負け組トレーダーの共通点=「●●過剰」
こんにちは、下山です。
本日は、新しいiPhoneの発売日ですね。
発売される新機種は、
だいたい以前から予想されていた通りのものでしたし、
以前ほどの熱狂は無いように感じます。
ただ、それでもいまだにiPhoneが発売されるたび
それなりに話題になりますし、
根強いアップルファンの方は多いようです。
「iPhoneしか無理」と言う方もいます。
自分の周りにもパソコンもスマホも時計も、
とにかくアップルしか使わない、
という友人がいます。
そんなアップル好きの友人が
9月のアップル発表会で
1つ残念がっていたことがありました。
聞くと友人は
16インチのMacBookProが発表されることを
期待していたとのこと。
新しいデザインの
16インチMacBookProが
秋にも発売されるという噂は以前から流れていて、
9月のイベントで発表されることを期待していたようです。
最近のアップルは新しいパソコンを
突然発売する傾向にあるので、
10月にでも発売されるのかもしれませんが、
9月のイベントで発表がなかったものですから、
友人は残念がるとともに、
ますます購買意欲を掻き立てられているように見えました。
そして友人の話を聞いていて、
1つ思い出したことがあります。
それは・・・
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『スキナーボックス』の話
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です。
スキナーさんという学者が
マウスを使いある実験を行いました。
レバーを下げるとエサが出てくる箱を作り、
マウスを中に入れます。
箱は4種類ほど用意されました。
レバーを下ろせば確実にエサが出てくる箱や、
レバーを下ろしてもエサが出る時もあれば
出ない時もある箱など、
それぞれ異なった仕掛けがほどこされています。
マウスを箱の中に入れると、マウスはエサを求めて
レバーを下ろし始めるわけですが、
最もたくさんレバーを下ろしたのは
どの箱に入れられたマウスだったと思いますか?
それは、エサが出たり出なかったりする箱に
入れられたマウスでした。
つまり、エサが出るか出ないか分からない時、
マウスは最もレバーを下ろしたいという欲を
掻き立てられた、ということです。
この話、人間にも当てはまると思いませんか?
例えば身近な例でいうと
恋愛。
「相手が自分のことを
どう思っているのか分からない時ほど気持ちが燃える」
みたいな話を聞くこともあります。
あとは、フェイスブックや、
インスタグラムなどのSNS。
これも、「いいね」や「コメント」が
ついたりつかなかったり、
不確実性があるからこそ、
人の「見たい」という欲求が
掻き立てられ、人はどんどんハマっていくのです。
参考に、
人がフェイスブックやインスタグラム、ツイッターなどのSNSに
どハマりする理由をわかりやすく説明されている一節を
紹介させてもらいます。
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“ツイッターやフェイスブック、メールは予測できません。
これらのメディアは変動比率スケジュールで動いているため、
人の行動を強化する(繰り返しそれを行わせる)効果が非常に強いのです。
なぜソーシャルメディアにハマるのか?
それは「予測不可能だから」というのが、近年の学習理論の知見が
もたらしてくれる答えだということになります。”
山口周
『武器になる哲学(株式会社KADOKAWA)』
2018年5月28日 初版
P.96より
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ここで言われているように
予測できないからこそ
人は惹きつけられるのです。
友人の話もそうですよね。
友人が心待ちにしていたMacBookProの場合も
いつ発売されるのか分からない、
そもそも絶対に発売されるかどうかも不明、
このような不確実性があるからこそ、
友人は購入意欲を掻き立てられているのです。
アップルの戦略かもしれませんが・・・。
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過剰なチェックが利益を潰す
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今お伝えした話は
相場の世界においても当てはまります。
仕事中、ことあるごとに
スマホで株価や為替をチェックし、
ある種、相場中毒に陥っている方も
見かけますが、これもやはり、
未来の相場が予測できないからこそのことです。
相場がどう動くか分からず、含み益になったり、
含み損になったりするからこそ、
ますます株価が気になって仕方なくなるのです。
あなたはいかがでしょう、
そのような中毒症状はありませんか?
もし思い当たるのなら気をつけてください。
相場をチェックすればするほど後悔が生まれます。
あそこで買っておけばよかった、
とか、
早めに利食いしておけばよかった、
とか。
ロスカットするんじゃなかった、
とか。
そして、後悔が増えれば増えるほど、
心理状態が悪化し、
ルールを無視したトレードをするようになります。
結果、利益は失われていきます。
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株価チェックは1日1回で十分
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「株トレードで確実に利益をあげられるようになりたい」
と思うのなら
まずは株価を過剰にチェックすることをやめるべきです。
本能的にチェックしたくなるのはわかります。
しかし、
その本能に抗うことができなければ
いつまで経っても株価に振り回されて
含み損ばかり抱えることになります。
断言しますが、1日1回、株価をチェックする程度で
十分に利益は獲得できます。
「でも、それだとチャンスを逃すかもしれないでしょ?」
と思うかもしれませんが、
そう思った方に1つ質問です。
「じゃあ、チャンスをチャンスだと確実に見極められますか?」
できませんよね。
それができるのなら、
今頃あなたは億万長者です。
ウォーレン・バフェット氏の有名な名言に
「潮が引いた時、初めて誰がはだかで泳いでいたかわかる」
という言葉がありますが、
チャンスかどうかは
後からしか分からないのです。
もちろん、
ある程度チャンスを見極められる方も
いらっしゃるでしょう。
それでも100%見極められる人は
この世に1人もいません。
どうせチャンスなんて見極められないのです。
だったらいさぎよく
1日1回だけ株価をチェックして
その時の株価に対して
適切なトレードをしてはいかがでしょう。
なかなか腑に落ちない方も多いかと思いますが、
実際に自分は今お伝えしたようなスタイルで
利益を積み重ねられています。
それでは本日も
最後までご覧くださいまして
ありがとうございます。
下山敬三