【フジトミ】東京金・白金は反落
(東京原油・石油製品)
19日の東京原油・石油製品は円高と海外原油続落を受けて反落。原油期先9月限は前日比530円安の3万6840円、ガソリン期先10月限は同470円安の4万9950円、灯油期先10月限は同580円安の4万8040円。
前日の東京上伸の主因だった円安が解消され、円高に進行し、また海外原油の一段安もあり、東京石油市場は夜間から反落を強いられていた。注目の米APIの石油在庫統計は、原油在庫は前週比84.0万バレルの減少だったが、予想よりも少ない減少幅にとどまった。一方、ガソリン在庫は減少予想に反して増加しており、同140万バレル増となった。ガソリンの需要期も意識して、NYガソリンがリードする格好でWTIも大きく買い進まれていたが、期待に反するガソリン需要の伸び悩みが露呈しており、WTIも発表後、また売り直されていた。朝方の東京は弱気な米APIの発表を嫌気して売り直されたものの、夜間の安値更新には至らず。日経平均株価の戻りに乗じて強引な戻りをみせ、原油先限は9時台に3万6990円まで買い直された。しかし、海外原油の軟調地合いと日経平均株価がまた売り直されたこともあり、東京石油市場はまた売り先行の展開となった。14時前から日経平均株価の上伸による円安が支援材料になっていたが、海外原油の軟調地合いに変わりないため、東京市場の買いはイマイチ。米EIAの在庫統計よりも、5月の米国の原油増産観測を嫌気するとみて、夜間では戻り売りスタンスが無難。
(東京貴金属)
19日の東京金は円高とNY金の値崩れを受けて反落。金期先2月限は前日比12円安の4477円、白金期先2月限は同28円安の3424円。
東京金は反落へ。夜間では4467円の安値示現から4490円台回復もみせたが、日中取引ではマイナス圏で推移していた。NY金は改めて1290ドルを下回り、円高とのダブルパンチを浴びていた。前日急伸していた東京白金は一転して急落へ。NY白金が大きく売られたためで、実勢悪を嫌気したため。白金の戻り売りスタンスを指摘しているが、今回も売りは正解だった。白金の自動車用触媒の需要縮小に変わりなく、今後とも戻り売りは堅持したい。また、3450円以上は格好の売り場になるだろう。東京金はNY金の下振れを警戒すべきで、4500円は目先、かなり厳しいとみる。14時以降、日経平均株価の上伸で円安が進行し、東京白金は下げ幅を縮小したが、金はNY金の下げ幅拡大を嫌気してまた4470円台に値を消した。NY金のチャート上の下振れを警戒したい。
(東京ゴム)
19日の東京ゴムは当限中心に大幅続落。期先8月限は前日比9.9円安の203.0円。
当限の大幅続落が続いており、期先にかけても一段安をみせ、先限はアッサリ210円を下抜け、200円も時間の問題とみられた。それが、朝方から急落し、一気に210円を下回った。当限の大幅安を警戒した動きだった。昼前には非鉄相場の急伸もあり、買い戻しを誘って204円台まで戻したものの、当限の一段安を警戒して、戻りは一服。ただ、当限の買い気配の台頭で、下げ一服の動きをみせ、期先でも戻りをみせていた。引き続き、当限の動きに注目。
(東京トウモロコシ)
19日の東京トウモロコシはシカゴ続落と円高を受けて反落。期先5月限は前日比340円安の2万1100円。
シカゴ安・円高のダブルパンチで夜間からトウモロコシは反落している。作付遅れによるシカゴ上伸期待から前日の東京は円安以上にかなり強引に買い進まれたが、シカゴは期待に反して続落している。また、円高も進行しているため、それを加味すれば、夜間の下げは物足りない下げといえる。円安に過剰反応して、朝方の値位置を上抜け、2万1250円まで戻りをみせた。しかし、再開したシカゴの一段安と反動安から、その後、ズルズルと値を消し、期先にかけて急落している。13時前に2万1100円割れをみせたが、朝方から予想された値位置だった。
(東京米国産大豆)
19日の東京一般大豆は期先安も、下げ渋りに変わりなし。期先4月限は前日比170円安の4万6580円。
シカゴ続落と円高に夜間は全くの動意薄で、期先はマチマチだった。日中取引で期先は売り先行となったが、下げはイマイチ。再開したシカゴの戻りもあり、売り手控えられたようだ。ただ、アジア時間帯のシカゴの上昇がダマシが続いており、それだけ東京は割高な値位置を形成している。
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