「円安・円高」で利益を出す本質:相場の波に乗るための基礎知識
FX
コロナ収束後、はっきり「日本円が弱くなっている」「海外旅行が高くて行けない」「日本は安い国になってしまった」「ルールを守らない外国人がどんどん入ってきている」という指摘・言説が多くなりました。
生活者の視点で見れば、円安は確かに真綿で首を締められるような閉塞感を感じますよね。急激にではないものの、なにかゆっくり物事が悪くなっていっているような気もしてきます。
しかし、トレーダー視点に立つと、景色は180万度変わります。
相場の世界において、円安や円高は「良いこと」でも「悪いこと」でもありません。それは単なる「エネルギーの波」になります。
サーファーが良い波を待つように、トレーダーはこの「波の動きの大きさ(ボラティリティ)」を利用して利益を生み出します。本項では、なぜFXがインフレ時代にも不況時代にも強いのか。そのメカニズムと、相場の波に乗るための本質的な考え方を解説します。
■1. FXの正体は「通貨の綱引き」である
そもそも、FX(外国為替証拠金取引)とは何か。難しく考える必要はありません。つまりは、世界中の通貨による「巨大な綱引き」です。
例えば「ドル/円(USD/JPY)」という通貨ペアで考えてみます。 これは「ドルチーム」と「円チーム」が綱を引き合っている状態です。
ドルが強い(買われる)と、綱はドル側に動く = チャートは上昇(円安ドル高)
円が強い(買われる)と、綱は円側に動く = チャートは下降(円高ドル安)
ニュースで「円安だ!」と騒いでいる時は、単にドルの力が強く、綱がドル側に引っ張られているだけの話です。 この「綱が動いた距離」こそが、私たちの利益の源泉になります。どちらが勝つか(善か悪か)ではなく、「今、どちらの力が強いか」を見極めて、強いチームの背中に乗っかること。これがFXの最もシンプルな本質です。
なぜ強い・弱いがあるか、それは主に、金利の高さ・低さが影響しています。が、もちろんそれ以外の貿易の状況・軍事力の強弱・中央銀行の介入など様々な要素もあります。日米双方から、色々なロープ・綱が無数に引きあっていて、結果的に今のドル円の価格を構成しています。
■2. 「上がる」だけじゃない。「下がる」も利益になる魔法
株式投資や不動産投資の多くは、「安く買って、高く売る」ことで利益を出します。つまり、価格が上がらないと儲かりません。つまり、景気が良くない時は盛り上がらず、景気が良くなると活況になります。
しかしFXは違います。他の投資にはない強力な武器があります。 それが「売り(ショート)」という注文方法です。
「円安(上昇)」で儲かるのはイメージしやすいかと思います。1ドル100円で買って、150円になったら売る。これで50円の利益です。
では、「円高(下落)」の時はどうするか? ここでFX特有の「売り(ショート)」という仕組みを使います。少しイメージしづらいかもしれませんので、身近な例で説明しますね。
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想像してください。あなたは金持ちの友人スネオ君から、最新のiPhone(時価20万円)を借りました。 「1ヶ月後に必ず返すから」と約束して。
あなたは借りたiPhoneを、その場ですぐに中古ショップに売りに行き、現金20万円を手にします。
数週間後、新しいモデルの噂が出て、そのiPhoneの相場が15万円に暴落しました。
あなたは店に行き、15万円で同じiPhoneを買い戻します。
そのiPhoneをスネオ君に返します。
手元には、差額の5万円が残りますよね? これが「高く売って、安く買い戻す(ショート)」の仕組みです。
FXでは、これをボタン一つで行えます。 つまり、日本経済がピンチ(円安)の時でも、逆に世界不況で円が急騰(円高)した時でも、FXトレーダーだけはどちらの局面でも利益を出すチャンスを持っているのです。
FXを「全天候型」の投資とも呼ぶのは、そういった有利な特性があるからです。
■3. 相場は一直線には動かない。「波」を捉える視点
「円安が進んでいる」と言っても、チャートは定規で引いたように一直線に上がるわけではありません。 寄せては返す波のように、「上昇→一時的な下落(調整)→再上昇」を繰り返しながら動いていきます。
初心者の多くが負けてしまう原因は、ニュースを見て「円安だ!」と慌てて飛び乗り、一時的な「引き波(調整の下落)」に巻き込まれて怖くなり、損切りしてしまうからです。
経験を積んだトレーダーは、ニュースよりも「波のリズム」を見ます。
マルチタイムフレーム分析として長期足も必ず確認します。
今は大きな波が上を向いているか?
その波の中で、一時的に引いているタイミング、つまり単なる押し目ではないか?
流れるプールで遊んだ事がある人は分かると思いますが、流れに逆らって泳いでも揉みくちゃにされるだけです。大きな流れを捉えて、それに沿って泳ぐことで、自らの力も高まります。それが、うまくタイミングを捉え、利益を安定的に増大させる鍵となります。
■4. 予想するな、確認して乗れ
「予想して当てるって難しそう」とよく言われます。正直に言えば「値動きがどうなるかは誰にも分からない」。プロのアナリストでさえ、予想を外しまくっています。
しかし、「予想」はできなくても「対処」はできます。
雨が降るかを100%当てることはできませんが、「雨が降ってきたから傘をさす」ことは誰でもできますよね? FXも同じです。
「これから円安になるはずだ!」と賭けるのではなく、 「チャートを見て、円安の波が発生したことを確認してから、その波に乗る」。
これなら、大怪我をすることはまずありません。 大切なのは、未来を予言する能力ではなく、「今、目の前の波がどっちに向かっているか」を客観的に判断する「地図」と「羅針盤」を持つことです。
その「羅針盤」となるのが、チャート分析であり、「インジケーター(補助ツール)」と言えます。
■相場の波は、一生なくならない
世界経済が動いている限り、為替の変動(波)が止まることはありません。 今日、円安が終わったとしても、明日からは円高の波が始まります。あるいは、ユーロやポンドの波が来るかもしれません。
むしろFXトレーダーは大きな波が大好きです。小さな波ではあまり稼げません。大きな波が来た初動でポジションを持つことができると、グッと大きな利幅を獲得することができます。
「相場の波に乗る技術」
一度このスキルを身につけてしまえば、それは一生使える「錬金術」に近いスキルになります。会社の給料が上がらなくても、物価が上がっても、相場の波から必要な分だけ利益をすくい取る。そんな生き方が可能になります。
ニュースを見て「怖い」と思う側から、ニュースを見て「チャンスだ」と思える側へ。
まずは、相場という海にどんな大波・小波が立っているのか、関心を持つことから始めてみてください。
その一歩が、あなたの資産を守り・増やす最強の防波堤になるはずです。
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