●Payment
これは、A-Book口座でだけ回す、仲値(9:55)のスキャルピングです。
本書でいう「A-Book口座」は、3つの条件(①約款の書き方 ②滑りの対称と約定拒否・遅延 ③往復コストが線の内側)を、自分の手で測って満たした口座のことです。どの業者がそうかを当てる代わりに、口座ごとに測って決めます。その測り方と、測るための道具を同梱しています。
あなたがするのは、決められた日の決められた時刻に、決められた量を、決められた向きで発注し、決められた時刻に手仕舞うこと。それだけです。5つの決めごとを、誰が決めるかで並べます。
線の内側に入った口座(往復コスト0.80銭)で、2016年から2025年まで、年間の損益はすべてプラスでした。複利の年率は32.1%、いちばん低い年で+8.8%、いちばん高い年で+75.9%です。往復コスト1.36銭の国内店頭型の口座でも、同じ10年で、マイナスの年は0年、資産は4.2倍、年率15.5%でした。
| 口座(場面) | 往復コスト | 勝率 | マイナスの年 | 年率・複利 | 資産の倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 線の内側の口座 | 0.80銭 | 56% | 0年 | 32.1% | 16.2倍 |
| 国内店頭型の口座 | 1.36銭 | 54% | 0年 | 15.5% | 4.2倍 |
| ECN型の口座 | 1.96銭 | 50% | 1年 | 10.2% | 2.7倍 |
同じ規則で、資産の倍率が16.2倍と2.7倍に分かれます。分けたのは、往復コスト0.80銭と1.96銭の差だけです。偏りの大きさは2.5銭で、どの口座でも同じ。そこから往復コストを引いた残りが、そのまま結果の差になります。
対象日の9:55のスプレッドは、2004年〜2008年の平均が1.37銭、2016年〜2025年の平均が0.45銭です。コストが狭くなった分だけ、同じ偏りから残る額が増えました。年ごとのスプレッドは、PART 5の年ごとの表の右端に全部あります。
脚B(9:55→10:10)の、対象日1,690日の平均です。t値は、観測された差が偶然の揺れに対してどれだけ大きいかを表す数です。目安の線は2で、この脚はその5倍を超えました。前半(2003/05/09〜2014/12/10)と後半(2014/12/15〜2026/08/31)に切っても、どちらの半分でもtは2を超えています。
下に、口座の往復コストを3通り置いて、同じ規則を回した結果を並べます。規則は同じで、変えたのはコストだけです。
| 口座 | 往復コスト | 1回あたり残り | 取引の回数 | 年率 | 最大DD |
|---|---|---|---|---|---|
| 線の内側の口座 | 0.80銭 | 1.30銭 | 3,380回 | 22.1% | 21.7% |
| 国内店頭型の口座 | 1.36銭 | 1.21銭 | 1,269回 | 7.3% | 14.7% |
| ECN型の口座 | 1.96銭 | 0.61銭 | 1,269回 | 3.5% | 24.7% |
往復コストが 2.06銭 を超えると、脚Bは見送りになります。脚Aの線 1.28銭 はさらに厳しく、データのスプレッドをそのまま当てた場面では線の外に出ます。だから多くの方は、脚Bだけを回すことになります。上の表で取引の回数が違うのは、そのためです。
100,000通貨(1ロット)で、1銭 = 1,000円。10,000通貨なら、1銭 = 100円です。上の表の「1回あたり残り」に、ご自分が建てる量を掛けた分が、1回あたりの期待値になります。建てる量は、1回の危険をいくらに置くかで決まります。本書の検算は、1回の危険5%・損切り45銭・初期資金1,000,000円で回した場合の値です。
この商品が、手法の話の前に口座の話から始めるのは、このためです。同じ規則を持っていても、口座の往復コストと約定の質が違えば、手元に残る分は変わります。だから本書は、口座を測る3条件と、測るためのEAを、手法書と同じ袋に入れています。
手で回す手法です。同梱のEAの役目は、口座の約定を測ることです。実際に回すかどうかは、判定を見たうえで、取引をする方がご自身で決めることです。
この3つが、代金と引き換えに手元に残るものです。
店頭FXの取引説明書には、業者が相手方になる(相対取引)と書いてあります。
あなたの注文の相手は、業者です。この一文から始めます。本書は、東京の仲値(9:55)の前後に、2003年〜2026年の過去データで観測された1回あたり数銭の偏りを、口座の約定の質を測ったうえで回すための、規則と道具の本です。
