【正答率ほぼ0%】2,4,6・・次の数は?
こんにちは、下山です。
常々言っていることですが、
自分は1日の大半をゲームをするか
漫画を読んで過ごしています。
もしかしたら、ゲームや漫画を
よく思わない方もいらっしゃるかもしれませんが・・・
実は漫画の中にも、
人生を豊かにしてくれるヒントが
隠されています。
たとえばこれ。
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判断が正しいか間違っているかなんて
その時には誰にも判らない
だから大切なのは判断の後
下した判断を正解にする努力
たとえ下した判断で悪い結果を招いても
そこから何ができるか
如何に足掻くかこそが大切なんだ
判断だけで決まるのなら
人生は賭け事になっちまう
白井カイウ・出水ぽすか
『約束のネバーランド(株式会社集英社)』
2019年3月9日 第1刷
P.56より
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『約束のネバーランド』という
漫画の一コマですが、どうでしょう?
もしかしたら漫画を読んでいると、
さらっと読み流してしまう方も
多いかもしれませんが、
大切なことを伝えています。
投資について語られたものではありませんが、
特にトレーダーにとって大切なセリフですし、
まさに自分が実践し、利益を出し続けている
『波乗り投資法』の真髄を言い表してくれていると言っても
過言ではありません。
世の99%のトレーダーは「完璧な投資判断をしたい」と考え、
日々努力をします。
「買ったら株価が上がる、売ったら株価が下がる」
そんな理想のトレードを追い求め学び続けます。
メディアにも、
「完璧な投資判断をするための手法」
が大量に存在し、
多くのトレーダーがそういった手法に踊らされます。
でも、よく考えていただきたいのですが、
完璧な投資判断など、ありえません。
一時的に素晴らしい投資判断ができたとしても
継続して何十年も素晴らしい投資判断をし続けることなど
絶対に不可能です。
ですから結局のところ、
完璧な判断をしようとするのではなく
不都合が出てきたら、それをカバーする、
これが自分たちトレーダーにできることです。
最初から「いつも最高の判断をしよう」
なんていうおごり高ぶった考えは
持たないことです。
もちろん、
最高の判断を目指すことは
悪いことではありません。
しかし、
状況が悪い方向に向かったらどうするのか、
判断を間違ったと思った時に何をするか、
ということの方がずっと重要です。
自分はずっとそういう考えで
株トレードをしてきました。
常に最悪の事態を想定し、
二手先、三手先まで何をするのか、
ということを考えてトレードをしてきました。
だからこそ、8年以上にわたり
利益を出し続けられています。
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2、4、6・・・次の数は?
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ここまでの話を聞いて
納得してくださる方も
いらっしゃるでしょう。
「判断に重きを置きすぎていたなあ」
と反省された方も
いらっしゃるかもしれません。
そして
「今後は判断をすることより、
悪い状況を作った時にどう対処するのか、に重きを置こう」
と思うかもしれません。
素晴らしいことです。
ただ、ここでもう1つアドバイスを
させていただきます。
あなたが
「自分の判断に重きを置かない」と
決意しても、
その呪縛から逃れることは
並大抵のことではありません。
あなたがどれだけ意識してもご自身の判断を過大評価し、
間違った時のことを考えずにトレードしてしまうことが
間違いなくあるでしょう。
「いや、そんなことないよ」
と思われた方は
これを考えてみてください。
↓
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『ある教授が
「2、4、6」と数字を書いた紙を
学生の前へ置く。
被験者の学生たちは、
それに続く数を予想することで、
数がどのようなルールで並んでいるかを
当てなければならない。
そのルールは紙の裏に書いてある。
学生がルールに当てはまる数字を挙げた場合には、
教授が「ルールと一致」と答える。
当てはまらない数字を挙げた場合には
「ルールと不一致」と答えることになっていた。
被験者は、好きなだけ数字を挙げることができる。
ただし、どんなルールか当てるのは
一度だけしか許されなかった。』
ロルフ・ドベリ
『なぜ間違えたのか?(株式会社サンマーク出版)』
2013年9月20日 初版発行
P.49より
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いかがでしょう?
学生になった気分で考えてみてください。
あなたは教授に尋ねることはできませんが、
おそらく反射的に8,10,12・・・と数字が続くと
結論づけ、
他の可能性は考えなかったのでは
ないでしょうか?
実際にこの実験が行われた時も多くの学生は
そのように答えたようです。
『最後の数に2を加えた数字です』と。
しかし、それは不正解でした。
正解は
『次に来る数字は前の数字よりも大きくなければならない』
だったのです。
いったん
「自分の考えは絶対に正しい」
と決め込んでしまうとそれ以外の可能性を
考えられなくなる、
人間とはそういうものです。
トレードでも、例えばチャートが綺麗に
「トリプル底」の形になり、
「これもう間違いなく上がるじゃん!」
と震えるくらい
チャンスに思えるような
タイミングがあるでしょう。
しかし、そういう場面で
自身の考えを絶対的に信用し、
全力買いをしてしまうような人は
トレーダーを名乗る資格はありません。
どれだけ上昇が確実に思えるような時でも
チャートに絶対はなく、
「ダマシ」と言われるようなこともよく起こります。
そしてあなたの資金をむしばむのです。
今日お伝えしたこと、受け止め方は
人それぞれだと思います。
ですが、今日お伝えした考え方が
間違っているとあなたは言い切れるでしょうか?
今日の話を論破し、
「やっぱりトレーダーにおいて
最善の判断ができることが重要だ」と
もし論理的に説明できるならば、
そうされたら良いでしょう。
「自分が言うことを信じてください」
なんてお願いする気は一切ありませんが、
あなたがきちんと反論できないのであれば
一度受け入れてみてください。
そして、
考え新たにトレードに向き合ってみてください。
それでは本日も
最後までご覧くださいましてありがとうございます。
下山敬三