EA運用で「動かない」と感じた時に最初に疑うべき5つのこと
EAをMT5にインストールしてチャートに適用した。設定も推奨通り。なのに、何日経ってもエントリーが入らない。あるいは、「停止中」「エラー」と表示されて動いてくれない。
EA運用を始めた方なら、一度は経験したことがあるかもしれません。私のところにも、毎日のようにこの種の相談が寄せられます。
そして、相談を1件ずつ丁寧に追いかけていくと、原因の99%は5つのパターンのいずれかに集約されることがわかります。EA本体の不具合や開発者側の問題ではなく、運用環境や設定のごくシンプルな見落としであることが圧倒的に多いのです。
今日は、EAが「動かない」と感じた時に最初に疑うべき5つのポイントを、優先順位順に解説します。この5つを順番にチェックするだけで、ほとんどのトラブルは自己解決できます。トラブル発生時のチェックリストとして、ぜひブックマークしておいてください。
「動かない」相談で最も多い原因です。
EAは「特定の通貨ペアで動作する」という設計になっており、ブローカーごとに表記が微妙に違うシンボル名で混乱が起きます。例えばゴールドの場合、ブローカーによって以下のように表記が分かれます。
・GOLD
・GOLD#
・GOLD.
・XAUUSD
・XAU/USD
・XAUUSD.r(口座種別ごとにサフィックスが付くケース)
EAが想定している表記と、実際のチャートのシンボル名が異なると、EAは「対象通貨ペアではない」と判断してエントリーしません。
確認方法:MT5の気配値表示パネルで、現在のチャートのシンボル名を確認。EAパラメーターに「Symbol」項目がある場合は、そこをご利用ブローカーの正確な名称に書き換えます。
基本ルールとして、「EAを適用するチャート=EAが想定する通貨ペア」を必ず一致させてください。
意外と多いのがこれ。MT5の「自動売買ボタン」が無効になっていると、EAは何も動きません。
3つすべてが揃って初めてEAが動きます。特にチャート右上の「ニコちゃんマーク(笑顔)」が出ていない場合、設定のどこかで自動売買がOFFになっています。
「自動売買はONなのにエントリーしない」場合、次に疑うべきはスプレッドフィルターです。
スキャルピング型のEAには、ほぼ必ず「最大スプレッド」というパラメーターがあります。スプレッドが指定値を超えている時は、エントリーを見送る安全機能です。
問題は、お客様の使っている口座のスプレッドが、EAが想定するより広い場合。エントリー条件は満たしているのに、スプレッドフィルターで弾かれてエントリーが発生しない、という状態が続きます。
気配値表示パネルで現在のスプレッドを確認。EAパラメーターの「最大スプレッド」と比較して、常時超えている場合は、口座のスプレッドが広すぎる可能性があります。
原因切り分けのために、一度「最大スプレッドを0」に設定してエントリーが入るか確認するのも有効です。エントリーが入るようになれば、原因はスプレッドフィルターで確定します。
この場合の根本解決は、スプレッドの狭いブローカーへの口座移管です。EAの性能を引き出すためには、適切な運用環境が不可欠です。
最近相談が増えている、意外と知られていない原因です。
EAの「曜日判定」や「時間帯フィルター」は、お使いのブローカーのサーバー時間を基準に動作します。日本時間ではありません。
| ブローカー | サーバー時間(標準) | 日本時間との差 |
|---|---|---|
| A社(GMT基準) | GMT+0 | 9時間遅い |
| B社(欧州時間) | GMT+2/+3 | 6〜7時間遅い |
| C社(ニューヨーク) | GMT-5 | 14時間遅い |
これがどう影響するか。例えば、日本時間 月曜の朝6時にEAをチェックしたとします。GMT+2のサーバー時間ではまだ日曜の23時。EAは「日曜=週末」と判定して停止状態になります。お客様目線では「月曜なのに動かない!」と感じる場面ですが、EA的には正常動作なのです。
サーバー時間が月曜に切り替わる頃(日本時間で月曜朝7〜9時頃)に、自動的に稼働を再開します。慌てて設定を変更する前に、サーバー時間を確認してみてください。
ゴゴジャンなど認証システム付きのEA特有のトラブルです。
こうしたEAは「1EA=1口座」の紐付けで動作します。最初に起動した口座番号にEAが紐付き、別の口座(例:デモから本番リアルへの移行)に適用しようとすると、認証エラーで起動しません。
① ゴゴジャン等の販売プラットフォームのマイページから、紐付けを解除
② EAファイルを再ダウンロードして、MT5に上書きインストール
③ MT5を再起動
④ MT5の「ツール → オプション → エキスパートアドバイザー」のWebRequest許可リストに、認証サーバーURLを追加
⑤ 新しい口座でチャートに適用
これでも解決しない場合は、認証システムのキャッシュ問題の可能性が高いため、販売プラットフォームのサポートに問い合わせて、認証情報のリセットを依頼してください。
特に「デモ口座でテスト→リアル口座に移行」のタイミングで頻発します。先に紐付け解除→再ダウンロード→再適用の手順を踏めば、ほとんど避けられます。
EAが「動かない」と感じた時、99%は5つの原因のいずれかで自己解決可能です。
① シンボル名の不一致(35%)→ 気配値表示でブローカーの正確な表記を確認
② 自動売買がOFF(25%)→ ボタン緑+ニコちゃんマーク確認
③ スプレッドフィルター(18%)→ 一度ゼロにして切り分け
④ サーバー時間と日本時間の時差(14%)→ 月曜早朝はサーバー時間でまだ日曜の場合あり
⑤ 認証エラー(8%)→ 紐付け解除+再ダウンロード
「動かない」と感じてEAを諦める前に、この5つを上から順に確認してみてください。多くの場合、設定の小さな修正で解決します。それでも解決しない場合は、開発者やコミュニティに気軽に相談を。一人で抱え込まないことが、EA運用を長く続けるコツです。
※本記事は情報提供を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。掲載している運用結果は過去の実績であり、将来の利益を保証するものではありません。FX・CFD取引はリスクを伴います。投資判断はご自身の責任において行ってください。
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