【IPOは無視】バフェット氏が新規公開株を拒絶するワケ
こんにちは、下山です。
「IPO(新規公開株)は、おいしい」
そう思っている方は少なくないでしょう。
先月も10社以上の新規上場があり、ほぼほぼ
「初値」が「公募価格」を上回りました。
また、今年1年の新規公開株を見ても
だいたい9割くらいの確率で
初値で売るだけで儲かっています。
あなたも
「新規公開株を買えれば、短期間で簡単に儲かる」
そんなイメージを持っているかもしれませんね。
ただ、はっきり言いますが、
「新規公開株だからとりあえず儲かるだろう」
というように、
安易に考えているようなトレーダーは
短命に終わるでしょう。
ロクに考えもせず適当に新規公開株を買って
生き残れるほど投資の世界は甘くありません。
まあ、
「ボーナス的にたまにラッキーでお金が入ってくれば良い」
くらいに考えるのなら話は別ですが、
「この先、生涯ずっと投資で食っていきたい」
と考えるのなら、新規公開株への投資は
不確実性が高すぎます。
ちなみに、世界No.1投資家である
ウォーレン・バフェット氏も
新規公開株に手を出すことを完全に否定しています。
なぜでしょう?
なぜバフェット氏は、新規公開株を
完全に否定するのか?
英語になりますが、こちらのインタビューで
その理由について語っています。
↓
https://www.cnbc.com/2019/05/06/warren-buffett-im-not-buying-the-uber-ipo-but-ive-never-bought-any-ipo-ever.html
上記ページではバフェット氏の下記の言葉が
紹介されています。
“The idea of saying
the best place in the world I could put my money
is something where all the selling incentives are there,
commissions are higher,
the animal spirits are rising,
that that’s going to better than 1,000 other things I could buy
where there is no similar enthusiasm …
just doesn’t make any sense,”
バフェット氏は
「animal spirits are rising」
という表現を使っていますが、
確かに、動物的な欲望が渦巻くような場が
自分の大切お金を投げ入れるべき
最高の場所であるはずがありません。
人それぞれ投資スタイルがあって
絶対的に正しい手法というのは存在しませんが、
それでも氏の言葉を論破できる人は
世界中探してもいないでしょう。
あともう1つ、
『史上最強の投資家 バフェットの教訓(株式会社徳間書店)』
という本でバフェット氏が
新規公開株への投資を否定する理由について
紹介されています。
こちらの本は
バフェット氏の息子・ピーター氏と結婚した
メアリー氏が執筆したものです。
バフェット氏が世に知られる前から
氏を近くで見てきた特別な人物ですね。
その本に、こんな一節があります。
“彼の推測によれば、証券会社は売り出しにあたって、
上限一杯の価格を設定しようとするため、
投資家が安値で入手できる可能性はない。
だからこそ、ウォーレンは投資ビジネスを始めて以来、
ずっと新規公開(IPO)株には手を出してこなかったのである。”
メアリー・バフェット&デビッド・クラーク
『史上最強の投資家 バフェットの教訓(株式会社徳間書店)』
2008年1月31日 第1刷
P.136より
「新規公開株なんて高値で買わされるだけだ!」
ということですね。
これに対し、
「えっ、でも実際に新規公開株って
初値が公募価格を上回ることの方が多いじゃん!」
と思われる方も
いらっしゃるかもしれませんが、
バフェット氏が言いたいことは
そういうことではありません。
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