【フジトミ】東京金は円安を受けて反発
(東京原油・石油製品)
9日の東京原油・石油製品は円安を材料にして反発。原油期先10月限は前日比70円高の3万4870円、ガソリン期先11月限は同50円安の4万7820円、灯油期先11月限は同円40高の4万7590円。
海外原油の値崩れもあり、夜間で深押しもみられたが、円安進行と海外原油の切り返しを好感して原油やガソリン先限はプラス圏を回復して夜間の取引を終えた。朝方の東京原油は夜間の終値水準を切り上げ、上げ幅を拡大した。WTIの戻りや円安を好感した買いがみられたこと、強気の在庫統計の事前予想もあり、買い安心感も広がったためとみる。ただ、前日からすでに強引に買い進まれていたこともあり、前日以上に買いには慎重だったといえる。それでも9時過ぎには3万5000円台に乗せた。ただ、日経平均株価の下げ幅拡大で、円安が後退したこともあり、11時前には3万5000円を割り込んだ。11時半過ぎにWTIはマイナス圏に値を消したこともあり、東京原油はさらに水準を切り下げ、3万4900円割れもみせた。14時台に円安を背景にやや強引な戻りをみせたが、WTIが売り直されると、強引な買いは解消され、また3万4800円台へ。前日同様、夜間での下押しも想定すべき。東京ガソリンは冴えない動きをみせているが、GW後のガソリン需要の後退が懸念されているため。WTIの下落も影響して、東京ガソリンは14時半過ぎにはマイナス圏に値を消した。
(東京貴金属)
9日の東京金は円安を好感して反発。金期先4月限は前日比11円高の4458円、白金期先4月限は変わらずの3340円。
日中取引の東京金は円安を支援材料にして戻りをみせていた。夜間では4438円まで下落していたが、4450円台を回復。プラス圏での取引だったが、狭いレンジのため、商いは極めて低調で、夜間での仕掛けに備えて見送りムードも支配的だったといえる。白金も戻りをみせたが、NY白金が920ドル台で抵抗をみせたこともあり、東京白金の戻りはイマイチ。14時台にはNY白金の値崩れでマイナス圏に沈む場面もみせた。東京金はNY金の下落を円安がカバーそて、レンジ内の取引に変わりなし。夜間でのNY金の下振れを警戒したい。
(東京ゴム)
9日の東京ゴムは引けにかけて上伸。期先10月限は前日比2.1円高の208.7円。
時間外の上海ゴム安を嫌気するとみられたが、円安進行を好感して買い直され、朝方は堅調に推移していた。いきなり夜間の高値を更新し、日経平均株価の戻りを好感して、一時、208.7円まで先限は上伸した。しかし、上海ゴムの下げ幅拡大を嫌気した手仕舞い売りが台頭し、205円台まで値を消した。ゴム独自の新規材料が見当たらず、全般に様子見ムードが支配的で、短期勝負が目立っていた。昼以降は短期勝負も一巡したことで、玉次第でマチマチに推移した。15時を前にして突然買い直され、朝方の高値を更新した。これといった手掛かりはないが、205円台を維持したことによる買い戻しとみられる。
(東京トウモロコシ)
9日の東京トウモロコシはシカゴ安に反応薄で、マチマチ。期先5月限は前日比30円高の2万2310円。
週明けのシカゴ安を受けて夜間の東京は一段安へ。日中取引時点よりもシカゴが下げ幅を拡大したため、改めて売り直されたが、円安進行で下げ渋りをみせていた。日中取引では朝方からまとまった売り注文を集め、夜間の値位置から水準を切り下げた。2万2110円で始まり、円安には反応せず。その後、強引な買い煽りの中、10時半過ぎに2万2350円の高値を示現。再開したシカゴの上伸と円安を材料にしていたが、強引に買われ過ぎは明らか。11時前に2万2300円を下回ったが、シカゴの上げ幅縮小や円高を考慮すれば、2万2200円以下でもおかしくはなかったとみる。前日同様、強引に買われ過ぎの相場つきだった。週末にかけてのシカゴ急落を期待している。
(東京米国産大豆)
9日の東京一般大豆は全くの動意薄。期先4月限は前日比10円高の4万7330円。
前日、先限は値付かずだったが、本日は9時半過ぎに成立したものの、その後は全くの動意薄。連日、このような動きが続くと、打診的な仕掛けも期待薄。日本時間11日深夜1時に発表される需給報告も無視される可能性もある。
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