【無料商品付き】歪みは本当に存在するのか? 【介入余波】三角通貨パリティLiveGAP(MT5インジ)で21トライアッドのGAPを初めて可視化する
こんにちは、TriParity Labs Tokyo の Kaz です。
前回までの記事では、FX市場に存在する「三角通貨パリティ(Triangular Parity)」という“相場の物理法則”と、その法則が崩れた瞬間に生じる歪み(Distortion)を、裁定ロジックと統計的な視点で読み解いてきました。
特に 介入余波Pro では、その歪みを Zスコア(均衡からの乖離度) として可視化し、短命なズレが生まれては消える“痕跡”をトレード判断に使う、というコンセプトを提示してきました。
ただ、正直に言うと――
ここまでの説明には、読者の皆さんが一度は抱くであろう「素朴な疑問」が残っていました。
「その歪みって、本当に“価格としてのズレ”が存在するの?」
「Zスコアは分かった。でも“実際に何pipsズレたのか”を見せてほしい」
今回は、この疑問に対して、ようやく真正面から答えられる段階に来ました。
“Zスコアの歪み”の前に、まず「GAP」を立証したかった
三角通貨パリティは、式で書くとこうです。
AB × BC = AC
例:EURUSD × USDJPY = EURJPY
理屈としては、ABとBCが分かればACは計算でき、ACの市場価格もそれに一致していなければならない。
もしわずかでも崩れれば、そこには裁定機会が生まれ、プロのフローが“瞬時に矯正しに来る”――というのが、市場構造として語られてきたことです。
しかし、それが「本当に価格(pips)のズレとして観測できるのか?」を、誰でも見える形で示せていませんでした。
ここが、シリーズの“穴”だったと思っています。
21TriadのGAPを、リアルタイムで表示する無料ツールを作りました
そこで今回、GAPの存在を“価格差として”可視化するためのツールを新たに開発しました。それが新商品(無料)の 【介入余波】三角通貨パリティ LiveGAP for MT5(無料) です。(12月中旬リリース予定 ⇒ 12月16日リリース)
このツールは、21種類すべてのTriadセットについて、
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AB / BC / AC の LIVE Bid/Ask
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AB×BC から導く 理論値(SYN Bid/Ask)
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理論値とLIVEの差である GAP(pips)
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理論レンジ内か外かの BAND(IN/OUT)
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データ信頼性の Quality(OK/WRN/BAD)
を、表形式で常時更新します。
つまり、これまで“歪み”として語ってきたものを、
「Zスコアの前段階=生の価格差(GAP)」として、誰でも直接見える形に落とし込みました。
今回の肝:許容閾値(理論レンジ)を超えた瞬間を“ハイライト”する
今回、単にGAPを表示するだけでは終わりません。
LiveGAPでは、理論値を単なるMid比較ではなく、SYN Bid/Ask(スプレッド込み理論レンジ)として計算します。
そして、ACのLIVE価格がこの理論レンジの外に出た場合を BAND=OUT として判定します。
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BAND=IN:理論レンジ内(スプレッド込みでは説明できる範囲)
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BAND=OUT:理論レンジ外(スプレッドを加味しても説明しにくい“歪み”)
さらに、BAND=OUT の行は ハイライトされます。
この「BAND=OUT」は、私の中ではこういう意味を持ちます。
瞬間的に許容閾値を超えるレベルのGAPが生じた
→ 裁定フローが意識されやすい状態
→ (結果として)Band内へ戻る力が働きやすい
もちろん、ここで言う「プロによる裁定介入」は断定ではありません。ただし、少なくとも “パリティの理論レンジを価格がはみ出した”という事実は、ツールがその場で記録し、可視化します。
スクショで見ると一発で分かる:ハイライト行=GAPの立証
ここで、実際の画面例です。
ハイライトされたTriadでは、
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AB×BC=AC の式が左列に表示され
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右側に SYN Bid/Ask(理論値) と AC Bid/Ask(LIVE) が並び
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その差が GAP(pips) として数値で出ています
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そして理論レンジ外に出たため BAND=OUT が点灯し、行がハイライトされます
これが、今回私がやりたかったことです。
「歪みは概念ではなく、実際に“価格差(pips)”として観測できる」
「しかも、それは21 Triadのどこで起きているか分かる」
介入余波Proとの関係:無料版は“立証と観測”、Proは“判断と実戦”
ここまで読んでいただくと分かる通り、LiveGAP(無料)は売買シグナルを出すツールではありません。
あくまで、
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歪み(GAP)が存在することを立証し
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どのTriadで起きているかを観測し
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BAND/Qualityで「データ要因か、市場要因か」を切り分ける
ための 観測ダッシュボードです。
一方で、実戦に落とし込むには次が必要になります。
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その歪みが「狙うべき質」か(環境・条件)
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「戻り始め」をどう捉えるか(タイミング)
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ノイズ(スプレッド拡大や更新ズレ)をどう弾くか
この 判断とタイミング を担うのが、これまで紹介してきた 介入余波Pro(Scanner / Catcher / Nowcast) です。
言い換えると、
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LiveGAP(無料):歪みの存在を“価格差として”観測する入口
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介入余波Pro:歪み→回帰の局面を、より実戦的に扱うための判断セット
という関係です。
押し売りはしたくありませんが、「見えてしまった歪みを、どう解釈し、どう活かすか」まで進みたい方には、Pro側の設計思想が噛み合うと思います。
まとめ:今回のアップデート(=新ツール化)の意味
今回のポイントは3つです。
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これまで“歪み”として語ってきたものを、GAP(pips)として立証した
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そのGAPを 21 Triad横断でリアルタイム表示できるようにした
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許容閾値を超えた可能性が高い局面を BAND=OUTでハイライトするロジックを実装した
これで、シリーズの骨格がひとつ繋がった感覚があります。
「歪みは本当にあるのか?」に対して、ようやく具体的に答えられるようになりました。
まずは無料のLiveGAPで“見える事実”を体感してみてください。見えた瞬間から、相場の見え方は少し変わります。
Is it OK?