ユーロフラン(EUR/CHF)が大暴落 こんな日足チャートにはめったにお目にかかれません。 というか、初めて見ました。
昨夜から今朝にかけて、為替相場ではとんでもないことが起こりました。
スイスフラン(CHF)がすさまじい勢いで暴騰したのです。
これは、ヘッジファンドがユーロフラン(EUR/CHF)を一気に売りにかかったことが原因です。
もともとユーロフラン(EUR/CHF)はじりじりと下落を続けて1.2000あたりに位置していたのですが、それが昨夜一気に1.02あたりまで売り込まれました。
実に1,800pipsの大暴落です。
これ、日足チャートですからね。
こんな日足チャートにはめったにお目にかかれません。
というか、初めて見ました。
これは、わかりやすいようにドル円(USD/JPY)に例えるなら、『1ドル=120円』だったものが一晩で102円まで下がったようなものです。
そんなことは普通ありえませんね。
では、なぜこんなことが起こったのか。
これはユーロフラン(EUR/CHF)を1.2000以上で維持するというスイスの政策が崩れたことが原因です。
ユーロの弱さからユーロフラン(EUR/CHF)はじりじりと下落を続けていましたが、スイス国立銀行は「ユーロフラン(EUR/CHF)が1.2000を割るようなことがあれば無制限に為替介入をして買い支える」ということを公言していました。
そのため、1.2000あたりには大量の買い注文が集中していたわけです。
しかし、実際には下がり続けるユーロフラン(EUR/CHF)をスイス一国の力で支え続けることなどできるものではありません。
そのシナリオが崩れたところで、一気にヘッジファンドが売りをかけてきたということです。
ちまたには、「ユーロフラン(EUR/CHF)は絶対に1.2000を割ることはないから、1.2000付近まで下落したら絶好の買いチャンス!」として大量買いを推奨する情報が溢れており、断続的に買い下がっていく戦略の情報商材やEAなどもたくさん売られていましたが、それらを信じて資金を投じた方たちはとんでもない目にあったと思います。
私は、そのような戦略は非常に危険だと思っていましたので決してやりませんでしたし、メンバーのみなさんにも一切紹介しませんでした。
なぜなら、そのシナリオが崩れたときには暴落が起こることは明らかだったからです。
さすがにここまでの大暴落が起こることは予想できませんでしたが、ユーロフラン(EUR/CHF)はヘッジファンドに売られて1.2000を割るようなことになれば、仮にその後に為替介入が入るとしても一時的には1.15あたりまでは売り込まれてもおかしくないと思っていました。
しかし、実際にはそんなレベルではありませんでした。
スイス国立銀行が買い支えを放棄したことで、ヘッジファンドはとてつもないレベルの売りを仕掛けてきました。
大量のストップ売りを巻き込んで、そこからさらに暴落が加速したため、ここまですさまじい大暴落が起こったわけです。
ユーロフラン(EUR/CHF)の大暴落が引き金となって、スイスフラン(CHF)はどの通貨に対しても大暴騰しました。
今回のこの動きによって破産した方は数えきれないでしょうね。
本当に気の毒なことです。
今回のことが今後の為替相場にどういう影響を及ぼすことになるのか、、、。
注意深く見守っていきます。






