中原駿の「推奨どうでしょう」 その5 7月25日更新
HCAヘルスケア(HCA NYSE)
目標価格 221ドル
<概要>
HCAヘルスケア(旧ホスピタル・コーポレーション・オブ・アメリカ)は米国の病院運営持株会社。関連会社を通じてフロリダ、テキサス、テネシー、バージニア、ジョージアなど米国20州および英国で一般・救急病院、精神病院、リハビリ施設、独立型手術センターなど病院および医療施設の運営を手掛ける。内科、外来手術、心臓疾患、腫瘍、神経・整形外科、呼吸器治療、救急治療などの医療サービスを提供する。本社所在地;テネシー州ナッシュビル。
<指標>
時価総額59,696,713千ドル(7/22)発行済株式数295,484,400株(7/22)
PER(実績)(連) 9.39倍(19:00)PBR(実績)(連) ---倍(19:00)
EPS(実績)(連) 21.52(2021/12)BPS(実績)(連) -3.05(2021/12)
<ニュース>
HCAヘルスケア(HCA 11.43%)の株式は、7月22日午前10時56分(米国東部標準時)の時点で14.4%急騰。HCAは、第2四半期の売上高は148億ドルで、前年同期の144億ドルから増加。同社は約12億ドルの純利益(希薄化後1株当たり3.90ドル)を計上。これは、2021年第2四半期の14億5,000万ドル(希薄化後1株当たり4.36ドル)の利益から減少しましたものの、HCAはトップラインとボトムラインの両方でウォール街の期待を上回った。アナリストの平均予想では、売上高は147億ドル、1株当たり利益は3.70ドルだった。
HCAは第2四半期にいくつかの重要な課題に直面している。労働需給は引き締まった状態が続いている。インフレ率の上昇は、同社のコストを押し上げた。HCAはまた、施設の売却による3,200万ドルの損失と債務の返済による7,800万ドルの損失を含む、収益に重くのしかかる一時的費用もあった。患者数は、第2四半期に前年同期比1.2%減少。同施設での手術も減少、入院手術では2.3%、外来手術では1.4%減。一方緊急治療室の患者は7.3%増加、施設収入は3.5%増加。引き続きCOVID-19は、今後数四半期のHCAの業績にとって最も重要な要因となる。病院がCOVID-19患者で溢れかえれば、選択的手術を延期することを余儀なくされ、大幅な減収減益となるリスクがある。
<ギャン理論による株価分析・目標>
(●=52カ月サイクル、▲=17カ月サイクル、△=26カ月サイクル)
歴史が浅く、十分な長期分析は出来ないがそれでも4年に近い52カ月サイクル、その3分割である17カ月サイクル、2分割である26カ月サイクルが有効である。これらのサイクルはいずれも株式サイクルの基本数値に近い。
52カ月サイクルは11年8月、15年8月、20年3月にボトムアウトした。過去2回に過ぎないが、いずれも17カ月サイクルと26カ月サイクルのコンビネーションパターンとなっているようだ。ただし、過去2回が非常にわかりやすい17カ月サイクルの3位相を持っていたのに対して、現行の52カ月サイクルは17カ月サイクルがはっきりせず、むしろ26カ月サイクルが支配的に感じる。7月14日の安値、164.47は28カ月目で、26カ月サイクルを付けるには理想的な時間帯であった。
この7月14日の安値が維持されれば、第二26カ月サイクルの上昇が維持されることになるだろう。短期的には過熱しすぎたため、じっくりと押し目を拾うことが重要。理想的には190ドル台で仕込みたいところ。
ターゲットは①208②221③235。