【フジトミ】東京ゴム期近は大幅続伸
(東京原油・石油製品)
6日の東京原油・石油製品は円高と期待外れの在庫統計を嫌気して反落。原油期先9月限は前日比350円安の3万6590円、ガソリン期先10月限は同280円安の4万9860円、灯油期先10月限は同310円安の4万8080円。
市場は米EIAの在庫統計に対する思惑買いが先行し、夜間で原油先限は3万7500円を示現した。しかし、市場の期待に反して、弱気な米EIAの在庫統計となり、その後、海外原油の値崩れに合わせて東京も値崩れをみせた。ただ、円安もあり、原油先限は3万7000円台を維持していた。しかし、米FOMC議事録をキッカケにしてNYダウが大崩れをみせ、円高が進行し、東京石油市場は全面安を強いられた。日中取引では円高がさらに進行したが、日経平均株価の急落が円高要因になっていた。このため、石油市場は夜間の安値を更新し、9時台には夜間の高値から1000円前後の下げとなった。原油先限は3万6490円まで下落したが、ひとまず下げ一服。東京では値ごろ買いに支えられ、下げ渋ったといえる。15時前に原油は売り込まれ、安値更新をみせたが、日経平均株価がまた大きく売り直され、円高が再燃し、NY石油製品も下げ幅を拡大したためとみられる。さて、米EIAの在庫統計で、米国の原油生産が6週連続で増加している。この増加は明らかに売る材料といえるだけに、夜間での海外原油の一段安を予想したい。
(東京貴金属)
6日の東京金は円高進行を受けて下落。金期先2月限は前日比11円安の4441円、白金期先2月限は同26円安の3402円。
東京金は相変わらず、強弱材料は交錯し、売り買いが交錯していた。米FOMC議事録を受け、NYダウが大崩れをみせ、円高が進行。NYダウの値崩れに沿ってNY金が急伸し、再開後のNY金は1260ドル台回復もみせた。しかし、10時以降のNY金は上げ幅縮小へ。円高に変わりなく、NY金の値崩れ分、東京金は売り込まれ、10時から軟調地合いを強いられた。NYダウ先物が続落していたが、NY金のヘッジ買いはイマイチで、1260ドル台での高値警戒の動きを強いられたようだ。米長期金利の上昇は金にとっても売り材料であるが、それを認識してのNY金の上げ幅縮小とみる。このため、東京金は昼過ぎに4440円を割り込み、下げ幅を拡大した。週末の米雇用統計も強い内容になりそうで、週末にかけて金にとって厳しい状況が続きそうだ。
(東京ゴム)
6日の東京ゴムは当限が大幅続伸も期先は小反落。期先8月限は前日比2.0円安の248.7円。
当限の強調地合いが続いており、それによって円高や株価急落でもゴムは買い直される展開に。取引所による当限での整理商いを促す要請をキッカケにして、当限が急騰しており、前日の期先の急騰もそれがキッカケに。朝方は期先が円高やNYダウ安を嫌気して大きく売られていたが、当限の急伸もあり、下げ幅を縮小している。先限は9時台に244.1円まで値を崩し、夜間の安値を更新したが、急落は長続きせず。当限中心にして期近限月の強調地合いがみられたため。当限の一代の高値は375.7円で、売り方の懐を考慮すれば、まだまだ整理商いには消極的とも考えられ、その意味で、整理商いの長期による上昇はまだ続くとみるべきで、引き続き、当限から目が離せない。昼以降、当限の上げ幅縮小もあり、期先も戻りも一巡へ。14時半以降、買い煽りが出現し、期近の上げ一服と対照的に期先は買い直され、15時前に先限は248円台へ。株安・円高を売り材料にせず、本日も内部要因主導で推移していた。引け間際に先限は249円台に乗せ、日中取引の高値を更新している。
(東京トウモロコシ)
6日の東京トウモロコシは円高進行と再開後のシカゴ安を嫌気して売られる。期先3月限は前日比120円安の2万1740円。
夜間では売り買いが交錯していたが、夜間取引終盤からの円高を嫌気して小幅安で取引を終えた。日中取引では一段の円高が進行し、先限は改めて2万1800円を下回った。前日、先限が大引けにかけて上伸したこともあり、その修正かたがた、値を消してもおかしくはなかっただけに、2万1800円割れは当然でもあったが、全般に下げ渋ったとみる。さて、米コーンベルトでは週末にかけて気温が上昇し、作付には理想的。米コーンベルトの天候に問題なく、シカゴはまだ軟調地合いが続くとみられ、戻り売りスタンスを堅持したい。13時以降、修正安を強いられ、先限は下げを拡大しているが、割高な値位置の修正を考慮すれば、下げはまだ不十分である。
(東京米国産大豆)
6日の東京一般大豆は薄商いの中、期先は小幅安。期先2月限は前日比120円安の4万6590円。
シカゴは反発しているが、前日の東京の日中取引よりも水準を切り下げており、一方で円高も進行しているため、期先の軟化は仕方ない。さて、シカゴ市場では習主席の訪米で中国による大豆の大量成約も期待されているが、現時点ではその可能性は乏しいといえる。11日の需給報告に向けて、シカゴの軟調地合いは続くとみるべきで、期先は4万6000円割れへ。
https://www.fujitomi.co.jp/?p=14280