「ああ絶望的な含み損!」下山ならどう対処するか。
こんにちは、下山です。
ここ最近、ヨーロッパにおける
コロナウイルスの爆発的な広がりに関するニュースが絶えません。
なぜでしょう?
なぜ欧州各国でここまで爆発的に
感染が広がってしまったのでしょう?
いろんな理由があると思いますが、
1つ思い当たるのが『習慣』です。
例えば欧米ではマスクをする習慣がありませんし、
家の中で靴を脱ぐ習慣もありません。
よく映画なんかで
靴のままベッドで寝転ぶシーンがありますが、
日本人としてはちょっと考えられないことですよね。
あとは掃除。
全く掃除をしないということはないと思いますが、
聞くところによると、
例えばフランスなんかでは学校で掃除をするのは
用務員の人で、生徒が掃除をすることがないとか。
日本の学校では
当たり前のように掃除の時間がありますが、
そういった時間が基本的にないため、
「掃除をする」という習慣も
あまり身についていないのかもしれません。
イタリアやフランス、スペインの道を歩いていると、
犬の糞をあちこちで見かけます・・・。
あとは食に関する習慣も無関係ではないように思われます。
パンを毎日のように手で食べます。
リンゴを手で丸かじりする人も多いですよね。
しかも、レストランなどに行ったとき、
おしぼりなどが出されることはありません。
ですからフランスに住む日本人で
「ウェットティッシュをいつもバッグに入れている」
と言う人もいましたが、
洗っていない手でモノを食べる習慣が
感染の拡大と無関係だとは思えません。
そして子供の頃から染み付いた習慣というのは
そう簡単には消えません。
ですから
「暖かくなればコロナウイルスも
自然に終息するのではないか?」
という意見もありますが、
終息まで想定以上の時間を要する可能性もあります。
特にイギリスは要注意です。
これを書いている時点で
イギリスは他の欧米諸国と違い、
国としてウイルスの封じ込めを行うことに消極的です。
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英政府は、厳しい行動制限の導入が早すぎると
市民はやがて我慢しきれなくなり、
それが感染流行のピーク時に
重なってしまいかねないと懸念しているが、
この見解を疑問視する行動科学の専門家たちもいる。
(https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-51894727
より引用)
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との記事もありましたが、イギリスには
「ウイルスを遮断するのではなく、
国民に耐性を作った方が長い目で見て良い」
という考えがあるという話も
ヨーロッパに住む知人から聞きました。
このような話を聞くと、特にイギリスは
今後どのような状況になるのか未知数です。
そして、それに伴う経済的損失が
どこまで拡大するのか・・・
新型ウイルスだけに誰にもわからない状況です。
ですから、株トレードをされる方は気を緩めず
あらゆる可能性を想定しておくべきでしょう。
「さすがにここまで株価は落ちないだろう」
という根拠の甘い決めつけは今すぐ捨て去るべきです。
誰も想像していなかったような暴落が
すでに現実に起こりました。
「相場に絶対はない」ということを
誰もが感じているはずです。
日銀、FRB、
中央銀行が色々と対策を出してはいますが、
果たしてどれだけ効果があるのか・・・。
むしろ金融緩和政策を進めれば進めるほど
状況のヤバさが
強調されてしまっている面があることも否めません。
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「絶望的な含み損!」下山ならどう対処するか。
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さて、今現在、
「すでに含み損が大きすぎて切るに切れない」
という方もいらっしゃると思います。
「もう流石にロスカットしかないのか・・・」
と戦意喪失状態にある方もいらっしゃるでしょう。
「下山さんだったらそんな状況に
置かれたらどうしますか?」
ということを聞かれることもあるのですが、
自分の場合、
「信用取引」でしかトレードしませんので、
それを前提にお話します。
このメルマガを継続的に
読んでくださっている方にとっては
お馴染みの回答かと思いますが、
大切なことなので何度でもお伝えします。
とにかくまずは
買いポジションと同じ数だけ売りポジションを持ち、
両建ての状態にし、
含み損がそれ以上増えるのを止めます。
ロスカットは基本的にしません。
こう伝えると
「でも売りを入れた瞬間に反発し、
安値の売りが残ってしまうかもしれないから
なかなか売りを持てない」と
考える方もけっこういらっしゃいます。
「下がったら買いたくなる」と。
確かにその気持ちも、
分からないではありません。
売りを入れた瞬間に日経平均株価が
1000円、2000円も反発して上昇したら、
ものすごく損した気持ちになりますよね。
「うわー、判断ミスった。
恐怖に負けて売りなんか持つんじゃなかった」と。
また、刻一刻と増える含み損を見て
本当に何もできなくなる方も
たくさんいらっしゃいます。
なぜ動けなくなるのか?
一説によると、
「それが古代から培われた人間の本能だから」
とのことです。
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私たちが進化の過程で動けなくなる反応を
身につけたのはなぜだろう?
この問いに答えるためには、捕食者から逃げることが
第一の目標だった時代に想いを馳せる必要がある。
ライオンやトラに食いちぎられるのを防ぐには、
三つの方法があった。
aできるだけ早く逃げる、
bできるだけ激しく応戦する、
cじっと動かずにいる。
なぜ動かない選択肢があるのかというと、
じっとしていれば気づかれずに
すむかもしれないからだ。
人間やその他の動物は動きを捉える能力が高く、
たとえ視野の端でも敏感に感知する。
だから危険が迫っているときに不動でいれば、
命が助かることもある。
ターリ・シャーロット
『事実はなぜ人の意見を変えられないのか(株式会社白揚社)』
2019年8月30日 第一版第一刷
P.86-87より引用
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本能的な行動に抗うことは
極めて難しいことです。
しかし、だからと言って何もしないで
ただ負け行くのを見届けるわけにはいきません。
「危機的状況において動けなくなる可能性がある」
ということをあらかじめ見通し、
対策を講じておくべきです。
あらかじめ注文を入れておくのも1つの手ですね。
想定外の含み損を抱えた時に考えるべきは、
状況を悪化させないことです。
そして、その状態から立て直していくことを考えます。
自分の場合は、別のポジションで利益を出し、
固定された含み損を減らしていくことを考えます。
たとえるならば、
借金が増えないようにした状態で
他の仕事をして少しずつ返済していくような
イメージでしょうか。
仮に、24000円の買いポジションと
17000円の売りポジションを持っているとした場合、
その差7000円の含み損を
少しずつ減らしていくことを考えます。
余剰資金が全然残っていなかったら
ツライところですが・・・、
追加でポジションを持てるのであれば
そのポジションで
1000円の利益を7回取るとか
500円の利益を14回取るとか、
とにかく含み損以上の利益を取ることを考えます。
含み損という借金を返済していく方法について
ここでは語りませんが、
「相場に生き残るため、最悪中の最悪を避けた上で立て直す」
その姿勢を参考にしていただければ幸いです。
想像を絶する大損をしてしまうこと、
どんな大物投資家でも経験していることです。
勝つトレーダーと負けるトレーダーの違いは
その経験を次に生かせるかどうかです。
あなたが賢明な選択を
し続けることを心から願います。
それでは本日も最後まで
ご覧くださいましてありがとうございます。
下山敬三
よろしいですか?