本日のリアルタイム投資アドバイス
■本日の主要な指標の発表
・18:30 英国 12月貿易収支
・23:00 米国 ダドリー米NY連銀総裁、「インフレ連動債」について講演
・23:00 カナダ カーニー:BOC総裁の講演
・翌0:00 米国 12月卸売在庫
・翌0:00 米国 2月IBD/TIPP景気楽観度指数
・翌1:00 米国 ガイトナー米財務長官・金融救済案について講演
・翌3:00 米国 バーナンキFRB議長・FRB融資プログラムについて下院金融委員会にて証言
・翌4:30 米国 ガイトナー米財務長官、「TARPの監督」について上院議会証言
本日は海外でいくつかの指標発表が予定されていますが、全般に注目度は低く事前予想から大幅に乖離しなければ相場への影響は限定的となりそうです。むしろ、マーケットの関心は本日(日本時間では深夜25時)発表予定のガイトナー米財務長官によるアメリカの金融安定化策に集中しています。
今週はプレジデンツデイまでに景気対策法案を成立させたいとするオバマ政権が、米金融安定化策や景気待策法案を発表すると見られており、その発表待ちの流れが強まっています。特に本日はガイトナー米財務長官による銀行救済策や、バーナンキFRB議長による議会証言なども控えており、積極的にポジションを傾ける動きは出にくく、様子見ムードが強まりもみ合い相場が続きそうです。
マーケットでは、金融安定化策で金融機関から不良資産を買い取る「バッドバンク」の設立構想への期待感がある一方、今回は「バッドバンク」は盛り込まれないとの見方も強く不透明感があります。金融安定化策が金融の問題解決に不十分と受け止められれば、期待感が大きいだけに失望感も大きくNYダウは金融株を中心に急落する可能性があります。その場合、為替市場ではNYダウ下落を手掛かりにリスク回避的な円買いが強まり、ドル円・クロス円は軒並み下落する可能性があります。反対に金融安定化策が金融の問題解決につながると受け止められれば、NYダウ上昇→ドル円・クロス円上昇の展開になりそうです。
その他の材料としては、本日より米国債の入札が予定されています。今後の景気対策等にも莫大な費用がかかると見られており、順調にいかなければ市場は素直にドル売りで反応することになるでしょう。ちなみに今回の国債入札は過去最大規模の670億ドルとなりますが、国の借金である国債の発行高は増える一方で減少する兆しは見えません。その利払いだけでもかなりの額であり、このまま増発を続ければ将来的に支払い能力を超えると見られ、今後の米政府の歳出削減等も含めて注目されていくことになりそうです。
また、明日から米国の経済指標は注目度の高いモノの発表が予定されている他、週末には「G7財務相・中央銀行総裁会議」が控える点も大きな焦点となっています。
■今晩の投資ポイント
今晩は、注目される要人発言や議会証言が深夜25時以降に集中していることから、直接の影響はありませんが、目先は、当局対応を好感して大きく売り込まれることは考えられず、むしろ様子見ムードからの軟調な相場展開が続くものと思われます。
■昨日の海外市場の動向
昨日の欧州市場では、英大手銀バークレイズの決算が市場予想を上回ったことから英国株が上昇し、ポンドの買い戻しが優勢となった。それに付随した円売り・外貨買いが多く見られ、クロス円は堅調に推移。NY市場では円安一服。NYダウの軟調さや金融安定化策を巡る不透明感などが対ドル通貨でのドル売りを誘い、クロス円は徐々に上げ幅を縮小。
またEUで月内にも首脳会合が開かれるとの見通しから、ユーロ買い・ドル売りが見られ、ユーロドルは1.30後半レベルまで上伸。その後は利益確定売りによって上げ幅を縮小するものの、米景気対策法案や金融安定化策の具体的な中身を見極めたいとの思惑から様子見ムードが広がり、ユーロドルは高値圏を維持、対円でも欧州系通貨は底堅く推移した。
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