした。つまり「意味のある波」とは、こういうことです。多くの参加者が、同じ方向へ動き続けている。私は、その証拠がある波のことだと思います。
高値・安値の更新確認だけでも、ある程度は分かります。ただし、正直に言うと、これだけでは判断が難しい場面が多いんです。分かりやすい波と、分かりにくい波があります。この境目は、はっきりした線引きではなく、グラデーションのようです。
そこで、「参加者が同じ方向へ動き続けている証拠」を、3つの角度から確認する方法を紹介します。ちなみに、この3つはどれもMT4/MT5で今すぐ試せます。
①強さで確認する:ADX
ADX(平均方向性指数)という指標があります。MT4/MT5に標準搭載されています。0から100の範囲で、動きの「強さ」を数値にしてくれます。
- 20未満:方向性が弱い(参加者の足並みが揃っていない)
- 20〜25:方向性が生まれつつある
- 25〜40:方向性がはっきりしている
- 40以上:方向性がかなり強い
ADXが高いとします。それは、買い(売り)に勢いがあり続けているということです。つまり、参加者の力が一方向に集中している証拠と読めます。逆に20を下回っているとします。その証拠が足りません。私は、それならフィボナッチは見送っていいと思います。
②継続で確認する:ZigZag
第4回でも登場したZigZagは、実は違う使い方ができます。第4回では「どの波を起点にするか」を選ぶ道具として紹介しました。ですが、今回は違います。そもそも波と呼べるものがあるかどうかを見る道具として使います。
トレンド相場では、ZigZagは1本の大きなスイングとして表示されます。反対方向の力に負けず、価格が動き続けている証拠です。逆に、レンジ相場では小刻みなジグザグが連続します。買いと売りの力が、その都度ぶつかっています。方向が定まっていない状態ですね。私も、日頃からZigZagをこの目的で確認しています。
ZigZagを表示してみて、大きな1本の線になっているかどうか。そこで、参加者の足並みが揃っているかどうかの目安になります。
③継続の履歴で確認する:フラクタル
第4回で紹介したフラクタルも、別の角度から同じことを確認できます。第4回は「どの高値・安値が信頼できるか」を選ぶ道具でした。今回は違います。その高値・安値が、積み重なって方向を作っているかを見ます。
フラクタルが示す高値・安値を、直近から3つほど並べてみてください。切り上がっていますか。あるいは切り下がっていますか。そうなら、買い方(売り方)が主導権を握り続けているということです。バラバラに並んでいるなら、主導権はどちらにも定まっていません。
まとめ:3つとも、同じものを見ています
ADX、ZigZag、フラクタル。見た目は違いますが、実は3つとも同じことを確認しています。参加者の力が、一方向に偏り続けているかどうかです。
3つとも使う必要はありません。普段お使いの道具に近いもので、1つ選べば十分だと思います。大事なのは、一度確認することです。「みんなが同じ方向を見ているか」を、引く前にチェックします。
私が使っているFTSは、フィボナッチのレベルと価格を表示します。ADXやZigZagといった他のインジケーターも、同じチャート上で確認できます。私は、組み合わせて判断するのに向いていると思います。
実際の画面や機能の詳細は、商品ページに載っています。
→ Fibonacci Trade System(商品ページ)
次回
次回は、フィボナッチの各計算について、もう一段掘り下げます。
第1回で、SL・TP・ロット・RR比の基本を書きました。次回は、実際の計算でつまずきやすいポイントを、具体例とともに見ていきます。