えんむすびAI 開発ストーリー 第8回 ― なぜ「3つの円クロス」なのか(USDJPY・GBPJPY・EURJPYを選んだ理由)
ここから技術編に入ります。まず最初の疑問は、これではないでしょうか。「どうして、よりによって3つの円クロスなの?」と。えんむすびAIは、USDJPY・GBPJPY・EURJPYの3つを横並びで見張り、仲間より出遅れた一輪だけをそっと買います。今回は、この「3つ」と「この顔ぶれ」を選んだ理由を、考え方の部分だけお話しします。
えんむすびAIの核は、「出遅れたものを買う」という発想です(第2回)。ですが、出遅れというのは比べる相手がいて、はじめて分かるものです。1つの銘柄だけを見ていても、「これは出遅れているのか、それとも普通なのか」は判断できません。
そこで、同じ「円」という共通の軸を持つ仲間を、横に並べます。同じ材料で動くはずの3つを比べれば、その中で一輪だけ遅れて咲いていない子が見えてきます。複数を並べるのは、出遅れを公平に測るための土台なのです。
① 「対円」で方向がそろいやすい
3つとも、相手は違えど軸は同じ「円」。円が買われれば3つとも下げやすく、円が売られれば3つとも上げやすい。同じ向きに動く仲間だからこそ、「その中の出遅れ」という比較が意味を持ちます。
② 流動性が高く、コストが安定している
いずれもメジャーな円クロスで、取引が活発。マイナーな通貨ペアにありがちな「スプレッドが急に開く・値が飛ぶ」が比較的少なく、ルール通りに動かしやすい顔ぶれです。
③ 値動きに素直さと歴史がある
過去データが豊富で、長期の検証に耐えます。クセの強すぎる銘柄を避け、「出遅れ→回帰」という素直な性質が観察しやすい3つにしぼりました。
マイナー円クロスを増やせば候補は広がります。けれど、コストや値飛びのリスクも一緒に増える。広げるより、性質のそろった3つに絞る。これが、損切りをしない設計と相性のいい選び方だと考えました。
※図はえんむすびAIの「3つを比べて出遅れを買う」考え方を示したイメージです。
3つとも一斉に買うのではなく、出遅れた1つに絞るのには理由があります。仲間が先に咲いた(上げた)なかで、まだ咲いていない一輪は、同じ円の地合いなら、いずれ追いついてくると期待できる。出遅れを選ぶことは、回帰を狙う買い方そのものです。
同時に、3つの中から毎回ちがう銘柄が選ばれることで、1つの通貨ペアに偏りすぎないという効果もあります。出遅れを選ぶだけで、回帰と分散の両方を、自然にねらえる――そう考えています。
ここは隠さず言います。3つの共通の軸が「円」であることは、強みであると同時に最大の弱点でもあります。急速で全面的な円高が来れば、3つとも同時に下げます。銘柄を分けても、同じ「円」で動く以上、本当の意味での分散にはなりきりません。
だからこそ、えんむすびAIは損切りをしない設計を、必ず余裕資金でと繰り返しています。3銘柄に分けているから安心、ではありません。全面円高という一点では、3つが束になって含み損へ向かう――この前提を理解したうえで、見守っていただきたいのです。
- 「出遅れ」は比べる相手がいて初めて測れる → 複数を横並びにするのが土台
- USDJPY・GBPJPY・EURJPY=対円で方向がそろう/流動性が高くコスト安定/値動きが素直で歴史がある
- 出遅れた1つだけを買う=回帰の期待と、銘柄の偏り防止を同時にねらう
- 弱点:共通の軸が「円」ゆえ、全面円高では3つとも同時に下げる(分散しきれない)
- だから損切りなし設計は、必ず余裕資金で
※本記事は情報提供を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。掲載している運用結果は過去の実績であり、将来の利益を保証するものではありません。FX・CFD取引はリスクを伴います。投資判断はご自身の責任において行ってください。