TradeStationの昔ばなしから話してみようと思います。
初めまして、皆様。
1993年から金融市場の情報に携わり、当時扱っていた製品の関連で1995年末から日本でTradeStationの代理店販売を行う事になり、その後2004年まで続けていました。開始当初の3年間は日本国内に販売代理店は特にいなかった事もありますが、ある時期に結構売れたため、販売元のOMEGA Researchからもよく知られることになり、またユーザーを集めてのグループ活動も適度に行っていました。
日本の証券会社が買収したと聞いてはいましたが、自分が過去に関わってきたTradeStationの思い出話と、販売やユーザーにまつわるお話をあれこれと語ってみたいなと思いました。とりあえず、誰でも知っていそうで知られていないかもしれない、その昔ばなしから話してみようと思います。
1982年頃、マイクロソフト社がIBM社に依頼されて作り上げたPC-DOSまたはMS-DOSと呼ばれるオペレーティングシステムが世に現れました。ニューヨークの証券市場、そしてシカゴの先物市場でのパソコンや、コンピュータの登場はまだ後の時代になりますが、その当時からアメリカ各地では研究機関が立ち上がり様々な「分析ツール」が姿を現し始めます。
1982年にビルとラルフのクルーツ兄弟とサミュエルKテニスというプログラミングの専門家が作り上げたOMEGA Research社(フロリダ州マイアミ)の製品の当時の名前はシステムライターでした。約10年の間、システムライター、システムライタープラスと、市場データの分析を行うためのプログラム言語の開発が続きました。その当時から日本でもユーザーは存在し、金融の世界ではかなり著名な方に利用されていました。
1991年のバージョンアップは劇的で、MS-DOSがWindowsというOSを持つことにより、アプリケーションの表示が変わりました。システムライターはTradeStation3.0という名前でリリースされました。データ通信の世界は専用線回線を介しパケット通信で送受信を行っていました。そのためデータソースを、テキストデータやパソコン通信等で各自のシステムに蓄積し、記述した売買システムプログラムを利用していました。1994年にOMEGA Research社はTradeStation Version3.5をリリースし翌年、FutureSource
Information System(米国)やDBC Signal(英国)との提携を行い彼らの持つデータフィードをTradeStationの持つGlobalServerというデータベースにリアルタイムに取り込み更新させ、QuoteやChart画面を自動的に更新させることに成功させます。
(次回、Version4.0の完成と展開)
よろしいですか?