「下手な取引の逆をやれば利益を出すことができるんじゃない!?」を検証!! リバーストレードのありきたりな盲点より深く踏み込む

「下手な取引の逆をやれば利益を出すことができるんじゃない!?」を検証!! リバーストレードのありきたりな盲点より深く踏み込む




「使えないシステムの逆をやれば利益を出すことができるんじゃない!?」 これは多くのシステムトレーダが考えてきました。そして世間では「FXリバーストレード」なるEAまで発売されているようです。 しかし、上手くいかない…。 とここまではちょっと調べれば出てきます。それではどうして上手くいかないのか、どうしたら上手くいくのかというところを見ると情報が皆無だったりします。 ここではリバーストレードの盲点を見ていきたいと思います。 リバーストレード
まずは「リバーストレード」を定義しておきたいと思います。リバーストレードはある手法の逆のトレードをすることで「正反対」の損益を期待するものです。 FX情報サイトでよくあるきれいな右肩上がりの曲線。しかし、実際に使い始めるととても使えたものではないという経験は、多くの方が一度はされたことがあると思います。 それならいっその事、真逆の方法をやれば右肩上がりの曲線になるのでは? というところで冒頭の文章につながります。 しかし、これが思いの外上手くいかないことが多いというのが現実です。 「リバーストレード」で調べてみると、FXリバーストレード「ダ○トレ君」という商材のレビューがたくさん出てきました。いくつかサイトを見てましたが、どこも「使えない」「無理」などの酷評ばかりです。 使えないことは分かりました。しかし、ほとんどのサイトがどうして使えないのかということには触れていません。 EA検証サイトは多いですが、EAを検証することに注力し、利益を出す方法を考えることには無関心な、FXとアフィリエイトが逆転しているサイトが多いような…。 リバーストレードの盲点
リバーストレードの盲点についてはファンダメンタルズに強いと謳っているFXサイトにていくつか見ることができました。 たとえば、薄利で決済して、損失が出たらナンピンして最後にぶん投げるマーチンゲールの逆。少しの利益で損切りして利益が出てきたら倍ピラミッディングして決済するというもの。 これでは続かないそうです。たしかに心理的にもかなりストレスになるので継続するのは困難だと思います。 しかし、5分足などの短い足で、なおかつナンピンもしないという手法においてもリバーストレードは困難なようです。 はて、どうしてリバーストレードは難しいのでしょうか。 リバーストレードを数字で見る(事件編)
リバーストレードが難しいのは人間の心理がだなとか、リバーストレードのEAがダメでだなとかではなく、ここではもっと簡単に数字で考えてみたいと思います。 以下は、ある手法を10回トレードした結果です。あくまでモデルです。fx-onさんの「みんなのシグナル」ドル円あたりをトレード環境にしてみましょう。 -4、-2、+6、+1、-5、-3、-2、-4、+3、-5、計-15 10回しかトレード回数がありませんが勝率を出すと30%。 「ん?もしやこれリバーストレードすれば儲かるのでは?」そう思って試してみましょう。 ここでリバーストレードをするとどうなるでしょうか。もちろんプラスとマイナスが入れ替わるので+15になります。 …と思いきや違います。 えっ?と思った方、ゆっくりとリバーストレードの順番を見ていきましょう。 リバーストレードを数字で見る(解決編)
-15のリバーストレードが+15ではない!? リバーストレードのからくりを理解するために、ここでは「せやかて工藤」のように解決編を見ていきましょう。 1. スプレッド分を引く -4、-2、+6、+1、-5、-3、-2、-4、+3、-5 まず、上記の成績はスプレッド分が含まれている点を考慮しなくてはなりません。 fx-onさんの「みんなのシグナル」のドル円のスプレッドは2pipsです。つまり、上記の成績はすべて-2されている状態になっていることになります。 それでは-2を引いてあげましょう(2を足すのと同じ)。 -2、±0、+8、+3、-3、-1、±0、-2、+5、-3 計+5 ここまでで成績は+5まで改善されました。やはり恐るべしスプレッド効果です。 2. 数字を逆転させる(-1をかける) 続いて裸になって恥ずかしい数字をリバースさせます。 +2、±0、-8、-3、+3、+1、±0、+2、-5、+3 計-5 プラスとマイナスが入れ替わっただけなので成績は-5になります。すでにこの時点で成績がマイナスになっています…。 3. スプレッド分を足す そして、忘れてはならないのがスプレッドです。トレードしたつもりできちんと-2を足してあげましょう(2を引くのと同じ)。 ±0、-2、-10、-5、+1、-1、-2、±0、-7、+1 計-25 リバーストレードは真逆にはならない
-15の成績をリバースさせると、成績が+15になるどころか、-25になるという不思議がお分かりいただけたでしょうか。 もう一度まとめてみましょう。リバーストレードを手動で計算するためには以下のような手順をとります。 スプレッド分を引く 数字を逆転させる(-1をかける) スプレッド分を足す 誤解のないように言っておくと、僕はリバーストレードは正しいやり方ですれば十分に効果があると思っています。 しかし、そのためにはできるだけ長期の足であることと、スプレッドの影響を受けても十分なパフォーマンスを持っていることが前提になります。 上記の例ではスプレッドが広いという方は、実際にお使いのFX業者(EAを使うならMT4対応のFX業者)と通貨ペアを考慮するのが良いかもしれません。 リバースさせることなく利益を得る方法
成績の悪い手法をリバースさせるのではなく、ときには違う視点から見ることも大切です。 上のグラフは僕が1年間トレードしてきたひとつの手法です。結果は-2,310pips。とても褒められた数字ではありません。 次のグラフは先ほどの手法をリバースさせたり特別なことをするわけではなく、適切な資金管理をしてトレードをしたものです。結果は+4,432pips。100万円を1万通貨で運用して約44万円の利益が出た計算になります。 正と負、プラスとマイナスをリバースさせることなく、ただ適切な資金管理をすることでトレードの内容は劇的に変化します(完全なるステマ)。 まとめ
リバーストレードのありきたりな盲点より深く踏み込む、いかがでしたでしょうか。 リバーストレードは一見上手くいくようですが上手く行かない、そしてどうして上手くいかないのかがお分かりいただけたと思います。 また、ステルスマーケティングとしてご紹介した「資金管理を使ってFXの負けを勝ちに変える」はfx-on様にて取扱中なので、よろしければご覧ください。

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