バンドウォークの真相:ローソク足は+1σと+2σの間でバンドウォークしていることがわかります。

バンドウォークの真相:ローソク足は+1σと+2σの間でバンドウォークしていることがわかります。

こんにちは、マイクです。

今日は真夏のような日差しですね!
暦も6月、太陽のエネルギーをもらってますます元気に活動したいものです。

さて、先日の記事で、ボリンジャーバンドの1σと2σの間でローソク足が継続する状態が「巡航速度のトレンド」であり、数理的に非常に重要な意味を持っていることに触れました。

今回はこの点を掘り下げてみようと思います。

ところで、「最も安定したトレンド」とは何でしょうか?

???

勢いが弱まってしまうわけでもなく、かと言って、バイイングクライマックスのように急騰して撃ち落とされるわけでもない。
ただ、淡々とその方向に進んでいくトレンド。

つまり等速で動いていく相場が最も安定した(その意味で最強の)トレンド状態と言えます。

図にするとこんな感じですね。
bb1-1-60.png

ローソク足で表示するとこうなります。
bb1-2-60.png

同じ長さのヒゲもない丸坊主の陽線が続いていますね。

では、これにボリンジャーバンドを表示させてみましょう。
bb1-3-60.png

これはこれは!

MAも各バンドも全てローソク足と平行な直線になっています!

そして、ローソク足は+1σと+2σの間でバンドウォークしていることがわかります。


では、少し短期足にしてみるとどうでしょうか?

こうなります:
bb1-3-120.png

バンドの幅は当然狭くなりますが、バンド内での相対的な位置を見ると、相変わらずローソク足は+1σと+2σの間でバンドウォークしています!!


さて、ここで比較のために「MA反発」について思い出してください。

ある足でMA反発していても、より短い足ではMAを突き抜けているし、より長い足ではMAまで到達していない、ということがよくありますよね?

逆に言えば、波形を描いている以上、必ず何らかの時間足(あるいは期間)のMAに「反発」している(ように見える)けれど、他の時間足(あるいは期間)のMAには反応していないことになります。

それに対して、巡航速度で相場が動いている時には、どの時間足でも、どの期間のボリンジャーでも、ローソク足は「必ず」1σと2σの間でバンドウォークするという普遍性を持っています。

どうしてこんなことが起きるのでしょうか?!


単純化するために、ボリンジャーの期間の間に価格が-1から1まで動いたとします。

すると、現在の価格は1、MAの値\(\mu\)は0ですね。

\[
\mu=\int_{-1}^1 \frac{1}{2} x dx = 0
\]

では、バンド幅σはいくつになるでしょうか?

計算してみましょう。
\[
\sigma^2=\int_{-1}^1 \frac{1}{2} x^2 dx = \left[ \frac{1}{6} x^3 \right]_{-1}^1 = \frac{1}{3}
\]
よって、
\[
\sigma = \frac{1}{\sqrt{3}}
\]
となります。

言い換えれば、現在の価格(終値)は「必ず」\(\sqrt{3}\sigma\simeq 1.73\sigma\)に位置しています!

これが、巡航速度で相場が動く時に、1σと2σの間でバンドウォークする理由だったんですね。

これは、どの時間足、どの期間のボリンジャーでも、普遍的に成り立つことです。


1.73σが等速状態なので、2σを上回り続ければ勢いが加速している、逆に、1σを割ってくれば勢いが鈍化している、と判断することができるわけです。

もちろん、以上の話は下降トレンドの時でも全く同じです。


ボリンジャーの1σと2σの間に、そんな数理の秘密が隠されていたとはちょっとした驚きですね!

written by マイク
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