8月末はカバーから大きく上げる
都内は台風の影響で先日までの暑さが嘘かのように涼しいです。
季節の変わり目はいつも突然に来ますね。
為替市場では投機筋が夏休みから戻っており賑わいだしています。北朝鮮をめぐる警戒感からドル円は乱高下していますが、やはりダイナミックな相場の方が面白いです。
さて、BTCもついに500,000円を超えました。現在は520,000円付近を推移しています。
■急速な買い戻しが価格を牽引した
今回は4時間足を見てみましょう。
9月1日現在のBTC/JPYのチャートになります(テクニカルは移動平均線5とボリンジャーバンド2σ)。
レンジ相場が続くと思いきや、BTCはあっさり500,000円の壁を超えました。日足と1時間足だけでは背景が分かりにくいですが、4時間足で見ると不思議とすっきりします。
それでは一つ一つ流れを整理しましょう。
まず、8月15日にBTC/JPYは500,000円目前で厚めの利益確定に押され天井をつけました。その反動から今度は底値を固めにいきましたが、上昇を半分戻した395,000円付近で買い支えられました。
しかしながらこの時の下落が急速すぎたためショートポジションの買い戻しが上手くいかず、売り残ったポジションが相当溜まっていたと考えられます。
その後もみあいが続きましたが、8月28日に再度下落を試します。今度は先ほどの395,000円と高値の500,000円の半値付近である450,000円ですかさず押し目買いが入ります。ここでも反発が早かったため、下に大きくひげをつけました。
この結果、市場には大きく評価損のショートポジションが積んである状態が続いていました。
それから8月29日まではボラティリティが収束しボリンジャーバンドがスクイーズした事から、次のトレンドに追随したい参加者の思惑が重なり、レンジを抜け出し500,000円を壊すには十分な燃料と動機が整いました。
こうしてBTC価格がスクイーズを上抜けたため、ショートカバーを巻き込みながらBTC/JPYは500,000円台に到達したと筆者は見ています。
■9月前半の展望
ドルベースで見るとBTC/USDの心理的節目は5,000ドル、円換算で約550,000円付近ですから、ここが次のレジスタンスラインになりそうです。
チャートにはチャネルが見られますが角度が急なため、このトレンドは長くは続かないと思います。また、時間的観点からも前月からの上昇トレンドは1か月を超えたので、そろそろ調整に入る気配がします。
今は最後のひと押しの段階でしょう。
なおチャネルを下抜ければ500,000円がサポートラインとして機能するため、目新しいヘッドラインがなければ9月前半の下値はこの辺りを想定しています。また今回の450,000円からの上昇トレンドも半値を戻すラインが500,000円付近なので、市場参加者はこのラインをかなり意識しているでしょう。
ただ、メインシナリオとしては500,000円-550,000円のレンジ相場を考えているものの、このような緩やかな上昇時には新規の取引参加者が急増する場合もあるので、万が一550,000円(5000ドル)を抜けたら一気にオーバーシュートするシナリオも頭に入れておきます。
BTCはリスクの高い投資対象です。投資の判断は自己責任で行いましょう。
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【執筆者】
河田 西欧(カワダ サイオウ)
トレイダーズ証券市場部ディーリング課
スイス・ジュネーブ生まれ。慶應義塾大学卒。
世界各国を旅した経験から実体験に根ざしたファンメンタルズ分析は説得力がある。
学生時に学んだ行動経済学を活かし、市場参加者の心理的バイアスを理論的に分析しトレードに活かす。
趣味は将棋でアマ高段者の腕前。中盤の駆け引きは相場の次の一手を読む時にも活かしている。
「大衆は常に間違っている」が信条。
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