【フジトミ】NY金の切り返しを好感して東京金は買い直される
(東京原油・石油製品)
15日の東京原油・石油製品は強気の米APIの在庫統計を受けて上伸。原油期先8月限は前日比60円高の3万6090円、ガソリン期先9月限は同90円高の4万9850円、灯油期先9月限は同円90高の4万5910円。
夜間ではOPEC月報を嫌気して海外原油の急落を受けて、東京石油市場は全面安となり、高値から1000円以上の下げもみせた。2017年の世界の需要の伸びを供給の伸びが上回ったことで、在庫の増加につながる内容に。また、2月のサウジの産油量は6.8万バレルの減少だが、サウジの自己申告ベースでは26.3万バレルの増加となり、その結果、減産目標水準の日量1005.8万バレルを上回った。OPECの減産の数字に対する信憑性も薄く、急落は仕方なし。当初、世界の供給増を踏まえて急落し、その後、サウジの増産を受けて一段安に。ところで、夜間取引後に発表された米APIの在庫統計で、原油在庫は予想に反して減少し、また石油製品在庫は予想以上に急減した結果、NY石油製品が高値更新の急伸をみせ、WTIやブレントの大きな戻りにつながった。その結果、東京石油市場は日中取引でプラス圏に水準を切り上げた。今夜発表される米EIAの在庫統計に対する期待も高まれば、上げ幅を拡大するとみる。イベントによって大きく振り回されているが、米国の原油増産を改めて確認することになり、また米国原油の在庫の記録的な高水準に変わりないだけに、いずれまた、海外原油は大きく売られるとみて、スタンスはなお戻り売りが無難では。
(東京貴金属)
15日の東京金は一時値崩れも、NY金の出直を好感して引けにかけて買い直される。金期先2月限は前日比4円高の4428円、白金期先2月限は同4円高の3467円。
NY金の1200ドル割れも影響して東京金は反落している。夜間取引終盤に1200ドルを下回り、ストップロスの売りがヒットした模様。東京金は4400円台まで下落し、朝方も4400円台で推移していた。その後、NY金の1200ドル台回復や円安もあり、昼にかけて東京金は戻りを加速し、4422円の高値示現も、プラス圏には至らず。前日よりも商いが多いものの、明朝3時に発表される米FOMC声明、そして3時半のイエレン米FRB議長の記者会見で、5月以降のFOMCでの利上げに関する言及が注目される。
(東京ゴム)
15日の東京ゴムは昼過ぎに大きく買われる。期先8月限は前日比4.0円の266.0円。
夜間では260円割れをみせた東京ゴムだったが、日中取引では262円台で始まるなど、堅調地合いをみせた。朝方は海外原油の急ピッチの切り返しを好感した買いに支えられ、262円台で始まった。その後は260円台を維持しつつ、今週に入っての昼過ぎの急伸を意識して戻り歩調をみせた。実際、昼過ぎに急伸し、今週の高値である267.5円を上抜き、268円台に急伸へ。その後は上げ幅を縮小しているが、明日も内部要因の仕掛けに要注意すべき。
(東京トウモロコシ)
15日の東京トウモロコシはシカゴの堅調地合いを好感して上伸。期先3月限は前日比100円高の2万2550円。
東京トウモロコシは週末以降の3連休も意識され、閑散とした取引が続いている。シカゴも狭いボックス圏で推移しており、東京での見送りムードをさらに助長することに。シカゴ期近5月限は3.60ドル台を維持しており、さらなる自律反発もありそうだ。ただし、世界的な供給過剰に変わりないため、シカゴの戻りも限定的として、東京の買いはイマイチだった。シカゴの下値固めの様相もあり、ひとまず売りは手控えつつ、買い戻しが無難である。
(東京米国産大豆)
15日の東京一般大豆は薄商いの中、マチマチ。期先2月限は前日比140円高の5万0080円。
シカゴは続急落をみせ、ここ最近の安値を更新しているが、東京は早々に戻りをみせている。前日、引けにかけて瞬間的に急落したが、それまでのシカゴ急落を無視している値位置だけに、下げ足りない状況である。本日は5万円を維持する動きをみせたが、一層、割高な値位置に。アジア時間帯でのシカゴの戻りはダマシが続いている。
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