【フジトミ】東京石油市場は全面安
(東京原油・石油製品)
31日の東京原油・石油製品は海外原油安を受けて売られる。原油期先10月限は前日比470円安の3万5590円、ガソリン期先12月限は同490円安の4万8150円、灯油期先12月限は同630円安の4万9200円。
東京石油市場は海外原油安を受けて軟調地合いを強いられた。米国の原油増産基調を踏まえて、上値の重い展開を嫌気してWTIは一時49ドルを試す値位置まで急落した。さて、東京原油は3万5500円を試す値位置まで下落したが、NYガソリンの出直りを受けたWTIの戻りもあり、夜間では3万5900円台まで戻した。同様の戻りは日中取引序盤でもみせたが、在庫統計に対する強気の事前予想を手掛かりにした思惑買いが影響したようだ。しかし、海外原油は東京市場の思惑に反して売り込まれ、原油先限の3万5900円台は売り場提供に。WTIやブレントの軟調地合いは続く一方、東京は下落するものの、全般に相変わらずの下げ渋りの様相をみせていた。明朝発表される米APIの在庫統計が注目されるが、強い内容で上昇しても上値は限られることになるため、逆に売り場提供になるとみる。14時半過ぎにWTIは下げ幅を拡大したが、夜間での49ドル割れも想定される。円高も重なり、東京原油は下げ幅を拡大させたが、下げ渋りは相変わらずだった。
(東京貴金属)
31日の東京金はNY金の値崩れを嫌気して続落。金期先4月限は前日比20円安の4487円、白金期先4月限は同30円安の3371円。
NY金の急落を嫌気して東京金は大幅続落となった。6月の米FOMCでの利上げ観測が認識され、金利を産まない金市場からの資金引き揚げは加速したといえる。金以上にNY白金の下げが目立っていたが、6月に入っての整理商いを警戒しての値崩れで、東京白金は続急落。ひとまず3350円台は維持しているものの、6月に入ってのNY白金市場での整理売りが活発化するとみられ、NY白金の先安懸念を改めて認識する状況となっている。東京金は円安局面で4490円台回復をみせたものの、NY金の軟調地合いから戻りも一時的。
(東京ゴム)
31日の東京ゴム一時上伸も、その後売り直された。期先11月限は前日比5.2円安の202.5円。
上海ゴム市場の再開が注目されたが、期待通り、下落している。しかし、それを先取りする格好で東京は急落していたため、利食いの買い戻しを誘って10時過ぎに先限は212.3円まで急伸した。ただ、実勢悪に変わりないため、210円以上は格好の売り場提供となり、夜間の安値を更新すると、下げに拍車がかかり、11時過ぎには高値から10円以上の下げを演じた。値崩れ局面で円安も進行したため、高値から10円の下落で下げ一服。それでも実勢悪に変わりないため、戻りも限られた。15時前に202円を下回ったが、200円割れも時間の問題。
(東京トウモロコシ)
31日の東京トウモロコシは再開後のシカゴ反発を好感して戻りをみせた。期先5月限は前日比10円高の2万2140円。
連休明けのシカゴ急落と円高を映して東京は一段と下落したが、先限は2万2000円を何とか維持した。下げ足りないだけに、朝方からの大台割れも予想された。しかし、シカゴ引け後に発表された作柄状況で、米コーンベルト東部の作柄悪化を踏まえて売りは手控えられ、大台を維持。9時に再開するシカゴの戻り気配もあり、下げ渋り後に大きく戻した。9時半前には2万2200円台に水準を切り上げ、シカゴ急落がなかったような動きとなった。買われ過ぎともいえるが、週明けの東京は連休明けのシカゴ安を意識して売り込まれていたことを考慮すれば、この戻りも仕方ない。米コーンベルト東部の天気予報が今後の大きなカギになる。そのコーンベルト東部では金曜日から日曜日に降雨が予想されているだけに、目先的にはシカゴの戻り賛成とも考えたいが。
(東京米国産大豆)
31日の東京一般大豆は引けにかけて急落。期先4月限は前週末比910円安の4万5360円。
シカゴは3営業日連続の大幅安となったが、東京一般大豆は相変わらず全くの動意薄。再開したシカゴ大豆は一時上伸も、その後、新穀限月中心に再び売り込まれており、円高進行もあるだけに、東京は一層割高な値位置を形成している。いつ急落してもおかしくはない。引けにかけて急落したが、まだ下げ足りず。
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