業者の側から口座の約定を見ていた人間の見方を、そのまま規則の形にしました。ただし、当時の売買の記録も、業者の内側で見たことも、守秘のため書けません。書けるのは見方と、公開文書と、自分の手で測れる数字です。本書に載せた数字は、当時の売買記録ではありません。
対象日は 1,690日。1回ごとの記録は 23,660行(建てたもの 20,925行+見送り 2,735行)。その記録を、そのまま同梱します。
人が打ち込んだ数字は0個です。文章と数字がずれていたら、作る段階で機械が止まる形にしてあります。
良い場面だけを選んで見せる形を避けるため、コストの場面を6通り並べ、審査を当てた成績と、省いた成績の両方を出します。見送った回の記録も同じ帳簿に入れています。
同じデータなら、同じ数字がもう一度出ます。書いてあることの確かめ直しが、買った人の手の中で完結する形にしてあります。
① 中身は、手法書(PDF 14ページ)と、検算の道具と、口座を測る道具です。② 手で回す手法です。同梱のEAの役目は、口座の約定を測ることです。③ 要るものは、MT5の口座(デモと実口座の両方)、Python 3、ネット接続、測る日数と、対象日の時間です(PART 7の表)。④ 対象日は1か月に6〜7日。その日は9:30から10:10まで画面の前にいる必要があります。⑤ 回す前の測定は、デモ口座5営業日と実口座5営業日以上。実口座では0.01ロットの往復が実際に発注され、そのスプレッドと手数料は実費です。⑥ 脚Aの線 1.28銭 は厳しい値です。データのスプレッドをそのまま当てた場面では、脚Aは線の外に出ます。多くの方は脚Bだけを回すことになります。⑦ 1回の危険5%は大きい設定です。過去データでの最大DDは、国内店頭型14.7%・ECN型24.7%、審査を省いて回した場合はECN型で38.5%(本書でいちばん悪い値)でした。⑧ このとき必要な証拠金は口座資金の72%ほどで、証拠金維持率の余裕は小さい設定です。
この手法は、書いた人がディーリングデスクにいたころ、実際に使っていたものです。ただし、当時の売買の記録も、業者の内側で見たことも、守秘のため書けません。
書けるのは、そこで身についた「口座の約定の質から見る」という見方と、公開されている文書と、自分の手で測れる数字です。本書の根拠は経歴ではなく、公開文書と、同梱の道具で出し直せる計算値です。
公開されているティックデータで、2003年〜2026年を数え直した計算値です。当時の成績を示すものでも、将来の結果を示すものでもありません。
公開文書は、業者が顧客との取引のリスクをカバー取引で減らすこと、ビジネスモデルによっては未カバーのポジションを持つことを書いています。本書が手法の話の前に口座の話から始めるのは、この仕組みのうえで読者が自分で測れるものが、口座の約定の質だからです。
店頭FX(取引所の外で、業者と直に売買するFX)の取引説明書には、業者が相手方になる(相対取引)と書いてあります。米国の規則は、業者に「あなたの取引相手は業者自身で、これは利益相反です」と書いた書面を渡すよう求めています。
本書が業者について書くのは、法令・規制当局・自主規制機関の公開文書と、業者自身が公開している約款・取引説明書に書いてあることだけです。
公開文書の言い方に合わせると、顧客の注文と同じ量をカバー取引で外へ流す運用が取次型(A-book)、業者が自分の帳簿で持つ運用が自己勘定型(B-book)です。
日本の当局の検討会の報告書(2018年)は、店頭FX業者は顧客との取引のリスクを減らすためにカバー取引をする、ビジネスモデルによっては未カバーのポジションを持つことがある、と書いています。実際の業者は、両方を組み合わせます。
A-book/B-book は、市場で広く使われている呼び方です。公開文書に出てくる言葉は、カバー取引・未カバーのポジション・相対取引です。本書は、公開文書の言葉に、この2つの呼び方を対応させて使います。
業者の説明で見かける言い方(取次型・自己勘定型・カバー先)も、指しているのは同じ仕組みです。本書が根拠にするのは、そのうち公開文書に書いてあることだけです。
同じ報告書は、顧客と業者は利益相反の関係にある、と書いています。
ここから言えるのは、どの注文がどちらへ行ったかは外からできる範囲の外にある、ということです。そこで本書は、業者の内側を当てる代わりに、自分の口座で測れる数字だけを使います。
米国では、業者ごとに「利益が出た口座の割合」を四半期ごとに開示する決まりがあります。欧州の当局も、業者と顧客の利益相反を規制の理由として公表しています。
業者ごとに開示されるということは、業者の間に差がある、ということです。本書はその差のうち、読者が自分で測れる部分(スプレッド・手数料・滑り・約定拒否・遅延)だけを扱います。
日本でも、内閣府令の改正により、2019年9月から3つの項目が開示されています。未カバー率と、カバー取引の状況と、平均の証拠金率です。
