【コラム】朝日奈りさの「同じEAでも口座で結果が変わる──ゴールドEAに合う口座の選び方」
「EAを買ったのに、開発者の成績と全然違う」という声をよくいただきます。原因のひとつは設定ミスですが、もうひとつの大きな原因が口座です。スプレッド・スワップ・レバレッジ・約定品質——これらが違うだけで、同じEAが全く別の動きをします。この記事では、ゴールドEAに合う口座の選び方を整理します。
バックテストは理想的な約定条件で計算されています。実際の取引では、スプレッド・スリッページ・スワップが毎回かかります。これらの「コスト」が積み重なると、年間で見たときに利益の数十%が削られることもあります。
特にスキャルピング系のEAは1回の利幅が小さいため、スプレッドの影響を強く受けます。昇金竜のようなM5スキャルピングEAでは、ゴールドのスプレッドが20pipsと30pipsの口座では、年間利益に数十万円の差が生じることも珍しくありません。
スプレッドは「見えにくいコスト」です。1回あたりは小さくても、積み重なると大きな差になります。具体的に計算してみます。
スプレッド差による年間コストの試算(昇金竜の場合)
※ 0.01ロット・1日8回取引・営業日250日で試算。ロット数が大きいほど差額も拡大します。
同じEAを動かしても、口座のスプレッドの差だけで年間40,000円以上の差が生まれます。ロットを上げれば差はさらに広がります。バックテストの数字が良くても、スプレッドの高い口座で動かすと実運用成績が大きく下振れする理由はここにあります。
スワップはポジションを翌日に持ち越すときに発生するコスト(または利益)です。スキャルピング系なら1日でクローズするため影響は小さいですが、CHAOS_GOLDのように最大38日ポジションを保有するEAでは毎日じわじわと積み上がります。
ゴールドのスワップはブローカーによって大きく異なります。同じ買いポジションでも、口座によって1日あたり数百円以上の差が出ることがあります。長期保有型のEAを使う場合は、購入前にスワップレートを必ず確認してください。
日本の国内FX口座はゴールドのレバレッジが低い傾向があります。レバレッジが低いと、同じロット数を動かすために必要な証拠金が増えます。
昇金竜はナンピン型のため、相場の状況によって複数ポジションを同時に保有します。レバレッジが低い口座では、ポジションが増えるたびに証拠金不足のリスクが高まります。
「証拠金維持率が急に低下した」というご相談を受けることがありますが、EAのロジックより先に口座のレバレッジを確認すべきケースがほとんどです。
私が開発した2本のEAで、それぞれ口座選びの優先順位が異なります。
具体的なブローカー名は出せませんが、口座を選ぶ際に自分でチェックできる項目を整理しました。
- 同じEAでも口座が違うだけで、年間の実績に大きな差が出る
- スキャルピング系(昇金竜)はスプレッドの狭さが最優先
- 長期保有系(CHAOS_GOLD)はスワップの小ささとヘッジング口座対応が最優先
- レバレッジが低いと、ナンピン型EAでは証拠金不足のリスクが高まる
- スプレッド・スワップ・口座タイプの3点は、EA購入前に必ず確認する
EAを購入した後に「なぜかバックテストより成績が悪い」と感じたら、設定より先に口座の条件を見直してみてください。意外と、そこに答えがあることが多いです。
※本記事は情報提供を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。掲載している運用結果は過去の実績であり、将来の利益を保証するものではありません。FX・CFD取引はリスクを伴います。投資判断はご自身の責任において行ってください。
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