猿とコンピューター~ランダムウォーク理論

猿とコンピューター~ランダムウォーク理論



トレーダーなら1回は聞いたことがあるかもしれない、もし聞いたことがなければ知っておいてもいいのがランダムウォークという理論だ。

それをどう捉えるかで今後のトレードへの向き合い方が変わるんじゃないかとも思うよ。

ランダムウォーク理論ってのは、テクニカル分析を使った予測には科学的根拠がない!とするもので、テクニカルを使おうが、適当に売買しようが、結果は同じだぜという考え方。

ようするに、勝つか負けるかは運だろ、というやつ。

結論からいうと、トレードで勝ちにいくならランダムウォーク理論を知った上で捨てちまえ!だ(ランダムウォーク理論は株価について語られたものですが、基本的な考え方はFXでも同じだろうと前提します)

ランダムウォーク理論では、有名なところでは猿とコンピューターをネタにした例が出てくるね。

まず、猿。

猿に目隠しをし、新聞の相場欄にダーツを投げさせ、当たった銘柄でトレードをやるのと、専門家が選んだ銘柄でトレードをやるのとでは、あまり大きな差がなかったという件。

次に、コンピューター。

コンピューターを使ってランダムに作ったチャートと、実際のチャートでは、どっちがどっちなのか見分けがつかなかったという件。

ぼくはそのどちらのテストにも疑問を抱いてしまう。



レートが(不特定多数の)人間の意思決定で上か下かが決められてることと、人間以外のランダムな決定とを結びつけていいものなのかと。

猿とコンピューターは偶然の結果だけど、レートの上下も偶然とするのは違うだろっ!って考えてしまう。

テスト対象にされた期間や銘柄のレートも、猿やコンピューターなど、人間の意志が反映されないランダムな結果で作られていればこの話はまだわかるんだけどね…。

なので、それこそ根拠が曖昧なんじゃないの?と思うわけです

トレードなんて天気予報と同じ!という考えもまたあるようで、そもそも天気は人間の意志決定、もっといえば多数決で雨なのか晴れなのか決められてるワケじゃない。

というか、相場より明日の天気を当てる方がはるかにカンタンだけど…。

どれも納得いかないもんだ。

似た様な話だと、「ジブリの法則」っていうアノマリーモドキもあるね。

ネタとしては面白いと思うんだけど、トレードに活用するには茶番が過ぎて話しにならない(笑)

そういうのが成り立ってしまえば、『どこどこの歩行者信号が青に変わった時にドル円を買った場合の勝率は90%』…なんていうオカルト手法でまみれてしまいそうだ。

「マーケットの魔術師」の著者シュワッガーは、このランダムウォーク理論を「長期間、勝ち続けること(あるいは負け続けること)は投資家のスキルで左右され、決して運(だけ)によるものでは無い」と否定しており、ぼくはそれに賛成している。

長く相場に親しんでいれば身についてくる相場観、そしてファンダメンタルの知識を生かした上で、テクニカルで固められたトレードルールを実行し、さらに磨きをかけることでランダムウォーク理論を打破しよう!
written by トレンドストリーム
商号 株式会社ゴゴジャン
金融商品取引業の登録番号 関東財務局長(金商)第1960号
加入協会 一般社団法人 日本投資顧問業協会
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