未カバー率は、顧客との取引のうち、外へ出す手前で業者が自分の持ち高として抱えている部分の割合を表します。この部分について、業者の損益は顧客の損益と反対の向きに動きます。
同じ数字でも、顧客の注文の偏り方によって動きます。だから、この数字は結論より手前の、手がかりとして使います。それでも、公表されている以上、業者を比べるときの材料として使えます。本書は、この公開の数字と、自分の口座で測った数字を、並べて読む形を取ります。
業者が相手方になる(相対取引)ことについて、日本の当局の検討会の報告書は、顧客と業者は利益相反の関係にある、と書いています。米国の規則が「これは利益相反です」と書いた書面を渡すよう求めているのも、この仕組みそのものについてです。
だから本書は、業者の善し悪しを当てにいく代わりに、仕組みのうえで読者が測れるものを測ります。測れるのは、スプレッド・手数料・滑り・約定拒否・遅延の5つです。この5つが、次の章の3条件になります。
日本の監督指針は、滑りを顧客に不利な方向だけに使う設定を不適切としています(2013年の改正)。米国の自主規制機関の規則も、滑りをどちらの方向にも同じ設定で適用するよう求めています。規則が求めるのは、設定の対称です。
滑りの大きさ・スプレッド・手数料は、口座ごとに違います。だから、自分の口座で測ります。本書が渡すのは、その測り方です。
執行の質を測る言葉には、公開された定義があります。国際的な市場の委員会が2020年に公表した報告書が、主要なものを定義しています。
同じ市場に置かれた国際的な行動規範(2024年の版)は、注文を受けてから約定の可否を決める仕組みを使う場合に、透明な扱いと、顧客への適切な開示を求めています。
その規範に付いている開示の様式には、書き込む欄が並んでいます。その仕組みを使っているか。有利な側と不利な側で同じ扱いか。待たせる時間の最大と最小はどれだけか。待たせているあいだに取引を行うことがあるか。
言葉と基準を公開の定義に合わせてあるので、業者の説明資料と、自分の口座で測った数字を、同じ物差しの上に並べられます。同梱のEAが記録するのは、この物差しで読める形の記録です。
日本の法律と内閣府令は、顧客から預かった金銭を業者の固有財産と区分して管理することを義務づけています。通貨に関わる取引については、信託会社等への金銭信託という方法が定められています。
必要な額は毎日算定され、不足が生じた場合は、その翌日から2営業日以内に追加されます。評価益を含めて、いま決済した場合に返すべき額で計算する形です。
ここは制度として全業者に共通する部分です。だから3条件の外に置いてあります。3条件が測るのは、業者ごとに差が出る部分だけです。
約款に、過度の回転売買を制限する条項を置く業者があります。条項の有無と中身は、公開の約款で確かめられます。
短時間の反復売買を前提にする手法では、ここが最初の関門です。回すのは、約款が短時間の反復売買を認めている口座だけです。事前に業者へ「この頻度(対象日に1日2回)で回してよいか」を文書で確かめます。
本書でいう「A-book口座」は、次の3つを自分の口座で測って確かめた口座のことです。①約款が短時間の反復売買を認めている ②滑りが対称(約定拒否と遅延も線の内側) ③往復コストが線(脚A 1.28銭/脚B 2.06銭)以下。
3条件は、口座の約定の質を測るものです。取次型(A-book)か自己勘定型(B-book)かの判定は、外からできる範囲の外にあります。
題の「ディーリングデスクスキャルピング」は、この手法の名前です。口座の区別は、この3条件で測った値だけで行います。「A-Bookしか勝たん!」は、この手法を回すのはA-book口座(この3条件を満たす口座)だけ、という意味です。期待値が残るかどうかは口座のコストと約定で決まるので、測って確かめた口座でだけ回します。
この商品に入っているのは、手法の解説と、口座を測る道具と、2003年〜2026年の検算一式です。読み物としてだけでなく、測るための道具も同じ袋に入れています。
同じデータなら、同じ数字がもう一度出ます。書いてあることを、買った人が自分の手で確かめられます。
正典(この手法書のすべての数字の元)に載せた数は5,446個、1回ごとの記録は23,660行(うち実際に建てたものが20,925行、見送りの記録が2,735行)あります。手法書とこのページの数字は、すべてその正典から差し込んでいます。
| 中身 | 量 |
|---|---|
| 元データ | 2003年〜2026年・米ドル/円。使えた営業日 5,463日分の1分足 |
| 数え直した日 | 対象日 1,690日/通常日 3,773日 |
| 時刻の決め方 | 候補6つを先に登録し、前半でtが最大のものを選び、前半と後半の両方でtが2を超えた脚だけ採用 |
