中原駿の「推奨どうでしょう」 その3 7月20日更新
ステート・ストリート(STT NYSE)
目標価格 88ドル
<概要>
ステート・ストリート(State Street Corp)は、金融持株会社。投資サービシングと投資マネジメントの2つのビジネスラインを通じて事業を展開する。子会社であるState Street Bank and Trust Company(State Street Bank)を通じて、世界中の機関投資家にさまざまな金融商品やサービスを提供。投資サービシング事業は、機関投資家に清算・決済・支払サービスを提供するなどの機能を果たす。投資マネジメント事業は、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(SSGA)を通じて運営される。SSGAは、企業、公的資金、その他の投資家に対して、さまざまな投資管理、投資調査、投資顧問サービスを提供する。SSGAの顧客には、ミューチュアル・ファンド、集団投資ファンド、その他の投資プール、企業および公的な退職金制度、保険会社、財団、寄付金、投資マネージャーなどが含まれる。本社所在地;マサチューセッツ州ボストン。
<指標>
時価総額24,108,456千ドル(7/15)発行済株式数367,115,210株(7/15)
PER(実績)(連) 9.00倍(20:04)PBR(実績)(連) 0.88倍(20:04)
EPS(実績)(連) 7.3(2021/12)BPS(実績)(連) 74.77(2021/12)
<ニュース>
①決算
ステート・ストリートが第2四半期決算を発表した。売上高は市場予想を下回り、一株あたり利益(EPS)は市場予想を上回る結果となった。
● 売上高:$2.95B (市場予想:$3.02B)
● EPS:$1.94 (市場予想:$1.77)
ステート・ストリートの年初来変動率は35.66%となっており、低調なパフォーマンスで推移。またステート・ストリートを構成銘柄とするS&P500の年初来変動率は20.47%。
②M&A
米ステート・ストリートがスイス金融大手クレディ・スイスの買収を計画しているとスイスのニュースサイト、インサイド・パラデプラッツが報じたが、のちに否定された。
<ギャン理論による株価分析・目標>
(●=11年サイクル、▲=41カ月サイクル、△=5.3年サイクル)
(△=21カ月サイクル、▲=14カ月サイクル)
かなり歴史の長い銘柄で長期分析をしやすい。おそらく30~33年サイクルが有効と考えられるが、少なくとも11年サイクルが観察されており、それを2つに分割した5.3年サイクルと3分割の41カ月サイクルが有効である。リーマンショックの2009年の下げは33年サイクルボトムと考えられ、現在新33年サイクルの第二11年サイクルの中にある。第一11年サイクルボトムは2020年3月であった。第二11年サイクルはセンタートランスの可能性はあるものの、通常ピークは第二41カ月サイクルまたは第二5.3年サイクルでつけるものと想定される。
2020年3月からの第一41カ月サイクルは2つの21カ月サイクルまたは3つの14カ月サイクルからなるが、21カ月サイクルとして2022年1月~5月、14カ月サイクルとして22年8月±3カ月(5月~11月)がボトムとなる。21カ月サイクルが歪むのは考えにくいので、おそらく14カ月サイクル3つで構成されることになるだろう。となると、第二位相で弱気転換してしまっているが、それでもサイクルボトムの時間帯となっている。丁度7カ月目でトップアウトしたので、左右対称となれば7~9月は中心的時間帯であろう。
さらに細かく週足の分析も行うと、16週程度のPCが観察されるが、むしろ7カ月≒32週程度のサイクルが支配的で、このカウントが正しければ短縮されない限り9月第二週をターゲットとして下落する可能性が高い。ただし、長期サイクルの影響で短縮されるならば、すでにいつボトムアウトしてもおかしくない時間帯(24週目)となっている。
9月迄買い下がる方針で;
ターゲットは①73②88③100。
【中原 駿 プロフィール】
「週刊中原駿レポート」毎週月曜日執筆中。
祖父はソニー、母はパイオニアで財をなした投機の家系で育つ。
相場歴20年以上の知る人ぞ知る本物のトレーダーであり、ラリー・ウィリアムズ、トム・デマークの戦略にも精通、その技術は誰もが認める。「ギャン理論」はその投資メソッドに門外不出のものが少なくなく、米国では授業料が高額な「ギャン・セミナー」を受講しなければ取得できないものも多数。中原氏はこのセミナーを受講した日本でも数少ないギャン理論研究のスペシャリストとしても知られる。また、表舞台にはめったに登場しない事でも有名である。