TradeStationがヒットしたわけ
TradeStationがヒットしたわけ 1
進化の流れを少し戻します。TradeStation4.0から公式には5.0というversionを経由して2000iというversionにソフトウェアは進化しました。アプリケーションにデータを取り込む方法として各種データベンダのリアルタイムデータを取り込む事とは裏腹に、米国データベンダCSI(Commodity Systems Inc.)社のデータを顧客に提供していました。米国のデータは各種揃っていますが、日足に特化したこちらの会社のデータの利用、そしてその後のサービスでデータのダウンロード仕様によるTradeStation用グローバルサーバーへの接続、そして設定はとても手のかかるものでした。個別取引所の設定や各種シンボルの仕様設定等があり、初回の設定に数時間は要しました。Versionが上がるに従って基本設定が導入され少しずつ楽になりましたが、世界各国をカバーすることはなかなかできず、アジア、日本は後回しでした。
時代が進んだ今でも類似する欧米分析ツールのデータフィード設定部分はユーザーによる新規設定の必要があることが多いです。特に、日本の個別株利用においては、単純にデータを取り込んだだけではその倍率や、単位枚数の設定が出来ずに大変苦労します。現在は利用が出来ませんが、日本の商品先物取引データの過去データ分析を行う場合には、個別限月データを用意するだけでなく、先限つなぎ足作成の手間があり、その仕組みを知らない人には永遠にわからない仕組みとなっています。現在では証券会社の取引プラットフォームになっているいのでデータを準備する心配は全くなくなりました。
なぜ前述した廉価版分析ツールSuperChartよりもTradeStationが売れたのでしょうか。
シンプルな分析記述が可能なSuperChartよりも、プログラムを記述するためのPowerEditorがすべての理由だと考えられます。こういったツールは、取引だけのために利用するにはちょっと手に余りますが、その機能の肝の部分を活用することにより価格よりも価値を生み出すものとなります。SuperChartでは限られたプログラムしか扱えないので使える人が使っているとすぐに記述の壁に当たってしまい、TradeStationに乗り換えていたようです。販売初期は価格が10分の1だったので比較的容易に売れていたSuperChartですが、次第にTradeStationに販売数で抜かれていくようになりました。
では、PowerEditorで独自の言語であるEasyLanguageをどのようにして世に広めていったのか。。。また次回お話しいたします。
(次回、TradeStationがヒットしたわけ2~EasyLanuageユーザーStudy Group)
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