| コストの場面 | 6場面。口座審査を当てた成績と、審査を省いた成績の両方 |
| 1回ごとの記録 | 23,660行(建てたもの 20,925行+見送り 2,735行) |
| 正典に載せた数 | 5,446個 |
| 道具 | 1,546行(Python 7本・MT5 2本) |
| 手法書 | PDF 14ページ |
| 配布するファイル | 26点・3.9MiB |
| 見るところ | この商品が渡すもの |
|---|---|
| 口座の質 | 測る道具(MT5のEA)と、合否の線が付きます |
| 時刻の決め方 | 候補6つを先に登録し、前半でtが最大のものを選び、前半と後半の両方でtが線を超えた脚だけ採用しました |
| 数字の元 | 正典(すべての数字の元)と、1回ごとの帳簿が付きます |
| 確かめ直し | 3つのコマンドで、同じデータなら同じ数字がもう一度出ます |
| 都合の悪い数字 | 負けた年も、審査でNOになる場面も、審査を省いた場合も、同じ表に置いています |
| かかる時間 | 読む時間と、口座を測る日数(デモと実口座で各5営業日以上) |
規則も、数字の元も、都合の悪い数字も、先に全部渡します。書いてあることの確かめ直しが、買った人の手の中で完結する形にしてあります。
仲値は、各銀行が午前9時55分ごろの相場を参考に決める、対顧客の基準レートです。ゴトー日は5・10・15・20・25・30日で、休みの日に当たる場合は前の営業日に繰り上がります。本書は、ゴトー日と月末営業日を合わせて「対象日」と呼びます。
公開論文(1999年〜2013年のインターバンクのティックデータ)は、5・10日と月末に、仲値の直前に円安方向へ動き、直後に戻る「こぶ型」の偏りを報告しています。大きさは仲値前の5分で平均1.8bp(100円なら約1.8銭)。原因として挙げられているのは、輸入企業の決済に向けたドル買いが仲値に集中し、注文の偏りが予測できることです。
米ドル/円の1分足で、対象日1,690日(ゴトー日1,574日・月末269日。重なる日あり)と通常日3,773日を数え直しました。9時00分の中値(BidとAskの真ん中)を0として並べたのが上の図です。
| 窓 | 平均(銭) | SE | t | 勝率 | n | 通常日の平均 | 差(対象−通常) | 差のt |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 9:00→9:55 | 2.0 | 0.41 | 4.8 | 57% | 1690 | 1.1 | 0.9 | 1.9 |
| 9:30→9:55 | 1.8 | 0.26 | 6.9 | 60% | 1690 | 1.1 | 0.7 | 2.1 |
| 9:45→9:55 | 1.1 | 0.20 | 5.6 | 58% | 1690 | 0.9 | 0.2 | 1.0 |
| 9:50→9:55 | 1.2 | 0.17 | 7.0 | 59% | 1690 | 0.7 | 0.5 | 2.6 |
| 9:55→10:05 | 2.2 | 0.19 | 11.5 | 64% | 1690 | 0.8 | 1.4 | 6.4 |
| 9:55→10:10 | 2.5 | 0.22 | 11.4 | 63% | 1690 | 0.9 | 1.6 | 6.3 |
| 9:55→10:20 | 3.0 | 0.28 | 10.8 | 63% | 1690 | 1.1 | 1.9 | 5.9 |
| 9:55→10:30 | 2.8 | 0.31 | 9.1 | 63% | 1690 | 1.0 | 1.8 | 5.1 |
表の「通常日の平均」の列のとおり、通常日にも同じ向きの動きがあります。対象日に限る根拠は「差のt」です。脚Bの窓(9:55→10:10)は差1.6銭・差のt 6.3で、対象日に特有の分が大きい窓です。脚Aの窓(9:30→9:55)は差0.7銭・差のt 2.1で、目安の線の近くです。
| 窓 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 金曜のn |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 9:30→9:55 | 1.1 | 1.1 | 0.8 | 2.4 | 2.4 | 698 |
| 9:55→10:10 | 1.9 | 1.9 | 3.1 | 2.5 | 2.7 | 698 |
ゴトー日が休みの日に当たると前の営業日へ繰り上がるので、対象日は金曜に寄ります。本書の規則は、対象日をすべて同じ扱いで回します。曜日で絞る余地は、読者の側に残してあります。
