




FXを始めたばかりの方にとって、最初の“壁”は「今は上なのか下なのか」「どのタイミングで入ればいいのか」が分かりづらいことです。ローソク足、移動平均線、MACD…勉強しても、チャートの前では自信が持てない。そんなときに役立つのが、視覚的に「やるべきこと」を整理してくれるツールです。
本記事で紹介するのは、MT4用インジケーター「MACDクロス MTFパネル+スキャナ Pro」。MACDのゴールデンクロス/デッドクロスを矢印で表示するだけでなく、右下のMTF(マルチタイムフレーム)パネルで「今、どの時間足がUP/DNか(MACDのクロス状況)」を一覧表示。さらに右上の簡易スキャナでは、複数通貨の状態をまとめて確認できます。しかも、すべて日本語パラメーターで操作できるため、初めてでも迷いにくいのが特長です。


とはいえ、短期足(M1/M5)では「だまし」も多いのが現実。そこで本インジは、後述の最小クロス幅、EMA整合といったフィルタでノイズを除去し、初心者でも扱いやすいよう工夫しています。
MACDの交差を検知すると、チャート上に↑(UP)/ ↓(DN)を自動描画。さらに、MACDとシグナルの離れ具合で弱・中・強の3段階(色・サイズ)に仕分けします。交差の“勢い”が直感的にわかるため、裁量判断の迷いが減ります
※デフォルトは0で無効となっています。お好みの値(MACDとシグナルの差の数値)を入力すると、段階分けした矢印シグナルが表示されます。
MTFパネルで「上位足の向き」を一目で
右下に表示されるMTFパネルには、選択した時間足(M5/M15/H1/H4/D1など)の状態がUP / DN / FLATで並びます。直近クロスからの時間経過もUP(3)のように表示し、一定期間は★が付く“新鮮度”マーク、時間が経つほど色が中立へフェードする“鮮度フェード”を搭載。見逃しにくいUIです。

簡易スキャナで「通貨の地合い」をすばやく把握
右上のスキャナは、指定した通貨ペア(例:USDJPY, EURUSD, GBPUSD)の状態を選択TFで一括表示します。ブローカー固有の銘柄名(例:USDJPY-cd)にも自動対応し、価格スケールに埋もれないよう右余白を確保。数秒おきに更新され、監視負担をグッと減らします。

ノイズ対策を標準装備(確定足/MinDelta/EMA整合)
- 確定足で判定:足が確定してからシグナルを評価。リペイント対策に有効。
- 最小クロス幅(MinDelta):|MACD−シグナル|が小さいクロスを無視。
- 価格EMA整合:終値とEMAの位置関係が合致したときだけ矢印を出す順張りフィルター
導入と初期設定(迷わない3ステップ)
- インストール:MT4「ファイル > データフォルダを開く」→ファイルを入れてMT4再起動。
- 適用:ナビゲータの「インディケータ」から本インジをチャートへドラッグ。
- 最初はデフォルト:MACDは12/26/9、「MACD-シグナルの最小値」は0〜小さめでOK。


パラメーター完全ガイド
本インジはすべて日本語で設定可能です。初学者でも分かるよう、意味と使いどころをひとつずつ解説します。
4-1. 【MACD設定】
- 短期EMA / 長期EMA / シグナル期間SMA / :標準は12 / 26 / 9 。他の教材や手法と合わせたいとき以外はそのままで問題ありません。
4-2. 【シグナル品質】
- 最小クロス幅_MinDelta:|MACD−シグナル|がこの値未満なら無視。
例)ドルストのH1なら0.0003〜0.001を目安にテスト。
4-3. 【HTF整合】
- 上位足判定TF:H1でエントリーならH4を指定など。CURRENTは無効。
4-4. 【価格トレンド(EMA)整合】
- 価格EMA整合を使う:ONで有効。順張りフィルタ。
- 価格EMA期間:50EMAが汎用的。短期なら20〜34、スイングなら50〜100。
- EMA判定TF:現行足 or 上位足。中期トレンドに合わせるならH1→H4など。

4-5. 【方向フィルタ】
- 買い方向シグナルを出す / 売り方向シグナルを出す:手法に合わせて片側だけに絞れます。
4-6. 【シグナル強度(段階化)】
- Normalしきい値 / Strongしきい値:|MACD−シグナル|の大きさで弱/中/強へ仕分け。
- 矢印サイズ・色(UP/DN):視認性を上げる微調整。見やすい色のままでOK。
4-8. 【通知】
- アラートON / サウンドON(サウンドファイル)/ プッシュ通知ON / メール通知ON:確定足+クールダウンと組み合わせると「意味のある通知」だけにできます。
4-9. 【他時間足パネル】(MTFパネル)
- パネルを表示 / パネルは確定足で判定、パネルコーナー / X / Y:位置調整。ヘッダーをドラッグでも移動可。
- 右コーナー時の左寄せ / 下コーナー時の底上げ:価格スケールやチャート最下部に埋もれないための余白。
- フォント/サイズ/色、表示する時間足、表記(UP/DN/FLAT):お好みで。
- 自動列幅 / 列数 / 列間 / 行間 / 枠色 / 背景:時間足が多い人は2列推奨。
- 経過バー表示 / 星付けバー数 / フェード最大バー:新鮮度(★)と色フェードで勢いの鮮度を可視化。
4-10. 【簡易スキャナ】
- スキャナON / スキャナ銘柄:
USDJPY,EURUSD,GBPUSDのようにカンマ区切りで指定。 - スキャナTF / スキャナは確定足で判定:H1監視など。確定足推奨。
- スキャン間隔秒:10〜30秒程度が負荷と実用のバランス。
- スキャナコーナー / X / Y / 列数 / 列間 / 行間:レイアウト調整。
- 銘柄名を自動解決:ブローカーのサフィックス差(-proなど)を自動で吸収。


よくある質問(FAQ)
Q. サブウィンドウにMACDを表示しなくて大丈夫?
A. 大丈夫です。本インジは内部でMACDを計算します。検証したい場合はMT4標準MACD(12,26,9)を別途サブウィンドウに追加して一致を確認できます。
Q. サインが多すぎる/少なすぎる…
A. 多すぎる ⇒EMA整合ON、HTF整合ON。
少なすぎる ⇒ EMA整合OFF(またはEMA期間短縮)、HTF整合OFF。
Q. 過去の矢印が片側だけになることがある
A. 価格×EMAの“そのバー時点”の関係で判定しています。過去の足で条件を満たさない側は表示されない仕様です(再現性を担保)。
Q. 動作が重いと感じる
A. 監視銘柄数や列数を減らす、スキャン間隔を長くする、チャートのインジを整理するなどで改善します。
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