アメリカ金融政策の動向とGWの注意事項
こんばんは、下山です。
4月22日金曜日の
ニューヨーク株式市場において、
ダウ平均株価は
場中に1時1000ドル近くの大幅な急落をし、
終値でも981.63ドル安と
前日比2.8%の下落をしています。
また、ハイテク株を中心とした
NASDAQは2.6%の下落、
S&P500に関しても
前日比2.8%安の4271.78ドルと
アメリカ市場の3大株式指標ともに
大幅な下落となっています。
この背景には
今週相次いで重なる
アメリカの大企業の
決算発表の悪さを
懸念しているという側面と
FRBによるアメリカの金融政策の
さらなる引き締めという
側面がありました。
そこで今週は
まもなく開催される
次のFOMCを前に、
今回のFOMCの焦点と
最大10連休となる
今年のゴールデンウィークを
迎えるにあたっての
注意点について
解説したいと思います。
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次のFOMCは、5月3日と4日
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アメリカの政策金利の
引き上げが行われる
次のFOMCは
5月3日と4日に予定されています。
具体的には、
4日の会議終了後に
FRB議長のパウエル氏により
政策金利の発表と会見が行われます。
日本時間では
5日の早朝となりますが、
おそらくこの会見の際には
アメリカの株価が大きく変動し、
翌日には世界各国の市場にも
大きな影響を与えると思われます。
日本では
ゴールデンウィークの真っ最中でもあり、
信用取引など行われている方は
気が気でない場合もあると思いますが、
長期休暇の際の
注意事項に関しては
後述させていただきます。
その前に
今回のFOMCにおいて、
どのような要素が
株価の動向を左右するのか
という点について解説します。
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今回のFOMCの焦点も金利
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今回のFOMCにおいても、
株価に最も影響与える点は
政策金利が
何ベーシスポイント利上げされるか
という点です。
3月のFOMCで行われた
政策金利の引き上げは
0.25bpでした。
次のFOMCでは
0.75bpという観測も
一部ではありましたが、
FOMC関係者が
これを否定する発言などもあり、
現在は0.5bpが確実視され、
市場はそれを折り込みにいっていると
言っても良いでしょう。
政策金利が株価に与える影響については
このメルマガでも
たびたび解説してきましたが、
政策金利が上がる局面では
株価は下がるというのが
株取引のセオリーです。
実際にバンクオブアメリカの
ストラテジストなどは、
株式市場からの資金逃避は
始まったばかりという記事もあるように、
政策金利が上がる局面では
リスクアセットから
安全資産への流入が
起こることが通常です。
アメリカの政策金利に関しては
0.25ベーシスポイントが基準となりますが、
1回の金利の引き上げで
0.5ベーシスポイント、
これを2022年度内に
残り4回行う予定で、
年末には結果的に
一気に2%もの政策金利の引き上げを
行うことになる見込みです。
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ゴールデンウィークにおける株取引の注意点
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日本では
今週末の4月29日金曜日から
5月8日の日曜日まで
最大で10連休となる
ゴールデンウィークが始まります。
日本の株式市場は
日本が祝日の際には休場となりますが、
ゴールデンウィーク期間中の平日となる
5月2日月曜日と5月6日金曜日は
開場となります。
どのような金融市場においても
長期休暇の間は流動性が低くなり
ボラティリティーが上がりやすくなる
という傾向があります。
つまり、予想以上に
大きな値動きが発生しやすく、
信用取引で株取引を行っている場合などは
長期休暇の最中にロスカットされている
という事態も発生しやすくなります。
特に今年はゴールデンウィーク中の
5月3日と4日にFOMCが開催されるため
国内株式市場の株価が
大きく変動する可能性が
高いと言えるでしょう。
また、外国株式や外国投資信託等においては、
発注日と約定日が10連休をまたぐ場合、
外国為替の変動により
実際の約定金額が発注日時点で
見込める金額と大きく異なる可能性があります。
特に信用取引・証拠金取引を行っている場合は
建玉や証拠金保証金等の管理を
ゴールデンウィークに入る前に
行っておくことが重要となるでしょう。
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まとめ
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今年のゴールデンウィークは
最大で10連休という
かなり長いものになる一方で
その真っ只中に
FOMCと言う重要な金融イベントが
予定されています。
2年に渡る世界的な金融緩和から
引き締めの方向へ転換が始まっていますが、
日本の株式市場にとっても大事な時期となるといえます。
相場の急変にも耐えられるように
ゴールデンウィーク前には
しっかりとした資産管理や
ポジション整理を行うことが重要です。
もちろん
波乗り投資法で投資をされている限りは
相場の急変にも耐えられるかとは思いますが、
そうでないという方も十分に
注意されたほうがいいでしょう。
それでは、本日も最後までご覧いただき、
ありがとうございました。
下山敬三