| 窓 | 前半 平均 | t | n | 後半 平均 | t | n |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 9:30→9:55 | 1.8 | 5.3 | 845 | 1.8 | 4.5 | 845 |
| 9:55→10:10 | 2.1 | 7.9 | 845 | 2.9 | 8.3 | 845 |
年ごとの平均は揺れます。前半と後半に切っても、採用した2本の脚はどちらの半分でもtが2を超えました。
候補は、脚A 9:30・9:45を含む3つ、脚B 10:10を含む3つの、合わせて6つです。データの前半(2003/05/09〜2014/12/10)でtが最大の候補を選び、その候補のtが前半と後半(2014/12/15〜2026/08/31)の両方で2を超えたときだけ採用しました。
| 候補 | 前半 平均 | t | 後半 平均 | t |
|---|---|---|---|---|
| 脚A 9:00 | 2.0 | 3.6 | 1.9 | 3.2 |
| 脚A 9:30 ← 採用 | 1.8 | 5.3 | 1.8 | 4.5 |
| 脚A 9:45 | 1.0 | 4.2 | 1.2 | 3.9 |
| 脚B 10:10 ← 採用 | 2.1 | 7.9 | 2.9 | 8.3 |
| 脚B 10:20 | 2.4 | 7.1 | 3.5 | 8.2 |
| 脚B 10:30 | 2.6 | 5.8 | 3.1 | 7.1 |
この選び方で、脚A 9:30、脚B 10:10 に決まりました。時刻は、この選び方で一度だけ決めました。
1回の純益の期待値は、中値の期待値 − 往復コストです。往復コストは、スプレッド(入りと出の半分ずつ)+手数料(往復分)+滑り(入りと出の合計)です。
偏りの大きさは1回あたり数銭。往復コストも数銭です。桁が同じなので、期待値が残るかどうかは口座で決まります。
| 往復コスト(銭) | 脚A:過去データ上の平均 − 往復コスト(銭) | 脚B:同(銭) |
|---|---|---|
| 0.0 | 1.8 | 2.5 |
| 0.2 | 1.6 | 2.3 |
| 0.4 | 1.4 | 2.1 |
| 0.6 | 1.2 | 1.9 |
| 0.8 | 1.0 | 1.7 |
| 1.0 | 0.8 | 1.5 |
| 1.2 | 0.6 | 1.3 |
| 1.5 | 0.3 | 1.0 |
| 2.0 | −0.2 | 0.5 |
往復コストが「中値の期待値(小数1桁) − 2×SE(小数2桁)」以下の口座だけで回します。SEの2倍を引くのは、期待値の見積もりの揺れのぶん、余裕を持たせるためです。
同梱のEAを米ドル/円のチャートに付けると、9:20〜10:35のスプレッドを毎秒記録し、決めた時刻(9:30,9:55,10:10)に0.01ロットの往復を1回ずつ行い、送った時の価格・約定価格・滑り・遅延・戻り値・手数料を記録します。
まずデモ口座で5営業日、そのあと実口座で5営業日以上(対象日を2日以上含める)。1日の往復の回数と、1日の損失の上限は、入力で決めます。
記録のCSVを同梱の判定の道具に渡すと、口座の合否と、脚ごとのGO/NOと理由が出ます。合格の線は、約定拒否とリクオートが5%以下、滑りの平均が買い・売りとも0.3銭以下で買いと売りの差が0.3銭以下、遅延の90%点が1000ms以下、往復コストが上の線以下。
口座が線の外にある場合に本書が渡すのは、その口座の数字と、線からどれだけ離れているかです。
同梱の判定の道具は、読者のパソコンの中だけで動きます。口座の数字も、判定の結果も、読者の手元にとどまります。
| 項目 | 規則 |
|---|---|
| 銘柄 | 米ドル/円(USDJPY) |
| 対象日 | ゴトー日(5・10・15・20・25・30日。休みなら前の営業日)と、月末営業日。東京の営業日だけ |
| 脚A | 日本時間 9:30 に成行で買う(Ask)→ 9:55 に成行で手仕舞う(Bid) |
| 脚B | 日本時間 9:55 に成行で売る(Bid)→ 10:10 に成行で手仕舞う(Ask) |
| 損切り | 建てた価格から 45銭 逆行したら手仕舞う(緊急用。時間の手仕舞いが基本) |
| 見送り | 入りの時点のスプレッドが 1.0銭 を超えたら、その脚は見送る |
| 建玉 | 1回の危険を口座資金の5%に固定する式(本書3章)。0.01ロット単位で切り捨て |
この表は、2003年〜2026年の過去データを数え直したときに置いた条件です。1回の危険5%という割合も、実際に回すかどうかも、取引をする方がご自分の資金で決めるものです。
対象日は1か月に6〜7日、取引は1日2回、1回の持ち時間は15〜25分です。
対象日は1か月に6〜7日です。1日の作業は、9:30から10:10までのあいだに、スプレッドを見て、式どおりの量で建て、決めた時刻に手仕舞い、帳簿に書く、の4つです。時刻と式は本書3章にあります。口座を測る期間は、同梱のEAが9:20〜10:35を記録するので、その分だけ長くなります。
窓の中で、建てた価格からいちばん逆行した幅(最大逆行)の分布です。脚A(9:30→9:55)は、中央値 −5.3銭、95%点 −22.3銭、99%点 −43.8銭、最悪 −76.0銭。脚B(9:55→10:10)は、中央値 −4.2銭、95%点 −16.5銭、99%点 −28.5銭、最悪 −66.5銭。
損切り幅 45銭 は、採用した脚の99%点の悪いほうを5銭単位に切り上げた値(最低10銭)です。損切りは、想定の外の値動きから資金を守る枠であって、期待値を作る仕組みとは別のものです。
| 場面 | 中身 | 往復コスト(銭) | 審査 脚A | 審査 脚B | 取引数 | 見送り | 1回平均±SE(銭) | 勝率 | 年率(%) | 最大DD(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 国内店頭型 | データのスプレッド・手数料0・滑り0.3 | 1.36 | NO | GO | 1269 | 421 | 1.21±0.23 | 54% | 7.3 | 14.7 |
| ECN型 | データのスプレッド+手数料1.0 | 1.96 | NO | GO | 1269 | 421 | 0.61±0.23 | 50% | 3.5 | 24.7 |
| 合格型 | 0.2固定・滑り0.3・手数料0 | 0.80 | GO | GO | 3380 | 0 | 1.30±0.17 | 56% | 22.1 | 21.7 |
| 劣化口座 | 0.2固定・不利な滑り0.5・9:55拒否10% | 1.20 | NO | NO | — | — | — | — | — | — |
| 固定型(参考・机上の条件) | スプレッド0.2固定・手数料0・滑り0 | 0.20 | GO | GO | 3380 | 0 | 1.89±0.17 | 60% | 34.4 | 21.3 |
| コスト0(参考・机上の条件) | 参考・中値で約定 | 0.00 | GO | GO | 2749 | 631 | 2.03±0.18 | 61% | 29.6 | 13.8 |
ECN型はデータのスプレッドに手数料1.0銭と、入りと出それぞれの滑り0.1銭を足した場面、固定型はスプレッド0.2銭固定で手数料と滑りが0の場面、劣化口座はスプレッド0.2銭固定でも、入りと出それぞれに不利な滑り0.5銭と9:55の約定拒否10%がある場面です。劣化口座は②の線の外にある場面なので、審査ではNOです。合格型はスプレッド0.2銭固定に、②の線ぎりぎりの滑り0.3銭(入りと出それぞれ)を置いた場面で、審査に通る口座の目安です。
審査を省いて回した場合は、劣化口座で年率12.7%・最大DD23.5%、ECN型で年率2.1%・最大DD38.5%(1回あたり0.21±0.18銭、勝率49%)でした。本書全体でいちばん悪い最大DDは、このECN型の38.5%です。
ECN型は、審査を省くと1回あたりの平均が0.21±0.18銭で、SEの2倍の幅の中にあります。回す口座を測るのは、1回あたりに残る分が口座のコストと約定で決まるからです。
見送りの列は、入りの時点のスプレッドが1.0銭を超えて見送った回数です。固定型と合格型はスプレッドを0.2銭に置いた場面なので見送りは0で、取引数は3380回になります。ECN型とコスト0はデータのスプレッドを使うので、広かった日が見送りになり、取引数はそれぞれ1269回・2749回に減ります。コスト0の年率29.6%が固定型の34.4%を下回るのは、コスト0がデータのスプレッドを使うため、広かった日の631回が見送りになるからです。見送った回に含まれていた損益の分だけ、結果が変わります。
コストの場面を変えるだけで、同じ規則の成績がこれだけ変わります。これが、口座を先に測る理由です。
| 年 | 国内店頭型:取引数 | 年率(%) | 合格型:取引数 | 年率(%) | 固定型(参考):取引数 | 年率(%) | 9:55のスプレッド(銭) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2003 | 3 | −0.8 | 98 | −9.9 | 98 | −3.8 | 1.42 |
| 2004 | 3 | 0.2 | 142 | 9.4 | 142 | 20.3 | 1.39 |
| 2005 | 1 | −0.7 | 148 | 48.1 | 148 | 63.5 | 1.41 |
| 2006 | 3 | 1.9 | 152 | 55.4 | 152 | 71.9 | 1.44 |
| 2007 | 30 | 3.2 | 144 | 8.2 | 144 | 19.1 | 1.33 |
| 2008 | 47 | −3.2 | 146 | 37.1 | 146 | 50.7 | 1.27 |
| 2009 | 52 | 14.5 | 136 | 10.4 | 136 | 20.7 | 1.06 |
| 2010 | 60 | 4.6 | 142 | 30.1 | 142 | 43.0 | 0.83 |
| 2011 | 49 | 11.0 | 146 | 35.9 | 146 | 49.7 | 0.94 |
| 2012 | 74 | −5.1 | 154 | −2.3 | 154 | 8.3 | 0.75 |
| 2013 | 68 | −0.8 | 152 | 13.1 | 152 | 25.0 | 0.66 |
| 2014 | 66 | −0.9 | 136 | 1.5 | 136 | 11.1 | 0.43 |
| 2015 | 70 | −0.4 | 146 | −2.5 | 146 | 7.4 | 0.50 |
| 2016 | 66 | 19.2 | 138 | 75.9 | 138 | 92.7 | 0.44 |
| 2017 | 75 | 18.8 | 152 | 42.2 | 152 | 57.4 | 0.31 |
| 2018 | 73 | 7.3 | 148 | 17.7 | 148 | 29.9 | 0.39 |
| 2019 | 73 | 5.2 | 146 | 13.6 | 146 | 25.2 | 0.26 |
| 2020 | 71 | 1.0 | 142 | 17.1 | 142 | 28.7 | 0.29 |
| 2021 | 71 | 7.8 | 142 | 8.8 | 142 | 19.6 | 0.30 |
| 2022 | 65 | 14.4 | 142 | 30.9 | 142 | 43.8 | 0.60 |
| 2023 | 72 | 23.6 | 148 | 15.3 | 148 | 27.0 | 0.60 |
| 2024 | 63 | 27.8 | 144 | 73.9 | 144 | 91.2 | 0.76 |
| 2025 | 67 | 34.4 | 142 | 45.2 | 142 | 59.5 | 0.59 |
| 2026 | 47 | −0.7 | 94 | −9.9 | 94 | −4.0 | 0.39 |
負けた年も、同じ表に置きます。年ごとの数字は揺れます。
縦は対数目盛です。年率は複利の計算値で、資金が増えるほど建玉は大きくなり、注文の上限や流動性の壁に当たります。年率と最大DDは、建玉の式(1回の危険5%・損切り45銭)に比例します。
最悪の1回(−46.5銭=資金の5.2%)を当てると、10回で41.2%です。過去データでの最大DDは、実在しうる場面のうち、合格型21.7%・ECN型24.7%。検算での最大レバレッジは18.0倍で、国内の個人口座の上限25倍(証拠金4%)の内側です。このとき必要な証拠金は、口座資金の72%ほどになります。
証拠金に72%を使う設定なので、証拠金維持率の余裕は小さくなります。1回の危険5%のままでは、想定の外の値動きで強制決済に当たる可能性があります。
建玉の式の5%を小さくするかどうかは、読者が自分の資金で決めることです。年率と最大DDは、その割合におよそ比例します。1回の危険を2%にすれば、年率も最大DDも、およそ5分の2になります。金額は、ご自分の資金に当てはめて計算できます。
買ったあとに「ここから先は有料です」と続く形を避けました。手法書・帳簿・正典・検算の道具・口座を測るEAを、はじめから同じzipに入れて渡します。
| 種類 | 点数 | 中身 |
|---|---|---|
| 本体 | 1点 | 手法書(PDF)。規則・根拠・限界・検算の手順まで、全部 |
| 手引き | 1点 | 同梱の読み方と、検算を回す順番 |
| 図 | 4点 | 手法書に載せた図(元の解像度) |
| 帳簿 | 8点 | 1回ごとの記録(建てたものと、見送ったもの)。場面ごとに、審査を当てたものと、省いたもの |
| 道具 | 7点 | 検算の道具(Python)。取り込み・計測・成績・図・口座の判定 |
| 正典 | 3点 | 手法書のすべての数字の元と、取り込んだ1分足の指紋(sha256) |
| MT5 | 2点 | 口座を測るEAと、1分足を書き出すEA |
手法の解説だけでなく、その数字を出した道具と、出た数字そのものを同じ袋に入れています。書いてあることの確かめ直しが、買った人の手の中で完結する形にするためです。
| ファイル | 種類 | 大きさ |
|---|---|---|
| ディーリングデスクスキャルピング.pdf | 本体 | 1,500KB |
| README.md | 手引き | 6KB |
| fig/fig1_道のり.png | 図 | 109KB |
| fig/fig2_年ごと.png | 図 | 56KB |
| fig/fig3_コスト.png | 図 | 84KB |
| fig/fig4_資産曲線.png | 図 | 123KB |
| ledger/1_ECN型_審査あり.csv | 帳簿 | 1,690行 |
| ledger/1_ECN型_審査を省いた.csv | 帳簿 | 3,380行 |
| ledger/2_固定型_審査あり.csv | 帳簿 | 3,380行 |
| ledger/3_劣化口座_審査を省いた.csv | 帳簿 | 3,380行 |
| ledger/4_合格型_審査あり.csv | 帳簿 | 3,380行 |
| ledger/5_コスト0_審査あり.csv | 帳簿 | 3,380行 |
| ledger/6_国内店頭型_審査あり.csv | 帳簿 | 1,690行 |
| ledger/6_国内店頭型_審査を省いた.csv | 帳簿 | 3,380行 |
| tools/nakane_ticks_to_m1.py | 道具 | 134行 |
| tools/nakane_load.py | 道具 | 123行 |
| tools/nakane_calendar.py | 道具 | 64行 |
| tools/nakane_measure.py | 道具 | 247行 |
| tools/nakane_backtest.py | 道具 | 246行 |
| tools/nakane_report.py | 道具 | 200行 |
| tools/nakane_probe_report.py | 道具 | 176行 |
| canon/nakane_canon.json | 正典 | 70KB |
| canon/nakane_backtest.json | 正典 | 46KB |
| canon/m1_sha256.txt | 正典 | 1KB |
| mt5/NakaneExportM1.mq5 | MT5 | 97行 |
| mt5/NakaneExecProbe.mq5 | MT5 | 259行 |
要るのは Python 3 と、元データを取り込むためのネット接続です。同じデータなら、同じ数字がもう一度出ます。
| 要るもの | 理由・目安 |
|---|---|
| MT5 | 口座を測るEAを動かすため。口座を測る段階で使う |
| Python 3 | 検算の道具を動かすため(numpy・pandas・scipy・matplotlib・jpholiday)。元データの取り込みには curl も使います(Windows 10以降とmacOSには最初から入っています) |
| ネット接続 | 元データを取り込むため |
| 測る日数 | デモ口座5営業日と、実口座5営業日以上(対象日を2日以上含める) |
| 回す日の時間 | 対象日は1か月に6〜7日。その日は9:30から10:10まで画面の前にいる時間が要る |
| 測定の実費 | 実口座での測定では、0.01ロットの往復が実際に発注されます(決めた時刻に1日3回まで、5営業日以上)。そのスプレッドと手数料は実費です。1日の損失の上限はEAの入力で止められます |
| 資金 | 建玉の式は0.01ロット単位で切り捨てる。式の結果が0.01ロット未満になる資金では0.01ロットになり、そのとき1回の危険は5%を超える |
入れておくだけで回るものをお探しの方には、向きません。測る手間を省きたい方、対象日の時間を作れない方、過去データの成績がそのまま続く前提で考えたい方にも、向きません。
その口座で回すことは見送りになります。測った数字と、線(脚A 1.28銭/脚B 2.06銭)からどれだけ離れているかは、手元に残ります。ほかの口座を測り直すときも、同じ道具が使えます。
見出しの数は、章が10本、節が7本です。この一覧は、手法書の実物から機械で作っています。
同じ条件でも、口座のコストと約定で成績は変わります。だから、先に口座を測ります。
判定の道具は、測った口座の数字が本書の線の内側かどうかを表示します。線の外の口座では、過去データ上の平均から往復コストを引いた分が残りにくくなります。実際に回すかどうかは、取引をする方がご自身で判断することです。
ここまでで足りると思われたなら、それがこの商品の中身です。足りないと思われたなら、上の目次と、よくあるご質問に、残りが全部書いてあります。
●Payment
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